栄養と日常生活#037(仲井DC):ビタミンE

今回はビタミンEのお話しです。

ビタミンEはサプリメントの中では余り人気が無いような気がしますが、実はとても大切なビタミンです。

脂溶性のビタミンの一つで、同じ脂溶性であるビタミンAやDの大量摂取は危険が伴うと指摘されている中、ビタミンEの大量摂取による危険性は少ないと言われています。

1日の必要摂取量は成人男性で7~8mg、成人女性は6~7mgです。

 

自然界に多く普遍的に存在するトコフェロール(ビタミンE)は、植物、藻類などの光合成生物によって合成されるため、余り不足することがないように思えてしまうのかも知れません。
しかし、ビタミンCなどと同様に、強力な抗酸化剤として働くビタミンEは、フリーラジカルによる病理、心臓病、ガン、老化も防いでくれる大変貴重な存在です。
また心臓病が多発すると指摘されている血液型がA型(表現型)の人には不可欠なビタミン剤になるのかも知れません。

一般的にビタミンEの不足は、赤血球の破壊、筋肉の退行変性、ある種の貧血、生殖器機能障害、不妊症、脳軟化症の原因にもなると報告されています。

ジェフリー・ブランド博士の20日間で若返る自分もビタミンEを軽視していた時期がありましたが、10年以上も前になりますが、ジェフリー・ブランド博士の「20日間で若返る植物栄養素」(ダイアモンド社)を読み目が覚めました。
博士は植物に含まれるファイト・ニュートリエントに注目し、多くの植物に含まれるビタミンの重要性を説き、ビタミンEの重要性を説明しています。

 

ビタミンEは大豆、オリーブオイル、ホウレン草、ナッツ類、青魚、いくら、たらこに多く含まれています。
ビタミンEは肝臓、脂肪組織、心臓、筋肉、睾丸、子宮、血液、副腎、脳下垂体に多く貯蔵されていることを考えても、どれだけ身体に必要か分かります。
特に血液に対して重要な役割を果たしていることが判明しており、赤血球の細胞膜を守り、血小板粘着性を低下させ、コレステロール値を下げることも報告されています。

ビタミンEは、水溶性であるビタミンBやCと同じように、体内に比較的短時間しか貯えられないという指摘もあります。
摂取量の60~70%は便として排泄されてしまうそうです。

まだまだ不明な点が多いビタミンEでしたが、新たな情報が得られましたら、またご報告いたします。

数の子

2014年が始まり、半月が過ぎましたが皆様お元気にお過ごしでしょうか?

新年1発目は「数の子」について取り上げたいと思います。
数の子はニシンの卵であり、卵の塊ごと天日干しにして、塩漬けにしたものです。
お正月には子孫繁栄を願って食べられていますが、みなさまも召し上がりましたか?

4a98e98bcce3魚卵の一種と聞けば、コレステロールが多く含まれているといった印象を受けるかもしれませんが、数の子に含まれるコレステロールは鶏卵の3分の2以下ですので、心配は無用です。

数の子には、他の水産物と比べて生活習慣病の予防に有効とされているDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)が特に多く含まれています。
また、老化防止や生殖機能に働きかけるビタミンEもたっぷり!!
数の子が子孫繁栄の象徴をされてきたのもうなずけます♪

写真は、新しい形の数の子。
味のしっかり滲みたイカとパリパリとした歯ごたえの数の子。
食感の違いが面白く、美味しかったです(^^)

 

今年一年、皆様のご多幸をお祈りいたします。
まだまだ寒さ厳しいですが、くれぐれもご自愛ください。

奄美世のごはん#022:春野菜の栄養

奄美では、旧歴の三月三日(サンガツサンチ)に海開きです。
今年のサンガツサンチは今月の13日でした。

シマでは海に下りて、磯遊びをして、海水で身を清めます。

浄化作用を持つヨモギの新芽をたっぷり混ぜこんで、月桃の葉やバナナの葉に包んで蒸したヨモギ餅も、サンガツサンチのお楽しみの一つです。

 

よもぎ | Doctors' Suggestion(古田朋子 奄美世のごはん)ヨモギは、中国やヨーロッパでも邪気や毒気を払うものとして、古くから利用されています。
お茶にして飲んだり、玄関につるしたり、ボタン穴にさしたり、靴に入れたり。
月桃 | Doctors' Suggestion(古田朋子 奄美世のごはん)栄養価も高くて、ほとんどすべてのビタミンを含みます。
カロチンが特に多いそうです。

 

 

 

ヨモギを始め、春先の野菜には、栄養素がぎっしりと詰まっています。

この植物の栄養素をいただいて、寒い冬の間、身体を守るためにため込んだ脂肪を、少しずつ燃やしていきましょう。
身体を軽くして、循環を促し、活動的な環境を創ります。

 

さて、この時期にお勧めの、シマの野菜をご紹介しましょう。

はんだま | Doctors' Suggestion(古田朋子 奄美世のごはん)ハンダマの葉は、表が緑で裏がきれいな紫色です。
生命力が強い植物で、シマでは野生化しています。
血液を創ると言われていて、以前は妊娠すると、ハンダマをお粥に入れて食べたのだそうです。
特にカルシウムと鉄を豊富に含みますから、妊婦さんにはもってこいの食材です。
月経のある女性にもおすすめです。
ビタミンCも一緒に含んでいますから、吸収しにくいカルシウムや鉄などミネラルの吸収を助けてくれます。

ハンダマは加熱するとぬめりが出ます。
汁物の浮き実にしたり、炒めたり、我が家の子どもたちはハンダマの卵焼きが大好きです。
少しクセのある味なので、少しずついろんな料理に入れています。

濃い緑の色素を持つのはβ―カロチン、紫はアントシアニンです。
眼の疲れにもいいんですよ。

三色ふだん草 | Doctors' Suggestion(古田朋子 奄美世のごはん)フダンソウも、鉄、カルシウム、亜鉛などのミネラルが豊富です。
不足しやすいマグネシウムをたくさん含んでいるのが嬉しいところです。
マグネシウムは私たちの身体の中で、300を超える化学反応の触媒の役目を担っています。
ですから少し不足するだけでも、身体のあちこちで不調が起こります。

もちろん、この濃い色にはカロチンが含まれています。

私は煮物に入れるのが大好きです。
特に豚肉の煮物の付け合わせにすると、うま味を吸いこんで、とても美味しく仕上がります。

小松菜 | Doctors' Suggestion(古田朋子 奄美世のごはん)ハンダマやフダンソウに比べると、含有量は少し劣りますが、小松菜が同じような栄養価を持っています。
小松菜は北の方でも手に入りますね。
濃い緑の葉の小松菜は、カルシウムの供給源として重宝されます。

こむら返りや、痙攣など、筋肉の過剰な収縮が起こりやすい方は、問診で食生活を確認すると、カルシウムやマグネシウムの摂取が不足していたり、カルシウムやマグネシウムを排泄してしまうような食事をしていることが多くあります。
そのような場合は、構造だけではなく、生理学的な診断が必要となります。

ニラも美味しくなりますね。
濃い緑のカロチンと、カルシウム、鉄、亜鉛といったミネラル。
ミネラルの吸収を助けるビタミンC。それに、若返りのビタミン、ビタミンEも含みます。
ビタミンEは、血液を酸化から守って流れを良くし、また血管そのものの柔軟性も高めてくれます。

元気を創るビタミンB群も含みます。
ビタミンB1、B2は脂質や糖質の代謝に欠かせないビタミンです。
脂肪を燃やし、エネルギーに変えてくれます。

ビタミンEが、加齢とともに血流の悪くなりがちな、末梢の細い血管の流れを良くし、その先の細胞にビタミンBが届けられ、組織が元気になります。

 

フルンガブ | Doctors' Suggestion(古田朋子 奄美世のごはん)ニンニクもこの時期に収穫です。

シマではニンニクの葉も料理します。
ニンニクの葉は方言で“フル”。
炒めものに入れることが多いですね。

球茎は“フルンガブ”と言います。
“ガブ”はビタミンB群の宝庫です。
ビタミンB1・2・3・5・6・葉酸を含みます。
なかでもB6は、飛びぬけて豊富です。
ビタミンB6はたんぱく質の代謝に重要なビタミンです。
たんぱく質は身体の主な構成成分で、成長期には次々に入れ替えが行われます。
成長期を過ぎていても、組織の入れ換えや、ケガや病気の回復期の修復に、たんぱく質の代謝は欠かせません。
免疫力を担う抗体も、たんぱく質で構成されますから、ビタミンB6をしっかり摂ることは、病気を防ぐことにもつながります。

にんにくしょう油漬け  | Doctors' Suggestion(古田朋子 奄美世のごはん)ニンニクは、塩漬けにしたり、しょう油に漬けたり。
黒糖焼酎に漬けたニンニク酒は、古くからのシマの元気の薬。
オリーブ油にスライスしたニンニクを入れたニンニク油も、炒め物やサラダのドレッシングに重宝します。

 

 

 

 

植物は、その時に必要な栄養素を創り出します。

その成分は、たぶん、同じ時の私たち人間にも必要な栄養素です。

それは 植物の智慧 太陽と海と土の恵





もし野菜が足りないなと思ったら・・・・

『奄美世のごはん#006』

今月の22日は冬至です。一年のうち昼が最も短く、夜が最も長い日です。
この日は太陽が最も低く昇ります。

日本では、かぼちゃを食べて、ゆず湯に入ります。
かぼちゃと小豆を一緒に炊いた“いとこ煮”も、この時期の定番ですね。
かぼちゃのカロチンと、小豆の加熱に強いビタミンCは、風邪予防にはもってこいです。
小豆の良質なたんぱく質は、ウイルスを押さえ込む抗体の産生につながります。

奄美世のごはん#006-1かぼちゃにはビタミンEもたっぷり。
ビタミンEは血液と血管のビタミン、老化防止のビタミンです。
冷えて縮こまって流れが悪くなった血管を整備して、血流を促してくれます。
不足しがちな亜鉛も、かぼちゃと小豆に入っています。
亜鉛はDNAの分裂と再生に欠くことのできないミネラルです。
成長や修復に大事な栄養素です。

いとこ煮の組み合わせの素晴らしいところは、ビタミンEとビタミンCを一緒に摂ることができること。
ビタミンCは酸化したビタミンEを還元してくれますから、ビタミンEは再び働くことができます。

“昔の人は知っていた”長く受け継がれてきた伝統食は、本当に素晴らしいものなのです。

 

でも、かぼちゃの旬って夏なんですよ。
かぼちゃは夏の太陽をたっぷり浴びて育っているので、冷えきった身体をお腹の中から温めてくれるんです。

奄美世のごはん#006-2夏の太陽をたっぷり浴びた奄美の海も、夏の太陽のぬくもりを蓄えていますから、意外に水温は高いんです。

常夏の冬の海(?)はひと味ちがった優しい色になります。
わざわざ冬場をねらって、ダイビングやサーフィンに訪れる方もいるそうです。

 

 

 

 

 

血中にブドウ糖がたくさんあると、せっかくのビタミンCが細胞内に入りにくくなりますから、かぼちゃを炊くときは糖分を入れないでください。
もの足りないなら、塩かしょう油を少し足します。
我が家では蒸し煮にします。
厚手の鍋に1センチぐらいの水をはり、一口大に切ったかぼちゃを皮を下にして入れ、蒸します。
水が蒸発して無くなるころに、かぼちゃが蒸し上がります。
ときどき焦がしてしまいますが、ちょっと焦げたところがまた美味しい。
かたい場合は、お湯を足してもう少し蒸しましょう。

中が見えるようにガラスの容器に入れておくと、子どもが発見しておやつに食べてくれます。
子ども達はかぼちゃの甘味で充分に満足します。
小豆ご飯のおむすびやみかんで、ビタミンCも追加しましょう。
お菓子のいらないおやつです。

奄美世のごはん#006-3台所で、ビタミンCたっぷりの大根葉を水栽培しています。
葉付き大根の育った葉っぱを取りはずして、芯の若い葉を水に差します。
育ってきたら刻んで、汁の浮き実や、雑炊の青みに

大根の浅漬けに混ぜ込んでもきれいです。
昆布と塩味で炊きあげたご飯に混ぜたら、青菜ご飯のできあがり。

 

 

 

 

暮れに向けて、食べ過ぎ、飲み過ぎ、寝不足で、疲れがたまっている時は、小豆のお粥や大根葉の雑炊を、ゆっくり、よく噛んで、食べてください。
お腹を少し休めましょう。
お米は精製度の低いものを使うこと。
消化剤を飲んで、一時的に消化を助けてスッキリしても、くたびれた胃腸の調子が回復するわけではありません。

 

ではまた来年
みなさま、良いお年をお迎えください。