栄養と日常生活#054:リウマチ(膠原病)

リウマチは膠原病の代表的な疾患です。

アメリカ滞在中にリウマチを患っている方を診る機会はありませんでしたが、帰国すると、何人もの膠原病に苦しむ人たちと接する機会を持つようになりました。
もちろん数百人から数千人レベルの人たちを診てきたのではないので、これからご紹介する内容が、膠原病に苦しんでいる人たち全てに適応するとは思えませんが、臨床上で診てきたこと、感じてきたことを述べたいと思います。

リウマチ十数年前でしょうか。「関節痛・リウマチは完治する」D.ブラウンスタイン著(中央アート出版社)と出会いました。
それまでにもリウマチを始めとする膠原病に苦しむ人たちとの悪戦苦闘は続いていたのですが、ちょうど“栄養学”への挑戦が始まった頃のことです。

ブラウンスタイン博士が自然から採取したホルモン剤(DHEA、テストステロン、ヒドロコルチゾンなど)と並行して、抗生物質やサプリメント(ビタミン剤:ビタミンB群、マグネシウム、ピクノフェノール等)を投与することで、多くの膠原病に苦しむ人たちを救っていることを述べています。

また最近流行しているタンパク質の一種である“グルテン”の影響をいち早く報告しています。
今では自分もグルテンの影響を考慮して、特に血液型がO型の人やB型の人には、症状が緩和するまでは“小麦粉”の摂取を控えさせたり、“グルテンフリー”の小麦粉を使用するように勧めるようになりました。
数十年前からグルテンを指摘していたブラウンスタイン博士の知識には驚かされます。

興味のある人はこちらの本をお読み頂くとして、今回は少々、異なる角度からリウマチを始めとする“膠原病”を観てみたいと思います。

 

今まで診てきた膠原病に苦しむ人たちと接して行く内に、ある共通点があることに気付きました。
それは、膠原病に苦しむ人たちは、過去に“精神的に身体に受けたダメージを受けた経験”があることです。

最初に“膠原病(リウマチ)”と精神的なダメージとの繋がりに気付いたのは、十年以上前のことです。
50代の女性で、既に片足の足首と、反対側の肘が変形してしまっていました。
現代医療で投与されるステロイドの副作用に侵され、睡眠障害や多くの関節痛に悩まされていました。

自分に出来ることは、カイロプラクティック的なアプローチだけです。
動きが制限されたり、減少している関節の動きを改善したり、四肢と関連する脊柱に対するアプローチを繰り返し施しました。
幸い、多くの関節に及ぶ痛みは緩和し、夜も寝れるようになりましたが、既に変形してしまった関節を治す手段はありません。
できることは、変形してしまった関節への負担を減らすことだけでした。

お互いの信頼も深まったきたある時です。
リウマチが発症する1年半くらい前、大変に嫌な思いをした経験の話しを聞きました。
ご主人のお父さんが亡くなり、お父さんが残した遺産相続で、兄弟間の見難い争いを見聞したそうです。
彼女はご自分のお子さんたちが成人したら、ご主人と絶対に離婚しようと決心したそうです。
「もう一緒にいること自体が嫌で、ご主人の本当の姿を見せつけられ、それがトラウマになって、今でも身体が震えてしまうほどに、嫌悪いを覚える」と涙を流しながら話してくれました。

その時、私は、身体に植えつけられた精神的ダメージが、リウマチという形で現れたのだと気付きました。
それからは、“頭蓋仙骨治療”や“身体感情解放法”という身体に閉じ込められたトラウマを開放するテクニックを施すように心掛けました。

多くの関節に生じていた炎症は治まりましたが、もちろん変形してしまった関節を改善することはありませんでした。

 

次にご紹介する方も、やはり50代の女性です。

“強皮症”に侵された人です。
彼女は強皮症になる以前から診させて頂いていました。
左足の脛骨神経が潜在的に欠損していると思われ、神経領域の知覚も欠損しており、左足首を自在に動かすことができません。
若い頃からビッコの歩行しかできなく、それによる身体の不均等で、色々な場所に痛みを訴えていました。

ある時「今は犬と一緒に住んでいるのですが、お犬チャンも老い、甘えん坊さんなので、私が昼間に起きている時は安心して寝ているのですが、私が夜に寝てしまうと不安になるらしく、吠えたり、動き回るので、私が寝れないの」と嘆いていました。
それから間もなく、お犬チャンが亡くなり、家族同様に過ごした彼女は大きなショックを受け、半年後に“強皮症”に罹りました。
おそらく何時も欠かさず、お犬チャンを思い出し、大変に落胆した毎日を過ごしていたのだと思います。

そこで「また犬を飼ったらどうですか?」と提案しました。
最初はまた同じ思いをするのは嫌だからと、新たに犬を飼う事をかたくなに拒んでいましたが、一人暮らしだった彼女は段々寂しくなったのか、ある時に誰からか子犬をもらい、新たな生活を始めました。

すると数か月後、あちこちに及んでいた関節痛が和らぎ、痛みからも解放され、毎日のように出歩く生活にまで復帰したのです。

やはり精神的なダメージが引き起こした病だったのでしょう。

 

最後にご紹介する方は、40代後半の女性で、両手首に及ぶリウマチに悩まされていました。
自分の子どもが通っていた学校の卒業生であったこともあり、すぐに意気投合して、私生活の話しもするようになりました。
また数回の治療で、両手首に及んでいた炎症も和らぎ、動きも大分回復するまでに至りました。
暫くすると、投薬されていたステロイドを飲まなくても、悪化することもありませんでした。
このまま行けば、根本的な改善まではは至らなくても、症状からは解放されると喜んでいました。

しかしある時にキャンセルが入り、それきり全く連絡が入らなくなりました。
心配になったのと、ちょうどご紹介した「関節痛・リウマチは完治する」を読んだ頃でしたので、本の表紙のコピーと、出版社の連絡先を書き添えて手紙を送りました。

数週間後に、彼女からの一通の手紙が届きました。
中には「近所にリウマチ専門の治療院が出来たので、そちらに通うことにしました。またステロイドを飲むことになりましたが、一番弱い薬にしてもらい、何とかこれで我慢して行こうと思います」のような内容でした。

不思議でした。カイロプラクティックの治療で殆ど痛みも炎症も、腫れも引いて来たのに、どうしてだろうと悩みました。

ある時、彼女から聞いた話しをフッと思い出しました。
「私には娘が一人いるのですが、主人と仲が悪く、何年も話しもしないし、一種に何かをすることもしないし、私が中に入らないと生活できないの。でもリウマチになってからは、私が手が使えないので、布団の上げ下げしてくれたり、お皿を洗ってくれたり、何よりも二人で会話するようになったんです」と嬉しそうに話してくれたのを思い出したのです。

そうです。
彼女はリウマチが完治してまた前の生活に戻ってしまうことを恐れたのではないかと思います。
治ってしまうと、また娘さんとご主人の仲が悪くなってしまうのではないか、そうなるよりは、少し痛くても、我慢しようと決心したのではないか、考えました。

もちろん、本当であるか確認した訳ではありません。
あくまで自分が勝手に想像した話しです。

 

その他にも、数か月から数年間前にダメージを受けた方に“膠原病”が生じているケースが多く見られます。
当オフィスにいらっしゃるリウマチ患者さん全員から、過去に受けた精神的なショックを聞けた訳ではありません。が、どうも精神的なストレスが、リウマチを始めとする膠原病と深く結びついているような気がします。

不安や不眠症、ストレスに対しては、南太平洋で何世紀も前から用いられてきたハーブの“カバ・カバ”が効果を上げることが知られています。
試してみるのも良いかと思います。