奄美世のごはん#021:カロチンで粘膜を強化

奄美の空の青色が、夏に向けて少しずつ濃くなり始めました。

原生林では植物が花を開き、交配の準備を始めます。

花粉を始め、いろんなものが飛び交うこの時期には、鼻やのど、眼の症状をお持ちの方の来院が増えます。

鼻やのどの粘膜は、ウイルスや細菌、汚染物質から身体を守る最前線の城壁です。
この最前線の城壁に穴が開いていたり、崩れやすくなっていると、すぐに敵が侵入してきます。

“粘膜のビタミン”と呼ばれるビタミンAは、皮膚や粘膜の生成と強さに欠かすことができないビタミンです。

ブーゲンビリア(奄美世のごはん) by DoctorsSuggestion.comビタミンAが不足すると、皮膚や粘膜が乾いてしまい、硬くなって柔軟性を失います。
これは胃腸などの消化器の粘膜にも、肺や気管支など呼吸器の粘膜にも及びます。
子宮など、生殖器の粘膜も例外ではありません。

柔軟性が低下すると、皮膚や粘膜は傷つきやすくなります。
その傷からウイルスが侵入して感染症にかかりやすくなったり、炎症を起こしたり、汚染物質が入ってきたり、身体機能に悪影響を及ぼします。
粘膜を保護し細胞の表面を正常に保つ粘液の分泌が減ると、がん化しやすくなることも確認されています。

ビタミンAの不足による粘膜の異常は、あらゆるところに影響を及ぼします。
身体中の組織や器官の表面が悪くなって、正常な機能や成長、再生、修復が阻害されます。

髪の毛はパサつき、爪はもろくなり、肌も荒れてざらざらして、そして傷つきやすくなります。
ドライアイや夜盲症、色の識別能力や視力の低下など、ビタミンAの不足は目にも影響します。

人参むし鶏のゴマ和え(奄美世のごはん) by DoctorsSuggestion.comビタミンAの摂取源として、鶏や豚のレバー、ウナギなどがよく挙げられますが、動物性の食品からビタミンAを充分に摂ろうとすると、脂肪やたんぱく質の摂り過ぎ、カロリーの摂り過ぎになりがちです。

それにレバーは、ビタミンやミネラルを豊富に含む反面、家畜の飼料に使われた農薬や抗生物質、汚染物質などが生物濃縮されて含まれることが多いので、栄養素の補給に常食することはあまり勧められません。

毎日の食事で緑黄色野菜をたくさん食べて、βカロチンを補給しましょう。
にんじん、小松菜、ほうれん草、パセリ、芽キャベツ、かぼちゃ、さつまいも… etc.

 

パセリ(奄美世のごはん) by DoctorsSuggestion.comβカロチンは身体の中でビタミンAに変換されます。
必要な分だけがビタミンAに変換されて、残りは他のカロチノイドと一緒に、活性酸素から身体を守る働きをしてくれます。

ビタミンAは欠かすことのできない栄養素なのですが、レバーの多食やサプリメントで過剰に摂ってしまうと、毒性を発揮します。

吐き気や疲労、頭痛、手足の痛み、脱毛、発疹などが現れます。

もちろん摂取を止めると症状はすぐになくなるそうですが、サプリメントで補給する場合は、身体の中でビタミンAに変わるカロチンをおすすめします。 カロチンは過剰摂取による毒性がありません。

小豆(奄美世のごはん) by DoctorsSuggestion.comビタミンAはお腹の赤ちゃんへも影響しますから、とくに妊娠中は必要量を満たすこと、そして過剰摂取をしないこと。

粘膜の強化には、細胞と細胞をつなぐビタミンCも忘れずに。
皮膚や粘膜を緻密に強くしてくれます。

細胞の主な構成成分、たんぱく質もカロチンと一緒にしっかり摂りましょう。
たんぱく質はデメリットの多い動物性の食品からだけではなく、植物性のたんぱく源である豆類、大豆製品の豆腐や納豆などをしっかり摂りましょう。
また背の青い魚には、良質のたんぱく質だけでなくDHAやEPAなど、炎症を抑える働きを持つオメガ3系の脂肪酸が含まれています。

 

リュウキュウイチゴ(奄美世のごはん) by DoctorsSuggestion.comビタミンAは、体内に貯蔵できるビタミンです。
貯蔵量の90%が肝臓にあって、この貯蔵ビタミンAを利用する時にはミネラルの亜鉛が必要となります。

アルコールは肝臓の貯蔵ビタミンAを使い果たし、亜鉛を使い果たし、粘膜や皮膚を刺激して炎症をすすめます。

お酒を飲む前と飲んだ後には、ビタミン・ミネラルの補給を忘れずに。

 

 

そうそう、基本はいつもの、これ。

ごはん みそ汁 季節の野菜

豆腐 納豆 海の幸

奄美世のごはん#020:チョコレートの栄養

2月14日はバレンタインデー。
みなさんの手元には、心のこもったたくさんのチョコレートが届いたことでしょう。

カカオの種子(カカオ豆)を焙煎して、細かくすりつぶしたものが、カカオマス。
このカカオマスを主原料に、砂糖、カカオバター、粉乳などを練り混ぜて、固めた物がチョコレートです。

フェアトレードチョコ1私が冗談半分で、患者指導の時に使う言葉があります。
“カフェ中”“シュガ中”“チョコ中”です。

“カフェ中”はカフェイン中毒の略で、主にコーヒーやコーヒー飲料、コーラ類が対象。
“シュガ中”はシュガ―、砂糖中毒。白砂糖や糖分をたくさん使ったお菓子やパン、それに清涼飲料水と料理も含めます。
“チョコ中”はそのまんまですね、チョコレート中毒。

もちろん、私が勝手に作った言葉で、カフェインも、白砂糖も、チョコレートも、医学的に厳密に言うと、中毒という定義を満たさないそうですが、どれも依存性が高いのはご存知ですよね。
しかも、チョコレートには、“カフェ中”のカフェインも、“シュガ中”のシュガ―も使われているんです。

 

「アルコールの次はチョコレートか~」と思った方、ご安心ください。
 

フェアトレードチョコレート2チョコレートの主原料のカカオ豆には、私たちに不足しがちな栄養素が含まれています。
カカオ豆に含まれるビタミンはEとK、そして少量ですがβカロチンとルチン。
そしてなんとビタミンB群はB1・B2・B3・B5・B6・B12。
相互作用を持ちますから、これだけそろっていたら相乗効果アップです。

ミネラルは、鉄分、マグネシウムがとても豊富です。
鉄分は、月々の月経で貧血になりやすい女性には嬉しいミネラルです。
マグネシウムは筋肉の緊張を抑制してくれます。
脚がつりやすかったり、痙攣性の生理痛がある場合は、マグネシウムが不足している可能性が考えられます。
マグネシウムはまた、300種を超える生体内の化学反応の触媒の役目を担いますから、不足すると生体反応が行われず、いろんな不具合が生じます。

細胞分裂に必要な亜鉛も含んでいます。
亜鉛は肌や髪の細胞の再生、生殖子の細胞分裂にも不可欠です。

他には、強い抗酸化作用を持つセレン、そしてカルシウム、マンガン、リン、カリウムなど。

以上のように、カカオ豆はなかなかの栄養価なのです。

 

でも、だからといって、チョコレートを食べ放題というわけにはいきません。
ざっくり分けると、チョコレート(カカオ60~70%のダークチョコレート)は脂肪分が40%、糖分が40%です。
チョコレートは質量に対するカロリーが高いのです。
ですから登山や災害時に重宝されます。
我が家の非常用リュックの中にも、チョコレートが入っています。
子どものランドセルにチョコレートを一箱、非常用に放り込んであるという方もいらっしゃいます。

チョコの表示ですが、使いきれない脂肪分も糖分も、皮下や、内臓や、血管の中に体脂肪として蓄えられてしまいます。
また、大量生産の製品には、コスト削減のためや、加工しやすく保存性を高めるために、植物油脂や香料、甘味料、保存料など、主原料以外の添加物が多く使われているものもあります。
原材料表示を確認しましょう。

カカオ豆の含有量がとても少ないチョコレートもあります。
最低7%のカカオ成分でも、条件を満たせば準チョコレートと表示できますから、前述のカカオ豆の栄養効果を期待するのなら、カカオ成分の多いチョコレートを選ぶといいですね。

 

フェアトレードマークそしてぜひ、フェアトレード製品を探してみて下さい。

フェアトレードとは、適正な価格(報酬)で取引をすることで、立場の弱い途上国の生産者や労働者の生活改善、権利や技術の向上、そして貧困による環境の乱開発を防ぐという活動です。

 

フェアトレードコーヒー途上国では、幼い子ども達も労働力とされます。
日本では、13才未満の子どもの就労を禁止、13~15才は労働基準監督署の許可が必要となります。
国際的には15~18才以下を対象としているようです。
2006年のILO(国際労働機関)発表によると、世界の児童労働数は2億1800万人、これは世界の子どもの7人に1人に当たるのだそうです。

チョコレートの原料となるカカオ畑やコーヒー農園は、児童労働でよく知られています。
その多くが、毒性が強いDDTなどの農薬を使用するなど、劣悪な労働環境にあります。
フェアトレード製品は有機栽培のものが多く、私たちの身体にも、環境にも、生産者にも、優しい製品です。

でも、私のお財布には少々厳しい。
なので、小さいものを一つだけ買って、家族で分けて、感謝して食べる。
これなら食べ過ぎることもありません。

カカオ成分の多いチョコレートは栄養価も高いのですが、カフェインや、カフェインに似たチラミンという成分も多く含まれます。
チラミンは血管を収縮する作用を持ちます。
血管はチラミンによって収縮した後、その作用が切れると、急激に拡張してしまいます。
この時に頭痛が起こったり、鼻の粘膜が腫れて鼻血が出るそうです。

また、テオブロミンという成分は、人間に害が出るほどは含まれていませんが、テオブロミン代謝の遅い犬や猫は、チョコレートを食べると、消化不良、脱水症状、過度の興奮、心拍数の低下などを起こして、死にいたることもあるそうです。

 

食べ過ぎない
飲み過ぎない
自分の身体を想って、海や山を想って、子どもたちを想って

ひかげへご 太陽

奄美世のごはん#019:睡眠不足

新しい年です。

今年も「あまんゆのごはん」をどうぞよろしくお願いします。

奄美のウギ(サトウキビ)畑では、薄い紫色の穂が出始め、収穫が始まります。
ウギを山積みにした大きなトラックが、次々と製糖工場に入っていきます。
サタヤドゥリ(砂糖小屋)の釜にも火が入って、辺りには濃厚で甘くて少し焦げくさいような、なんともいえない良い香が漂います。




ウギ畑常田(奄美世のごはん)|DoctorsSuggestion.com年が明けて、メンテナンスや治療にいらっしゃる皆さんの身体に触れると、肝臓、腎臓、膵臓の疲れが目立ちます。
副腎がオーバーヒートしている方も多いですね。

どんなに楽しいお休みでも、食べ過ぎ、飲み過ぎ、寝不足に、身体はストレスを感じています。

水間製糖(奄美世のごはん)|DoctorsSuggestion.com暮れからお正月にかけては、生活が不規則になりがちです。
テレビでは長時間の特別番組が組まれますから、夜中どころか朝方までつけっぱなしという方もめずらしくないでしょう。

黒糖(奄美世のごはん)|DoctorsSuggestion.com睡眠不足は私たちにとって、とても強力なストレス因子です。

たとえば、肝臓がアルコールを分解するのは主に睡眠中。
8時間の睡眠中に分解するアルコール量は、日本酒2合程度なのだそうです。
個人差はありますが、睡眠時間が8時間に満たないと、2合の日本酒を分解しきれないのです。

ですから、睡眠不足や飲酒が続くと、アルコールを分解しきれず、二日酔いになったり、肝臓が機能障害に陥ります。

睡眠不足は成長ホルモンの生成と分泌にも影響します。
疲れた内臓を修復し再稼働するには、成長ホルモンが必要となります。

成長ホルモンは成長期に、背を伸ばし、筋肉を増やし、骨を長く強くし、身体機能を整えます。
成人においてその濃度は少しずつ減少していきますが、細胞の修復や再生、病気やけがからの回復のための、たんぱく質合成を助けるために、成長ホルモンは分泌され続けます。
肌のハリをもたらすコラーゲンの生成も、成長ホルモンによって促されます。

成長ホルモンは、眠り始めた時に下垂体から分泌されます。
そして血流にのって肝臓に入り活性化されてから、身体の各所に運ばれます。

陽がおちて夜になり、灯りを消して光の刺激が無くなると、睡眠をコントロールするメラトニンという物質が盛んに分泌され、深い眠りに入ります。
そして身体活動が休息に入ると、先立って分泌され活性化された成長ホルモンが、体の成長を促して、組織の修復や再生を行います。

私たちの身体は陽の光を浴びることで昼と夜を感じ、一日の周期を理解します。
1日を7回積み重ねたら1週間です。
1週間を4回積み重ねると、女性の平均的な月経周期となります。

人工的な強い光刺激は、昼と夜、睡眠と覚醒を混乱させ、身体の周期的な営みを乱してしいます。
蛍光灯、強い電磁波、たとえばコンピューターの端末や、携帯電話、テレビゲームなども影響することが報告されています。

睡眠不足や身体の不調を感じたら、早めに灯りを消して、布団に入りましょう。

修復に必要な各種のミネラルやビタミンも不足しているでしょう。
肝臓では大量の活性酸素も発生したでしょう。
活性酸素は私たちの組織を攻撃し、細胞内の遺伝子を破壊して、異常な細胞分裂を起こすがん細胞を発生させる可能性もあります。

活性酸素から細胞を守る抗酸化栄養素、たとえばビタミンB群、ビタミンC、カロチン(ビタミンA)、ビタミンE、セレンなどのミネラル、グルタチオンなどが不可欠となります。

ハレの日のご馳走を、いつもの食事に戻しましょう。

ごはんとみそ汁
    土からの智慧

今年のサトウキビは天候が思わしくなく、収穫量が心配されています。
農作物は画一化された工業製品ではありません。
多くのことを自然に委ねなければなりません。

こんな時こそ、買い支えたいと思います。


奄美世のごはん#018:肝臓の働き

奄美の木々も、冬支度を始めました。

クリスマス、忘年会、お正月と、肝臓も大忙しの季節です。

小さかった頃、ケーキというものは、クリスマスとお誕生日にしか食べられない、特別なごちそうでした。
今は日本中がクリスマスカラーに染まって、一度ならず、2度も3度もクリスマスパーティーという方も。
日常的にケーキを食べているのに、なぜか、やっぱり、クリスマスにはクリスマスケーキ。
しかも、アルコールやカフェインと一緒にです。

お砂糖がたっぷりのケーキやお菓子は、あっという間にぶどう糖に分解されて吸収されるココアケーキサンタ(奄美世のごはん)|DoctorsSuggestion.comと、血糖値を急激に上げてしまいます。
それに対応して、膵臓から一気に、過剰に、インスリンが分泌されます。
インスリンは身体の細胞にぶどう糖を投げ込みます。
細胞は余分なぶどう糖を脂肪にして蓄えます。

インスリンの作用に反応して、肝臓も血液中のぶどう糖を汲み上げて血糖値を下げ、汲み上げたぶどう糖は貯蔵用のグリコーゲンにして蓄えます。

必要以上に分泌されたインスリンは、急激に、必要以上に、血糖値を下げてしまいます。
低血糖です。
さまざまな身体症状が出やすい時です。
筋肉の痛みや、眠気、ひどい疲れを感じたり、落ち込んだり、不安になったり。

このとき最も影響を受けるのが脳や神経細胞です。
インスリンは血液中のぶどう糖を脳ではなく、身体の細胞に運び込みます。
ですから、通常ぶどう糖だけをエネルギー源にしている脳は、エネルギーが足りなくなりますから、大あわてで血液中のぶどう糖を増やすように命令を発信します。

リュウキュアサギマダラの越冬(奄美世のごはん)|DoctorsSuggestion.comですが、身体の細胞に蓄えられた脂肪は、残念ながらぶどう糖には変換できません。
血液中のぶどう糖を増やすには、肝臓が蓄えたグリコーゲンを分解してぶどう糖を放出するしかありませんが、このとき肝臓は、アルコールやカフェインの分解と処理でとても忙しいのです。
なかなか、低血糖を改善するにいたりません。

しかも血液中にはまだ、過剰に分泌されたインスリンが残っています。
血糖値を下げる作用を持つインスリンを分解してしまわないと、血糖値はいつまでも上がりません。
インスリンの分解も、肝臓の担当です。

低血糖は血液中のぶどう糖が足りない状態です。
中枢神経系のエネルギー欠乏は、生命活動の危機です。
脳はさらに血液中のぶどう糖を増やすように命令を発信します。
興奮状態です。
イライラしたり、攻撃的になったり、活動亢進、集中力の低下、抑えられない食欲。

やっかいなのは、てっとり早く血糖値を上げる手段を、脳と身体が記憶していることです。
それは甘いお菓子やケーキ、アルコール、カフェインを再び摂取すること。
そして血糖値の急上昇と急降下を繰り返してしまうのです。
お酒を飲んだ後、お茶漬けやラーメンでホッとするのも、このパターン。

やっと脳や神経系が安心できるレベルに血糖値が安定した頃には、肝臓は疲れ果ててしまいます。
肝臓で働く酵素も大量に消費されてしまい、産生がなかなか追いつきません。
肝臓の残業を減らしてあげること。
必要な栄養素を摂取すること。

ヨーロッパでは、クリスマスのお菓子に香おからケーキ(奄美世のごはん)|DoctorsSuggestion.com辛料をたっぷり使うのだそうです。
高価な香辛料をたっぷり使って、ハレの日を祝うのだそうです。

いつも焼いているおからのケーキに、特別に有機栽培のシナモンとキャロブの粉をたっぷりいれて焼きました。

白砂糖は使いません。

貴重な奄美の黒砂糖と、リンゴと干しブドウで、ほんのり甘く、血糖値はなだらかに。




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奄美世のごはん#017:アルコールとビタミンB群

立冬が過ぎて、また夜が少しずつ長くなります。

やはり、気をつけて欲しいのは飲み過ぎ食べ過ぎ。

私たちがおいしく飲んだアルコールは、吸収され肝臓に運ばれます。
そして肝臓の酵素の働きによって、身体に無毒な酢酸に分解され排出されます。

アルコールを分解する酵素の働きは、遺伝的にある程度決まっています。
とっても強いという方はさておき、飲み過ぎてしまいがちなのが、分解酵素の働きが“やや”活発な方です。

とても弱い場合は、直ぐに顔が赤くなったり、動悸がしたり。
ですからお酒の量はすすみませんし、周囲が無理に飲ませることもそうそうありませんが、中途半端に飲めてしまう方は、自分の身体の許容量を超えて飲み過ぎてしまいがちです。

アルコールは糖質の仲間ですから、吸収されると血糖値が急激に上昇します。
それに対応するために膵臓から一気に、過剰に、インスリンが分泌されます。

インスリンは血糖値を下げるために、血液中のぶどう糖を身体の細胞に投げ込みます。
細胞は投げ込まれたぶどう糖を脂肪にして蓄えます。

アルコール分解時には、脂肪を合成する酵素も働きを増しますから、脂質の摂取を減らした食事をしていても、肝臓で脂肪の合成は進み、蓄えられていきます。

脂肪肝や脂質異常症の始まりです。

アルコールを飲まないという方も、アルコールの飲み過ぎと同じように、過剰な糖質の摂取が、脂肪の蓄積につながります。
とくに精製度の高い糖分は、簡単に吸収されるため、急激に血糖値を上昇させてしまいます。
そして過剰なインスリン分泌を引き起こし、一連の脂肪合成へとすすむのです。

脂肪や糖質の分解には、ビタミンB群が不可欠です。
一生懸命にカロリー計算をして、摂取カロリーを制限しても、ビタミンやミネラルが足りていないと、代謝できずに脂肪として蓄えることになります。
脂肪や糖質の摂取量が増えると、それだけ分解や代謝のためのビタミンB群の必要量も増します。

砂糖や動物性脂肪と同じように、アルコールも他の栄養素をほとんど含んでいませんから、飲んだ分だけビタミンやミネラルが不足します。

ビタミンB群はそれぞれ相互作用、相乗作用を持ちますから、どれか一つを単体で摂るより、一緒に摂取することが望ましく、サプリメントで補給する場合は複合タイプがお勧めです。

栄養素の摂取の偏りは、食べものを丸ごと食べることで、少なくすることができます。

豆乳より大豆を丸ごと使った納豆や煮豆、お米だと玄米や胚芽米。
大きな魚の切り身より、丸ごとの小魚。

たとえばお米は、胚芽に含まれたビタミンやミネラルを使って、でんぷん質(糖質)をエネルギーに換えて、芽を出します。
つまりお米の胚芽には、そのお米のでんぷん質を分解するのに充分な、ビタミンやミネラルが含まれているということです。
私たちは、お米を丸ごといただくことで、その糖質とビタミンやミネラルを充分に利用することができるのです。

もちろん、食べものを丸ごと食べる場合には、食材や調理方法を、おひとりおひとりの消化機能や年齢、歯の状態、噛む力などに合わせて、うまく選択しなければいけません。

まずは、自分の身体で感じてみる。

そして、家族の様子を感じてみる。

長い夜を楽しむ時は、

おいしいお酒を、ゆっくり味わいましょう。

酒肴も、少し硬いものを選んで、よく噛んで食べる。

奄美では、サトウキビから作った黒糖焼酎を、大切に、大切に、味わいます。

海 日没瞬間(奄美世のごはん) by DoctorsSuggestion.comくるみ・青梗菜・柿・大根葉とじゃこ(奄美世のごはん)by DoctorsSuggestion.com


『奄美世のごはん#015』

受精卵は、お母さんの卵子と、お父さんの精子が、今生でめぐり逢って誕生します。

受精卵となる、卵子と精子の幹の細胞は、お母さんとお父さんが、それぞれのお母さん(おばあちゃん)のお腹のなかにいた時に形作られました。
つまり、受精して子どもに成長する精子と卵子は、お母さんとお父さんが、おばあちゃんのお腹の中にいる時に、おばあちゃんが食べたり飲んだりしたもので作られているのです。

それぞれのおばあちゃんが食べたもので作られた、お母さんの卵子とお父さんの精子が出逢って、お母さんのお腹のなかで、子どもへと成長します。
その子どもたちの精子や卵子が、いつか誰かとめぐり逢って、受精卵となり、新しい生命となるのです。
双子誕生(奄美世のごはん)by DoctorsSuggestion.com四世代の生命が、物理的につながっているのです。

さて、8月のコラーゲンの話よりややこしくなりましたが、
いま、あなたは、この四世代のどこに当てはまりますか?

あなたの家族は、どうですか?
5年後、10年後はどうでしょうか?

 



食べ物やサプリメントの原材料を確認してみましょう。

例えば、原材料の枠の中に、ピーマンやレモンではなく、”ビタミンC”とか”L-アスコルビン酸”と記載されていた場合、たしかにそれはビタミンCとしての作用を持つのかもしれませんが、何を原料にしているのかがわかりませんよね。
L-アスコルビン酸の原料には、多くの場合コーンシロップが使われているそうです。
コーンシロップの分子構造の一部を化学的に作り変えて、L-アスコルビン酸、つまりビタミンCを合成します。
最近は石油由来のL-アスコルビン酸もあるそうです。

コーンは、日本の輸入穀物のなかで、小麦や大豆をはるかに上回る輸入量で、ダントツの1位。
ほとんどがアメリカ産。
そしてアメリカで栽培されるコーンの8割強が遺伝子組み換えコーンと言われています。

海雨荒波(奄美世のごはん)by DoctorsSuggestion.com遺伝子組み換え作物が、一般に出回るようになり、私たちが口にするようになってから、まだそれほど時間は経っていません。
遺伝子組み換えの作物で人間に健康被害が出たとする、確たるデータはまだありませんが、現状で気になるのは、遺伝子組み換え作物を栽培する際に大量に使われる、強力な農薬です。
これは、とてもとても長い年月、環境に残留します。
そして環境を介して、次世代に影響します。

私たちは、ひとりひとりが選択する自由を持っています。
でも、誕生して間もない生命や、まだ誕生していない生命は、選択するすべを持ち合わせていません。

同じものを食べても、楽しく食べたときと、怒りながら食べたときでは、消化吸収の率が違います。
身体のなかで作られるものも違います。

双子アイス(奄美世のごはん)by DoctorsSuggestion.com子どもたちは、おばあちゃんが食べたものだけではなく、おばあちゃんの心もいただいて、生命をつないでいます。
おじいちゃん、お父さん、家族や、友だちや、地球上のあらゆる人々の想いもいただいて、生命をつないでいます。

 

前述した四世代のどれにもあてはまらないという方も、もうお役目を終えたと思っている方も、森羅万象、必ずつながっています。

 

台風の倒木(奄美世のごはん)by DoctorsSuggestion.com今年の夏の台風で、奄美の原生林の木々がたくさん倒れてしまいました。
恐ろしい自然の猛威として、人間の目に映る倒木ですが、木は倒れることで、遮っていた陽の光を地表まで導き、新し生命の芽吹きを培うのだそうです。

 

 

 

このつながりは、奄美の美しい海に届いています。

大浜うめまこ(奄美世のごはん)by DoctorsSuggestion.com