栄養と日常生活#034(仲井DC)

前回、ビタミンCをご紹介しました。

その後で今までに読んだ「ビタミンC」に関する本を全て読み直してみました。

私の生涯のテーマに「己の無知を知る」がありますが、今回も自分の無知に驚いてしまいました。

ビタミンCに関する本を読み直してみると、大切な情報が溢れており、それを見落としていたのです。

やはりこのような本は、1回だけサァッと読むのではなく、しっかり正しく情報を頭の中に叩き込まないといけないと反省したのでした。

特に、ビタミンCの大量摂取に関する情報は見逃していた部分が多く、医療に携わる身として、深く反省したのでした。

以前、知り合いの外科医の先生に「ガンになる理由は沢山ある。ビタミンCが不足している人は、ビタミンCを摂取すれば治るかも知れないし、ビタミンBが足りない人は、ビタミンBを補充すれば治るかもね」と言われたのが脳裏に残り、人間は一般的にビタミンC不足だから、それで、大量摂取で治る人がいるのだろうと勘違いしていました。

ビタミンCの大量摂取がカゼを防ぎ、がんに効くしかしそれは全くの誤解であったことが分かったのです。
全く何を読んでいたのだろう、と自分に呆れ返ったのでした。

ビタミンCは抗酸化剤として働くことは皆さんもご承知の通りですが、大量摂取(静脈注射などで)すると、過酸化水素という活性酸素になります。
しかし活性酸素となったビタミンCは正常な細胞を一切攻撃することなく、ガン細胞だけを攻撃するのです。
これはシャーレで培養したガン細胞と、正常細胞に短時間だけビタミンCをかけ、その後に洗浄して、どれだけガン細胞が死滅するかを調査した研究で、殆どのガン細胞だけが死滅したのです。

この研究は2005年にNIH (米国立衛生研究所)所属のマーク・レビン博士が中心となり、NCI(米国立がん研究所)やFDA(米穀食品医薬品局)のメンバーが参加した研究です。
言い方を変えれば、国がかりの研究発表と言えます。
つまり米国は、ビタミンCを抗癌剤の1つとして受け入れたのです。

ビタミンCはガンに効く ビタミンC大量点滴療法のすべてではどうしてビタミンCがガン細胞だけを殺すのでしょう。
それは前述したように大量摂取されたビタミンCは体内で過酸化水素という毒物を発生させます。
そして、この毒物がガン細胞だけを選択的に殺すのです。

血液内に存在している時点のビタミンCは、たとえ過酸化水素に変化しても、赤血球細胞内に含まれるカタラーゼという酵素によって還元(酸化の反対で安全な状態)されてしまうのです。
また正常な細胞にもカタラーゼが含まれていることが判明しています。
つまり正常な細胞は、ビタミンCが変化した過酸化水素という活性酸素を還元するので、攻撃されないのです。
そしてガン細胞にはカタラーゼが含まれないので、過酸化水素の攻撃を受けてしまうのです。

しかし注意事項が幾つかあります。日本人には希ですが、G6PD(Glucose-6-Phophase-Degydrogenase)異常症という先天的な異常を持つ人は対応できません。
この人達は大量のビタミンCを摂取すると、溶血性貧血になる恐れがあるそうです。
発病すると、尿の色が茶色になるのが目安になるようです。
もし大量のビタミンCを摂取すると、尿の色が茶色になるようでしたら、摂取するのを中断して下さい。

新ビタミンCと健康―21世紀のヘルスケアただ、40g以上の摂取でなければ分からないのと、日本では山口県の調査で、人口の0.1~0.5%なのだそうです。
血液検査で分かりますので、異常を感じた人は、直ちに検査を受けて下さい。

またガンに対して大量のビタミンC摂取の効果が現れるのは、開始してから25~30回後だそうです。
10回程度で変化を認める場合もあるそうですが、希のようです。
根気よく継続することが大切なようです。

また大量のビタミンCの投与を受けると、脱水状態になるそうです。
これは前回もご紹介したことですが、希に頭がフラフラしたり、ボ-ッとなることもあり、中には嘔吐してしまうこともあるようです。
ですから大量投与の前に十分な水分を摂取しておく必要があるようです。

点滴の第1回目は12.5gから始め、2回目が25g、3回目は50gと徐々に量を増やして行くようです。
そして血清ビタミンC濃度を計りながら行います。
血清濃度が350~400mg以上を維持するように、その人に合わせた量を調整しながら行うようです。
ですから必ず大量ビタミンC摂取療法に長けた先生を探すべきです。

 



 

ポーリングの生涯―化学結合・平和運動・ビタミンC今回は最後に、前回ご紹介したポーリング博士と共に、ビタミンCの共同研究を行ったキャメロン博士が1996年に出した著書から抜粋した文章をご紹介します;

 

細胞と細胞が離れないのは、ヒアルロン酸やコラーゲンといったセメント質によって両者が接着し、固定されているからである。

ガン細胞が増殖し領地を拡大するには、このセメント質を破壊しなければならない。

その役目を担うのがヒアルロニダーゼという、ヒアルロン酸を壊す酵素である。

ガン細胞は、この酵素を盛んにつくることによってセメント質を破壊し、組織に侵入し、増殖するのである。

したがって、セメント質を強固にする方法があれば生体の防御機構が高まり、ガン細胞は増殖できなくなるはずである。

それがビタミンCということです。

次回もビタミンCの話しが続きます。

栄養と日常生活#020(仲井DC)

今回までタンパク質のお話しをさせて下さい。

皆さんは味は何種類あるかご存知でしたか。
自分は以前にある本(「旨いメシには理由“わけ”がある」都甲 潔 著 角川oneテーマ21)を読んで驚いたことがあります。

中国では、最古の医学書「皇帝内経素問(こうていだいけいそもん)」で味を塩味、甘味、酸味、苦味、辛味の5つに分類しています。
これは五行説といって全てを木・火・土・金・水の5つに分けて診断する方法で、その分類法は昔から知っていました。
ですから自分は、味は5種類に分類されると信じていました。
DS20ー 1しかしを読んで驚いたのは、現代は辛味は5味に含まれず、何と「うま味」が入るのだそうです。
1908年に東京帝国大学の池田菊苗教授が昆布のダシの成分がグルタミン酸ナトリウムであると発表したのは有名な話しですが、その「うま味」が5味に入るのだそうです。

しょっぱい(塩味)、甘い(甘味)、すっぱい(酸味)、苦い(苦味)は何となく分かりますが、「うま味」は何と表現すれば良いのでしょう。
“うまい!”でしょうか。
でもうまさは人によって異なるので、たとえ自分が“うまい!”と言っても、他の人にとっては“まずい!”かも知れません。
濃い味を“うまい”と感じる人もいるでしょうし、薄味を“うまい”と感じる人もいるはずです。
何とも不思議な気分になりました。

本題に戻りましょう。その「うま味」の元は、何とタンパク質なのです。
グルタミン酸、グルテンも「うま味」を出しますし、グリシン、アラニン、スレオニン、プロリン、セリン、グルタミンは甘味を、フェニルアラニン、チロシン、アルギニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、メチオニンは苦味があるそうです。
ちなみにかつお節のうま味はイノシン酸ナトリウムだそうで、シイタケのうま味はグアニル酸ナトリウムなのだそうです。
タンパク質がうま味を導いていたという事実は驚きですよね。



次は少々恐いお話し。
最初のタンパク質の話しでご紹介しましたが“プリオン説”の話しです。プリオンは1997年にノーベル生理学・医学賞を受賞したスタンレー・ブルジナ-教授が狂牛病の脳から発見したタンパク質の一種で、タンパク質(Protein)と感染症(infection)をくっつけてプリオン(Prion)と名付けられました。
しかしこのブルジナー博士はマスコミを利用して有名になったとして科学者の間では評判が悪いようで、本当にプリオンが狂牛病の原因であるか、いまだに説明がつかない点が多いそうです。
それは悪さをするプリオンもあるのですが、私たちの体の中には、幾つもの悪さをしない正常なプリオンが存在していることが判明しているのです。

しかし昔から知られていたクールー病、スクレイビー病、ヤコブ病が同じプリオンが原因とされる狂牛病(BSE:Bovine Spongiform Encephalopathy)であったことが今では判明しています。

アミノ酸までに分解しないと体内に吸収できないはずのタンパク質なのに不思議です。
プリオン説は、これからも大きな謎として多くの話題を浴びそうです。

でも今回驚いたのは、人間がその狂牛病を発症するまでに潜伏期間が10~30年もあるという事実が判明したのを知ったことです。
狂牛病が流行ったのは2000年頃でしたから、これから発症する人がいる可能性があることになります。
しかも EUが発表した狂牛病の危険リストには、日本は発生するリスクが二番目に高いレベル3(発生可能性あり)に載せられているのです。
一番リスクが高い国はイギリスとポルトガル(レベル4)ですが、日本はそれに次ぐレベル3に属しているのです。
同じレベル3に属するフランスやドイツ、イタリアでは、半分以上の国民が肉の摂取を止め、フランスにあるオーガニック認証団体「エコサート」の発表によると、オーガニック野菜の普及率が300%も増えたそうです。
ところが日本の政府は、EU本部のブリュッセルに役人を送り、その事実をもみ消してしまったというのです。
この事実を私たちは、どのように受け止めればよいのでしょう。

しかも九州大学の立石潤 名誉教授によると、正常なプリオンは253個のアミノ酸から出来ており、129番目のアミノ酸がメチオニンもしくはバリンであるらしいのですが、日本人は92%がメチオニンらしいのです。
そして狂牛病を発症した人もウシも、129番目のアミノ酸がメチオニンだったらしいのです。

しかも、しかも米国では近年アルツハイマーを発症する人が急増(400万人)しており、その症状が狂牛病で生じる症状と酷似していると発表されているそうです。

昔は脂肪が悪者でした。
それが今は少しずつタンパク質に変わってきているのかも知れません。
しかし自分達の体を形成しているのはタンパク質であることは事実です。

DS20ー2最後に、日本人はアメリカ人と比較されることが多いように思います。
『肉はも~いらない!!』でも結腸ガンは肉食の多いアメリカ人より、日本人の方が4倍も少ないと主張しています。
でも違う角度から観察してみると、日本人のガンで死ぬ人が右肩上がり増えているのに対して、アメリカ人は減少していることも事実です。
日本人の女性も大腸癌にかかる人が急増しています。
これは体温の低下と、便秘が主な原因であると思います。
日本人女性の肥満がアメリカ女性のように増えているとは思えません。
反対に減っているようにさえ見えます。

日本人男性はどうでしょうか。
男性のガンの一番は肺ガンです。
しかしこれは喫煙が原因だとは言い切れません。
JT開設以来、今の日本人の喫煙者は半減しているのです。
自分は一番の原因は、毎年恒例となっている検診での胸部のレントゲン検査だと睨んでいます。
1年に被爆してよい量は1ミリシーベルトまでですが、胸のレントゲン検査だけで0.7~0.8ミリシーベルトも被爆します。

アメリカの医師会も日本人のガンの50%以上の原因は、レントゲンやCT検査による被曝だと発表しています。
自分も同感です。
肉の問題も、検診もよく考えてからご判断下さい。

栄養と日常生活#017(仲井DC)

自分が栄養学をもう一度勉強し直そうと決心したのは90年代でした。

カイロプラクティックの大学(80年代)では栄養学の授業が3学期間に渡ってありましたが、その頃の自分は栄養学の重要性に気付かず、単にカイロプラクティックが用いるテクニックで、可動性が制限されている関節をバキバキ鳴らしていれば、それだけで人は治って行くのだと単純に考え、栄養学はテストに受かるための勉強しかしませんでした(過去問の丸暗記)。
深く反省しています。

 

“成人病”が“生活習慣病”と改名されたのもその頃だと思います。
“生活習慣病”は日常の生活習慣が原因となって起こる病気ということになります。
普段の生活で体に大きな影響を与える習慣と考えてみると、やはり食事だと帰国後数年経って、やっと思い到ったのです。

もちろん食生活だけでなく、日常の“正しい姿勢”も大切です。
人が2本足歩行(猿人)になってから、まだ5~600万年しか経っていません。
地球に生物が誕生してから35億年経つといわれていますから、その長さから考えれば、5~600万年は本当に僅かな期間です。

ホヤのような口、腸、肛門しかなかった生物が、魚に進化し、サメに近い状態まで進化してから、両生類や爬虫類に進化し、やがて哺乳類から“人”に進化した私たちの祖先となるホモサピエンスは、20万年の歴史しかありません。
つまり2本足歩行もまだ確実に完成されたものではないと考えられます。
だからいまだに私たち人間は、椎間板ヘルニアなどの多くの問題を抱えているのです。
まだ地上の重力(海中の6倍)に充分に対応できていないのだと思います。

正しい姿勢を保つ重要性は、また機会がありましたら詳しく説明します。

 

さて90年代の栄養学は“脂肪”に対する偏見の見直しでした。
それまで脂肪は悪者でした。
太る原因となる脂肪は、ただ単に悪者だと考えられていたのです。
しかし人の体の中では作ることができない、体に不可欠な脂肪があることが判明したのです。
体内で作ることができない必要な油、“必須脂肪酸(不飽和脂肪酸)”の存在に注目が集まり出しました。
リノール酸(オメガ6)とリノレン酸(オメガ3)です(今ではオリーブ油に含まれるオレイン酸であるオメガ9の重要性も判明してます)。

90年代のアメリカでは、その100年前まではオメガ3とオメガ6の摂取比率が1:1.5だったのが、1:20になっていたのが判明したのです。
日本では、1960年代に1:3だったのが、90年代は1:8になったと報告されています。

(17ー1)ガン14年近く過ごしたアメリカを離れ、日本に帰国したのが1993年でした。
浦島太郎状態で、日本の状況が把握できない状態でしたが、1990年代の日本はガンに対する“がんもどき”騒動(慶応大学病院の近藤誠 先生がガンには自然消滅するガンや一定の大きさで悪さをしないガンもあると提唱した)や、“脳死”問題(人間の死をどの段階で判断するか)で世間が騒いでいた時代だったようです。

その中でアメリカで注目されていたオメガ3やオメガ6と騒いでも、誰も振り向いてくれなかったのは当然だと思います。

また最近では、オメガ6は炎症を悪化させるアラキドン(17ー2)脳死酸に転化されることが分かり、話題から姿を消すようになりました。

今はオメガ3やオメガ9がメインです。

日本でもやっとオメガ3を豊富に含むサプリメントとしてDHAやEPA 、そしてアマニ油(亜麻仁油)も大分マーケットに出回るようになりました。
帰国して19年、やっと世間がオメガ3に注目してくれるようになって嬉しい限りです。

オメガ3は青魚(サバ、いわし、さけ等)、海藻、青野菜、豆類(大豆、小豆、白花豆等)、亜麻仁油、そしてチアシード(当店で絶賛販売中)に多く含まれます。

また最近では“慢性炎症”が重要視されるようになって来ました。
三大疾患である“ガン、心疾患、脳疾患”も“慢性炎症”が関係すると提唱する科学者が出てきたのです。
そしてその“慢性炎症”を作り出すのが、飽和脂肪酸(マーガリン、植物油、ショートニング等)だとする研究が発表されています。

(17ー3)青魚「青魚をたべれば病気にならない」(生田哲 PHP新書)では糖分や植物油が糖尿病、心疾患、ガン、アルツハイマー病、花粉症を増やしていると指摘しています。
そこで、炒めものなどの火を使う料理にはオリーブ油(エキストラ・バージン オイル)やキャノーラ油(ナタネ油)を使い、サラダにはアマニ油を使いなさいと勧めています。

そして砂糖は控え、どうしてもの時は黒砂糖を勧めています。

 

 

 

 

オメガ3の評価は90年代から全く変わりません。
オメガ3は炎症を抑えるプロスタグランジンを作ることも確認さられています。
不飽和脂肪酸であるオメガ3はホルモンに似たエイコサノイドを作る原料となり、炎症を抑えるプロスタグランジンを作ります。
前述したアラキドン酸は、反対に炎症を促すプロスタグランジンを作り出してしまいます。
怪我(炎症)をしたら、ブタやウシ、ニワトリでなく、魚を食べてくだい。

しかし不飽和脂肪酸は酸化しやすいのが難点です。
オリーブ油を色の濃いビンに入れてあるのは、日光に弱く、酸化しやすいからです。
アマニ油も日光や空気に弱いので、購入したら冷蔵庫で保存して下さい。

チアシード(ドクターズ・サジェスチョン)価格:3,780円ドクターズ・サジェスチョンで販売しているチアシードは種そのものに防腐成分を含みますから、小分けにして持ち運べます。
外食する時に、塩やコショウの代わりに、または一緒にかけて食べると手軽にオメガ3を摂取できます。
食物線維も豊富なので、胃の中で膨れますから(7倍になる)、必ず水分を一緒に摂取するように心掛けて下さい。

 

これからも不飽和脂肪酸はどんどん注目されると予想されます。
要チェック食品になることは確実だと思います。

実は『リーディングオイル』のひまし油も必須脂肪酸です。
これから新しい事実がどんどん解明されて行くでしょう。

栄養と日常生活#016(仲井DC)

今回は、まだ誤解している人も多いと聞き、コレステロールについてご紹介したいと思います。

まず私たちの体にとってコレステロールは害であり、必要のない悪者だと誤解していませんか?
今でも低脂肪だとか、コレステロールが含まれない食事などと勧めている話しをよく耳にします。
高脂血症にならないように食事制限している人も多いと思います。
最近は何故か健康診断の血液検査で総コレステロール値を出さずに、悪玉コレステロールと呼ばれるLDL値(低比重リポタンパク)だけを表示している検査機関も見受けられるようになりました。

不思議ですね。

総コレステロールの7割以上を占めるLDL値を換算すると、やはり総コレステロール値は220mg/dLになりますので、これもまた不思議です。
何かを隠そうとしているのでしょうか?

日本では総コレステロール値は一般的に220mg/dL以下(日本動脈硬化学会)を正常値に設定しています。
しかし、このような低い値は他に例を見ません。
日本は1999年に240mg/dLに変更しましたが、翌年には元の数値に戻しています。
何故でしょう?

数年前まではアメリカでも似たような値が設定されていましたが、さすがに諦めた(?)ようで、今では成人は240mg/dL以下、また加齢に合わせて、正常値を上げたそうです
他国では280mg/dL以上で更に血圧が160mgHg以上で、始めて高脂血症と診断されることが多いのです。

 

コレステロールは本当に必要ないのでしょうか。

実は細胞を包んでいる細胞膜の20%がコレステロールで出来ています。
60兆あるといわれている細胞の20%ですから侮れません。
また脳や神経細胞、性ホルモン、ステロイドにもコレステロールが不可欠です。
特に閉経後の女性は、卵巣で作られていた性ホルモンの生成が著しく低下しますので、閉経後はその分を副腎が性ホルモンを生成するのですが、その原料となるのもコレステロールです。

通常コレステロールの20%は食事から摂取され、残りの80%は肝臓で作ります。
しかも通常の食事からの20%が減っても、その分を肝臓が生成します。
反対に食事からのコレステロールが増えたら、その分だけ肝臓から生成される量が減るだけです。
ですから食事制限する意味は余りないことになります。

もちろん全く気にしないのは問題です。
今まで数回に渡ってご紹介してきた脂肪についてのバックナンバーを読んで、どのように脂肪が体に必要なのか参考にして下さい。

念のために高脂血症による症状をご紹介しておきます。
一般的なのはアキレス腱の肥厚(ひこう)、眼瞼黄色腫(がんけんおうしょくしゅ)、角膜輪(かくまくりん)で、特にアキレス腱の肥厚がよく認められます。

高脂血症で恐いのは動脈硬化です。
つまり狭心症や心筋梗塞、または脳硬塞になる可能性が高まることです。
しかし血液にプラーク(塊)が出来るのは、前にご紹介したように塊になる脂肪です。
魚に含まれる油や、植物や穀類に含まれる脂肪は塊になりません。

「私は薬に殺される」高コレステロール血症に対して処方される薬は総称して“スタチン類”と呼ばれます。
~スタチンと書いてあれば、おそらくコレステロール低下剤です。
恐いのは副作用です。
色々な副作用があるそうですが、一番恐いのは横紋筋融解症という病気です。
随意に働く筋肉を横紋筋と呼びますが、その筋肉を溶かしてしまう病気です。
詳しくは「私は薬に殺される」福田実(冬幻舎)をお読み下さい。
横紋筋融解症による死亡例も報告されています。

もう一つ不思議な話し。

今までにコレステロールに対する研究は世界中で行われていますが、自分達が一番長生きする総コレステロール値は230~250mg/dLであると多くの研究で発表されています。
日本でもそのことを報告している本は山程あります。
皆さんは高齢者は少々太り気味の方が長生きすると聞いたことがありませんか?
太り気味、つまり痩せている人よりも総コレステロール値が高いと想像できますよね。
しかも反対に低コレステロール血症になると、ガンを始め、多くの疾患になる可能性が高まる研究も山程に発表されています。
200mg/dL以下の人が、自分の総コレステロール値を自慢しているのを見聞きしたことがありますが、ゾッとしました。

更にもう一つ。
何故LDLは悪玉コレステロールと呼ばれるのでしょう?
LDLはコレステロールを細胞に運搬する大切な役割を果たしています。
決して悪玉でも何でもありません。
しかしLDLには一つだけ欠点があるのです。
LDLはリン脂質とアポタンパクの結合が緩くて壊れやすく、結果として酸化しやすいのです。
しかし今ではオリーブ油に含まれるオレイン酸(必須脂肪酸)を摂取すれば、リン脂質とアポタンパクがしっかりと結合して、壊れ難くなることが証明されています。
オリーブ油がなぜ優れているのか証明されたのです。

もちろんだからと言って、コレステロール値なんか気にしなくても大丈夫だと提唱しているのではありません。
自分達の体に必要な不飽和脂肪酸を正しく摂取しましょうと提言しているのです。

メタボリック症候群には、高血圧、高脂血症、糖尿病が代表されます。
ご存知でしたか?
これらは一生薬を服用し続けなければならない疾患とされています。
これ以上は何を言わんとするかお分かりですね。
誰かさんに騙せれませんように、皆様方もくれぐれもご注意を・・・

正しい情報を提供してくれている本も沢山出版されています。
その中から幾つかの本をご紹介します。

コレステロールは高いほうがいい―日本のコレステロール治療がおかしい! コレステロールは高いほうが長生きする 日本人はコレステロールで長生きする 生活習慣病の危うい常識 コレステロールに薬はいらない!

ご参考になりますように。


栄養と日常生活#006 (仲井DC)

前回は偶然のチアシードとの出会いや、チアシードが備える効用などをご紹介しました。
今回は体の1/4の解毒作用を備える腸(特に大腸)について、そして検査方法をご紹介したいと思います。

大腸は盲腸と4つの結腸(上行、横行、下行、S状)、そして直腸に分類されます。
働きとしては、小腸から送られてきた粥汁(びじゅう)に含まれる水分と、幾つかの電解質(ミネラル)やビタミンの吸収、そして便の排泄を担います。

水分の吸収は主に上行結腸と横行結腸の最初の半分で行われると考えられています。
ニ本足歩行になった人間は、重力の力を借りて、水分を吸収し易くしていると考えていますが、まだまだ不明な部分もあります。
体は1日に2リットル以上の水分を必要としますので、大腸の水分吸収は、非常に大切な役目と言えます。
しかし飲み込んだ水分は1分以内に脳や、精巣や卵巣に到達するという研究が発表されていますから、まだまだ体のことは分からないことで一杯です。
水分の重要性については、また機会をみてじっくりと論じたいと思います。

もう一つ大切なのは、大腸に含まれるバクテリアの環境作りです。
大腸に含まれるバクテリアは、善玉菌と悪玉菌に分類されます。
もちろん私たちに必要なのは善玉菌が優位な状態であることは疑う予知はありません。
腸の善玉菌は私たちの体に必要なビタミンKや多くのビタミンB群を生成してくれます。
私たちはバクテリアとうまく付き合いながら、共存しなくてはなりません。
バクテリアは身体中の多くの部位に存在し、全部集めると肝臓の大きさに匹敵すると言われています。
実際に私たちが毎日排泄している便の2/3はバクテリアの死骸です。
なるべく悪玉菌を抑制して、私たちの体を守ってくれる善玉菌を増やしたいものです。

 

巷では善玉のビフィズス菌を摂取するために、毎朝ヨーグルトを一生懸命に摂取していると聞きますが、少々誤解があるようなので、少し説明を加えます。

乳製品が一般に広がり始めたのは明治時代だと思われます。
では日本人はそれ以前は、どのようにして大腸のバクテリア叢のバランスを整えていたのでしょうか?
実は日本人は発酵食品から充分な善玉菌や、善玉菌の食べ物を得ていたのです。
そう、自然な発酵で作られる“味噌”、“醤油”、“納豆”、“漬け物”なのです。
昔ながらの日本食です。
ご飯と味噌汁とお漬け物、たまに納豆を食べていれば、わざわざヨーグルトを食べる必要はありません。

日本人の7~8割の人には乳製品は合わないと言われています。
多くの日本人は、母親から離乳すると、乳製品を吸収するために必要なラクターゼという消化酵素が出なくなってしまいます。
つまり乳製品は小腸から吸収できずに大腸に送られ、そこで発酵したり、腐ったりしてしまうのです。
また乳製品には飽和脂肪酸が多い動物性脂肪分が含まれ、冷蔵庫で保存するのがほとんどですから、冬場は体を冷やす原因ともなります。
ですので朝からヨーグルトを摂る習慣には余り賛成できません。

どうしてもしっかりと朝食を摂る必要がある場合は、胚芽米や玄米のご飯、野菜の具が沢山入った味噌汁、お漬け物や納豆を召し上がり下さい。

次に大腸で大切になるのは、最近注目されるようになった食物繊維です。
食物繊維は炭水化物の仲間ですが、私たちの体には食物繊維を吸収する消化酵素が存在しません。
ですから全ての食物繊維は小腸で消化/吸収されることなく、大腸に送られます。

また食物繊維は水溶性と難溶性に分類されます。
水溶性の食物繊維は、腸に含まれる善玉菌の栄養となります。
一方の難容性の食物繊維は、胆嚢から分泌された胆汁の中の不要になったコレステロールをキャッチし、大腸に宿る悪玉菌と一緒になって体外に排泄してくれます。

最近では食物繊維を炭水化物とは分けて、体の重要不可欠な栄養素の一つとする考えが増えています。
ちなみに前回ご紹介したチアシードには、水溶性の食物繊維と難溶性の食物繊維の両方が豊富に含まれています。

自分は“野菜1日分ジュース”を飲んでいるから大丈夫!という人がいますが、残念ながら野菜ジュースは食物繊維が取り除かれています。
また白米や胚芽米も食物繊維が精製されて殆ど排除されています。
昔の日本食に戻す、近くの土地で採れたものを食べる、これが大切なことです。

では大腸の反射ポイントですが、左側の前上腸骨棘(ASIS)とお臍を結んだ線のほぼ真ん中がS状結腸と直腸の移行部位にあたり、多くの神経が集まっています。
この部位を排便反射点と呼びます。
特に自律神経が多く含まれています。この部位を利用します。

まず正常なインディケーター筋(大腿直筋)を定めてからこの排便反射点に2~3本の指腹部でTL(セラピー ローカリゼーション)させ、正常を示していた筋が弱化するかを調べます。
多くの人が弱化すると思います。

弱化を示したら、チアシードをひと掴み反対の手の平に乗せて、10秒~15秒待ってから再検査をして下さい。
弱化を示していた筋力が回復する筈です。
変化に気づかない人は、何回か繰り替えして検査すると違いを納得します。
時には中々変化を認めない人や、違いが分からない人がいます。
そのような場合は、行っている検査の目的を詳しく話してから、もう一度ゆっくりと検査を行い、どれだけ変化しているか納得するまで繰り返すこともありますが、殆どの人は違いに気づきます。

ちなみに、この反射ポイントはAKでは用いませんので、この排便反射ポイントを用いた検査は、AKではありません。

栄養と日常生活#005 (仲井DC)

今回は前回に続き、もう一つの解毒作用を担う腸についてご紹介します。

以前ご紹介したように、私たちの体で行われる解毒作用は3/4が肝臓で、残りの1/4が腸で行われています。
1/4だから余り関係ないと思われるかも知れませんが、腸は私たちの体の中で、最も大切な部分の一つだと考えています。

生物が大昔(約38億年前)に誕生して、まず植物が生まれ、その後に動物が発生したと考えられています。
動物はさらに進化を続け、現在のホヤのような状態になります。
つまり口と腸と肛門だけの生き物です。
これだけでも、腸は私たちに形成された臓器の中で最も古い歴史を持つ重要な器官であると想像できます。

さらに動物は進化を続け、脊柱が形成され、中脳が発達したと考えられています。
そして自律神経が形成され、「闘争と逃走」という意識が発達しますが、私はその前からも特定な意識を備えていたと考えています。
つまり腸だけの生物にも意識が存在していたと信じています。
そうすると、腸自体に意識があったと考えることができます。

意識は臓器で作られ、その情報が脳に送られ(求心性)、その情報を受け入れるか、正しく判断するのが海馬や扁桃体で、そしてその情報に対応(遠心性)したり、記憶を蓄えたり、最終判断する場所が大脳皮質ではないだろうかと勝手に考えています。
まだまだ受けいられていない考えですが、同様の科学者も沢山います。

– – –

腸は小腸と大腸に分かれ、大まかな作用は、小腸では食べ物の吸収と消化、大腸では水分と特定の電解質の産生と吸収を行います。
ここでは特に大腸の働きを改善させることで解毒を促進させることを目的とします。

検査方法をご紹介する前に、腸の解毒作用を回復させるために用いるチアシードの凄さをご紹介します。

チアシードとの出会いは、全くの偶然からでした。
以前は腸の解毒にはアマニ・ローストを使っていました。
今では日本でも大分知られるようになったアマニ(亜麻仁)ですが、アメリカでは20年ほど前から注目を集め、今でもサプリメントとして、または食材(アマニ油)として大人気です。
生の油の状態だと酸化が早く、食物繊維が含まれず、また持ち歩くことも困難だったのです。
当オフィスでは、ロースト状に加工されたものを使っていました。
しかし数年前に厚生労働省が、輸入する度に遺伝子組み換えをしていないか業者に検査をするように指示をしたのです。
すると、業者は需要が少なかったローストの輸入を中止してしまったのです。
アマニに多く含まれるオメガ3も魅力でしたが、アマニに多く含まれる食物線維が腸の解毒には必要でしたから、途方に暮れる結果となりました。
しかし半分諦めかけていた時に、業者の人がチアシードを探し当ててくれたのです。
まさしく“棚から牡丹餅”でした。

チアシードは古代アステカの時代から食されていて、アメリカの先住民であったインディアンもチアシードを一晩水に浸して、ゼリー状になったものを飲んでいたと伝えられています。
主にエネルギー増進と持久力のアップ、気管支炎などの炎症、感染、外傷、胃の不調、前立腺の問題、便秘、肥満に用いられていたようです。

チアシード調べてみると、なんとチアシードにはアマニよりも多いオメガ3が含まれ、オメガ6とのバランスも優れ、必須アミノ酸や大量のカルシウムも含まれ、何といっても自分達が求めている食物線維が豊富に含まれていることが判明したのです。
しかも水溶性と難容性の両方の食物線維が大量に含まれていたのです。
しかも抗酸化物質であるクロロゲン酸とカフェー酸も含まれ、他の不飽和脂肪酸よりも酸化を防ぐことができるのです。

アメリカに住んでいる頃に、あるジョークを教えてもらったことがあります。
それは、ある人がメキシコに旅行していた際に、ある村では村人が常に走って移動していたそうです。車に乗っていた旅行者が町に向う時に、走っている村人を見付け近寄って、「町まで乗せて行こうか?」と声をかけると、村人は「いいよ、俺たち急いでいるから」と言って走り去ったそうです。

この話しを聞いてから、きっと何か特別な食べ物があるに違いないと、その正体となる食べ物に出会うことを数十年も待っていました。
それが何と、チアシードだったのです!
これを“棚から牡丹餅”と呼ばずに何と言うのでしょうか、運命の出会いでした。

 

日本ではチアシードはダイエット食品として紹介されているらしいのですが、とんでもありません。
チアシードはアマニより素晴らしい成分を大量に含んだ、魔法の栄養素です。

 

興奮して話しが長くなってしまいましたが、私たちが腸の解毒に必要としているのは、良質の食物線維です。
確かにチアシードに含まれる食物線維は水分と混ざると7倍にも膨れ上がりますから、膨満感が早まるのでダイエットの効果もありますが、それよりも腸に含まれる善玉菌の栄養素となる水溶性の食物線維に優れていますので、善玉菌が多くのビタミンB群を腸内で作ってくれます。
また腸を掃除したり、悪玉菌を追い出してくれる難容性の食物線維も含まれています。

しかもオメガ3(リノレン酸)が豊富ですから、体内で産生することのできない必須脂肪酸を摂取することができるので、わざわざ高価な魚油(DHA、EPA)サプリメントを摂る必要もなくなります。

 

次回は大腸の解毒に対する検査方法と、チアシードの必要性の有無の検査方法をご紹介します。