栄養と日常生活#020(仲井DC)

今回までタンパク質のお話しをさせて下さい。

皆さんは味は何種類あるかご存知でしたか。
自分は以前にある本(「旨いメシには理由“わけ”がある」都甲 潔 著 角川oneテーマ21)を読んで驚いたことがあります。

中国では、最古の医学書「皇帝内経素問(こうていだいけいそもん)」で味を塩味、甘味、酸味、苦味、辛味の5つに分類しています。
これは五行説といって全てを木・火・土・金・水の5つに分けて診断する方法で、その分類法は昔から知っていました。
ですから自分は、味は5種類に分類されると信じていました。
DS20ー 1しかしを読んで驚いたのは、現代は辛味は5味に含まれず、何と「うま味」が入るのだそうです。
1908年に東京帝国大学の池田菊苗教授が昆布のダシの成分がグルタミン酸ナトリウムであると発表したのは有名な話しですが、その「うま味」が5味に入るのだそうです。

しょっぱい(塩味)、甘い(甘味)、すっぱい(酸味)、苦い(苦味)は何となく分かりますが、「うま味」は何と表現すれば良いのでしょう。
“うまい!”でしょうか。
でもうまさは人によって異なるので、たとえ自分が“うまい!”と言っても、他の人にとっては“まずい!”かも知れません。
濃い味を“うまい”と感じる人もいるでしょうし、薄味を“うまい”と感じる人もいるはずです。
何とも不思議な気分になりました。

本題に戻りましょう。その「うま味」の元は、何とタンパク質なのです。
グルタミン酸、グルテンも「うま味」を出しますし、グリシン、アラニン、スレオニン、プロリン、セリン、グルタミンは甘味を、フェニルアラニン、チロシン、アルギニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、メチオニンは苦味があるそうです。
ちなみにかつお節のうま味はイノシン酸ナトリウムだそうで、シイタケのうま味はグアニル酸ナトリウムなのだそうです。
タンパク質がうま味を導いていたという事実は驚きですよね。



次は少々恐いお話し。
最初のタンパク質の話しでご紹介しましたが“プリオン説”の話しです。プリオンは1997年にノーベル生理学・医学賞を受賞したスタンレー・ブルジナ-教授が狂牛病の脳から発見したタンパク質の一種で、タンパク質(Protein)と感染症(infection)をくっつけてプリオン(Prion)と名付けられました。
しかしこのブルジナー博士はマスコミを利用して有名になったとして科学者の間では評判が悪いようで、本当にプリオンが狂牛病の原因であるか、いまだに説明がつかない点が多いそうです。
それは悪さをするプリオンもあるのですが、私たちの体の中には、幾つもの悪さをしない正常なプリオンが存在していることが判明しているのです。

しかし昔から知られていたクールー病、スクレイビー病、ヤコブ病が同じプリオンが原因とされる狂牛病(BSE:Bovine Spongiform Encephalopathy)であったことが今では判明しています。

アミノ酸までに分解しないと体内に吸収できないはずのタンパク質なのに不思議です。
プリオン説は、これからも大きな謎として多くの話題を浴びそうです。

でも今回驚いたのは、人間がその狂牛病を発症するまでに潜伏期間が10~30年もあるという事実が判明したのを知ったことです。
狂牛病が流行ったのは2000年頃でしたから、これから発症する人がいる可能性があることになります。
しかも EUが発表した狂牛病の危険リストには、日本は発生するリスクが二番目に高いレベル3(発生可能性あり)に載せられているのです。
一番リスクが高い国はイギリスとポルトガル(レベル4)ですが、日本はそれに次ぐレベル3に属しているのです。
同じレベル3に属するフランスやドイツ、イタリアでは、半分以上の国民が肉の摂取を止め、フランスにあるオーガニック認証団体「エコサート」の発表によると、オーガニック野菜の普及率が300%も増えたそうです。
ところが日本の政府は、EU本部のブリュッセルに役人を送り、その事実をもみ消してしまったというのです。
この事実を私たちは、どのように受け止めればよいのでしょう。

しかも九州大学の立石潤 名誉教授によると、正常なプリオンは253個のアミノ酸から出来ており、129番目のアミノ酸がメチオニンもしくはバリンであるらしいのですが、日本人は92%がメチオニンらしいのです。
そして狂牛病を発症した人もウシも、129番目のアミノ酸がメチオニンだったらしいのです。

しかも、しかも米国では近年アルツハイマーを発症する人が急増(400万人)しており、その症状が狂牛病で生じる症状と酷似していると発表されているそうです。

昔は脂肪が悪者でした。
それが今は少しずつタンパク質に変わってきているのかも知れません。
しかし自分達の体を形成しているのはタンパク質であることは事実です。

DS20ー2最後に、日本人はアメリカ人と比較されることが多いように思います。
『肉はも~いらない!!』でも結腸ガンは肉食の多いアメリカ人より、日本人の方が4倍も少ないと主張しています。
でも違う角度から観察してみると、日本人のガンで死ぬ人が右肩上がり増えているのに対して、アメリカ人は減少していることも事実です。
日本人の女性も大腸癌にかかる人が急増しています。
これは体温の低下と、便秘が主な原因であると思います。
日本人女性の肥満がアメリカ女性のように増えているとは思えません。
反対に減っているようにさえ見えます。

日本人男性はどうでしょうか。
男性のガンの一番は肺ガンです。
しかしこれは喫煙が原因だとは言い切れません。
JT開設以来、今の日本人の喫煙者は半減しているのです。
自分は一番の原因は、毎年恒例となっている検診での胸部のレントゲン検査だと睨んでいます。
1年に被爆してよい量は1ミリシーベルトまでですが、胸のレントゲン検査だけで0.7~0.8ミリシーベルトも被爆します。

アメリカの医師会も日本人のガンの50%以上の原因は、レントゲンやCT検査による被曝だと発表しています。
自分も同感です。
肉の問題も、検診もよく考えてからご判断下さい。