栄養と日常生活#035(仲井DC)

今まで2回に渡って、ビタミンCのガンに対する効用をご紹介してきました。
今回はガン以外に対するビタミンCの効果をご紹介して先に進みたいと思います。

まずコラーゲンを考えてみましょう。
前回ご紹介したように、コラーゲンは体内でセメント質となって、細胞と細胞を繋げています。

コラーゲンは三本のポリペプチド(アミノ酸が沢山繋がったもの)と、ビタミンCで形成されています。
つまり体を形成するには、コラーゲンが必須です。
タンパク質はアミノ酸まで分解されてから吸収されることは、タンパク質の時にご紹介した通りです。
ですから、一般で販売されているコラーゲンを一生懸命に摂取しても、体内で再びコラーゲンとなることは保証できません。

35ー1しかしビタミンCは、そのまま吸収されますので、体内でコラーゲンを作る可能性が高まります。
ビタミンCを摂取すると、肌が綺麗になるというのは、新しいコラーゲンが作られていることを意味します。

以前、甲状腺の手術を受け、喉にできた大きな手術後の瘢痕組織が、ビタミンCの静脈注射で綺麗に消えてしまった写真を見せてもらったことがあります。

驚きました。
全く傷が無くなっていたのです。

 

次に抗酸化剤としてのビタミンCを考えてみましょう。

実は細胞内で一番重要な抗酸化剤として働くのは、グルタチオンと呼ばれる物質です。
しかしグルタチオンは3つのアミノ酸が繋がったペプチドですので、コラーゲン同様にように、体内に吸収される時は、アミノ酸に分解されてしまうので、グルタチオンとしては吸収されません。

しかしビタミンCは“抗酸化ネットワ-ク”と呼ばれる電子をお互いに融通しあって、細胞を酸化から守ってくれます。

 

35ー2さて次はウイルス感染についてです。

実はウイルスに効く薬は現状では余りないことをご存知ですか。
しかしビタミンCは、全てのウイルスを殺すことができるのです。
ポリオ、肝炎、風邪、インフルエンザの予防として、または治療として効用があることが証明されていますし、ヘルペス、コクサッキなどのウイルスを不活性化させることも実証されています。

これほど多くの効用があるビタミンCなのに何故体内で作るのを放棄してしまったのでしょうか。不思議です。

実は私たちの祖先は、約4,000万年前にビタミンCを体内で作らなくなったと言われています。
もちろん猿人の時代ではなく、まだネズミに近い小動物の頃の話しです。
そのころは主に植物を食べており、食べ物から十分なビタミンCが摂れていたと考えられます。
非常に残念なことですが、他の動物は腎臓や肝臓でビタミンCを作ります。
ストレスに対応するために必要となるビタミンCですが、4,000万年前の私たちの祖先は、ストレスとは関連しない素晴らしい環境で生活していたのかも知れません。羨ましい限りです。

ではビタミンCは体内のどの部分に多く蓄積されているのでしょう。
蓄積されるという意味は、必要性があるから蓄えられているということです。

それぞれの組織100gに対しての比率をご紹介します。

まず脳には100gに対して25gのビタミンCが含まれます。
ストレスに対応するために多くのホルモンを産生する副腎には、70gもビタミンCが含まれています。
また肝臓には30g、眼の水晶体には31g、白血球にも35g、血液にも1~2gのビタミンCが含まれています。

これだけの組織に多くのビタミンCが蓄積されているが故に、1日に少量のビタミンCの摂取でも壊血病ならずにすんでいるとも言えます。

皆さんは、ビタミンCがブドウ糖と似た性格を持っていることを知っていましたか。
実は多くの動物は、ブドウ糖からビタミンCを作っているのです。
逆に日常の食事で多く摂取されるブドウ糖ですが、血液中のブドウ糖濃度が高くなると、ビタミンCは少量しか細胞に入れなくなります。
つまり、カゼや他の感染症にかかったら、大量のビタミンCを摂取して、砂糖や糖類の摂取を減らす必要があります。

皆さんが飲んでいるビタミンCを含む飲料水を確認して下さい。
もし砂糖が多く含まれていると、迅速にブドウ糖に変換されますから、せっかくのビタミンC効果が薄れ、ブドウ糖が先に吸収されてしまいます。
ビタミンCを摂取したい時には、砂糖を一緒に摂取しないように注意しましょう。

35ー33回に渡って、ビタミンCが持つ色々な働きについてご紹介してきました。
自分もビタミン達に対する知識が増え、「そうか、ビタミンって凄いんだ」と思い知らされています。
特に今回までご紹介してきたビタミンCの備える力には驚いています。

以前にご紹介したライナス・ポーリング博士が驚きも少しは理解出来るようになりました。
ビタミンCが備え持つ威力を知り、現在、1日に3g程度のビタミンCを摂取(以前は1日に600mgでした)して、その威力を試している最中です。

何か素晴らしい発見がありましたら、ご報告しますので楽しみにお待ち下さい。

栄養と日常生活#034(仲井DC)

前回、ビタミンCをご紹介しました。

その後で今までに読んだ「ビタミンC」に関する本を全て読み直してみました。

私の生涯のテーマに「己の無知を知る」がありますが、今回も自分の無知に驚いてしまいました。

ビタミンCに関する本を読み直してみると、大切な情報が溢れており、それを見落としていたのです。

やはりこのような本は、1回だけサァッと読むのではなく、しっかり正しく情報を頭の中に叩き込まないといけないと反省したのでした。

特に、ビタミンCの大量摂取に関する情報は見逃していた部分が多く、医療に携わる身として、深く反省したのでした。

以前、知り合いの外科医の先生に「ガンになる理由は沢山ある。ビタミンCが不足している人は、ビタミンCを摂取すれば治るかも知れないし、ビタミンBが足りない人は、ビタミンBを補充すれば治るかもね」と言われたのが脳裏に残り、人間は一般的にビタミンC不足だから、それで、大量摂取で治る人がいるのだろうと勘違いしていました。

ビタミンCの大量摂取がカゼを防ぎ、がんに効くしかしそれは全くの誤解であったことが分かったのです。
全く何を読んでいたのだろう、と自分に呆れ返ったのでした。

ビタミンCは抗酸化剤として働くことは皆さんもご承知の通りですが、大量摂取(静脈注射などで)すると、過酸化水素という活性酸素になります。
しかし活性酸素となったビタミンCは正常な細胞を一切攻撃することなく、ガン細胞だけを攻撃するのです。
これはシャーレで培養したガン細胞と、正常細胞に短時間だけビタミンCをかけ、その後に洗浄して、どれだけガン細胞が死滅するかを調査した研究で、殆どのガン細胞だけが死滅したのです。

この研究は2005年にNIH (米国立衛生研究所)所属のマーク・レビン博士が中心となり、NCI(米国立がん研究所)やFDA(米穀食品医薬品局)のメンバーが参加した研究です。
言い方を変えれば、国がかりの研究発表と言えます。
つまり米国は、ビタミンCを抗癌剤の1つとして受け入れたのです。

ビタミンCはガンに効く ビタミンC大量点滴療法のすべてではどうしてビタミンCがガン細胞だけを殺すのでしょう。
それは前述したように大量摂取されたビタミンCは体内で過酸化水素という毒物を発生させます。
そして、この毒物がガン細胞だけを選択的に殺すのです。

血液内に存在している時点のビタミンCは、たとえ過酸化水素に変化しても、赤血球細胞内に含まれるカタラーゼという酵素によって還元(酸化の反対で安全な状態)されてしまうのです。
また正常な細胞にもカタラーゼが含まれていることが判明しています。
つまり正常な細胞は、ビタミンCが変化した過酸化水素という活性酸素を還元するので、攻撃されないのです。
そしてガン細胞にはカタラーゼが含まれないので、過酸化水素の攻撃を受けてしまうのです。

しかし注意事項が幾つかあります。日本人には希ですが、G6PD(Glucose-6-Phophase-Degydrogenase)異常症という先天的な異常を持つ人は対応できません。
この人達は大量のビタミンCを摂取すると、溶血性貧血になる恐れがあるそうです。
発病すると、尿の色が茶色になるのが目安になるようです。
もし大量のビタミンCを摂取すると、尿の色が茶色になるようでしたら、摂取するのを中断して下さい。

新ビタミンCと健康―21世紀のヘルスケアただ、40g以上の摂取でなければ分からないのと、日本では山口県の調査で、人口の0.1~0.5%なのだそうです。
血液検査で分かりますので、異常を感じた人は、直ちに検査を受けて下さい。

またガンに対して大量のビタミンC摂取の効果が現れるのは、開始してから25~30回後だそうです。
10回程度で変化を認める場合もあるそうですが、希のようです。
根気よく継続することが大切なようです。

また大量のビタミンCの投与を受けると、脱水状態になるそうです。
これは前回もご紹介したことですが、希に頭がフラフラしたり、ボ-ッとなることもあり、中には嘔吐してしまうこともあるようです。
ですから大量投与の前に十分な水分を摂取しておく必要があるようです。

点滴の第1回目は12.5gから始め、2回目が25g、3回目は50gと徐々に量を増やして行くようです。
そして血清ビタミンC濃度を計りながら行います。
血清濃度が350~400mg以上を維持するように、その人に合わせた量を調整しながら行うようです。
ですから必ず大量ビタミンC摂取療法に長けた先生を探すべきです。

 



 

ポーリングの生涯―化学結合・平和運動・ビタミンC今回は最後に、前回ご紹介したポーリング博士と共に、ビタミンCの共同研究を行ったキャメロン博士が1996年に出した著書から抜粋した文章をご紹介します;

 

細胞と細胞が離れないのは、ヒアルロン酸やコラーゲンといったセメント質によって両者が接着し、固定されているからである。

ガン細胞が増殖し領地を拡大するには、このセメント質を破壊しなければならない。

その役目を担うのがヒアルロニダーゼという、ヒアルロン酸を壊す酵素である。

ガン細胞は、この酵素を盛んにつくることによってセメント質を破壊し、組織に侵入し、増殖するのである。

したがって、セメント質を強固にする方法があれば生体の防御機構が高まり、ガン細胞は増殖できなくなるはずである。

それがビタミンCということです。

次回もビタミンCの話しが続きます。

栄養と日常生活#033(仲井DC)

自分がビタミンCの重要性を確信したのは、十数年前だったと思います。
たしか栄養学を本格的に勉強し始めた頃で、体内で発生する“酸化物質”が多くの疾患の原因であると報告され、栄養学界隈では“抗酸化剤”が大きな話題になりました。
その抗酸化剤となる代表的な栄養素の一つがビタミンCでした。

以前ご紹介したように、自分が栄養学の勉強を始めたのは、ジョナサン・ライト博士が著した「新・栄養療法」が最初でした。
次に挑戦したのはライト博士の本を翻訳した丸元康夫さんの父親であり、日本の栄養学のパイオニアの一人でおられる丸元淑生 先生の「図解 豊かさの栄養学」でした。

33-1両書共にビタミンCの重要性を数多く紹介してあったのです。

まずビタミンCを体内で産生出来ない動物は、ヒトと一部のサルとモルモットだけであること(他の動物は肝臓でビタミンCを産生します)。
そして動物がストレスに対応するためには、副腎で作られるホルモンが必須であり、その産生の為にはビタミンCが不可欠であること。
お酒を飲むと体内のビタミンCの排出が増えてしまうこと。
タバコを吸うと、これも体内のビタミンCが失われてしてしまう(1本吸う毎に0.25mgが消失)こと等々です。

33-2そしてライナス・ポーリング博士の存在も大きかったと思います。

ポーリング博士は1970年代にビタミンCの重要性を説いた科学者で、二度に渡る化学賞と平和賞のノーベル賞受賞者としても有名です。

ポーリング博士は1970年に「ビタミンCとカゼ」という本を出版し、さらば風邪薬!(ポーリング博士)世界中でベストセラーになりました(邦訳は講談社から「さらば風邪薬」として1971年に刊行されたそうです)。

勢い付いたポーリング博士は、1979年にスコットランドのエワン・キャメロン博士との共著で「ガンとビタミンC」を刊行しています。
しかし、医師ではなかったポーリング博士(化学者)は医学界にとっては受け入れがたい存在だったようで、名実共に世界的な医療機関であるメイヨ-・クリニックで追跡調査が成され(経口投与だけで静脈点滴はしなかった)、ガンに対するビタミンCの効果は全く証明されなかったと発表されてしまい、世界中が興醒めしてしまったのです。
自分も確か中学生の頃に、カゼにビタミンCが効くと聞いたことを覚えています。
ビタミンCは薬ではありませんから、製薬会社にとっても邪魔な存在だったのかも知れません。

33-3しかしポーリング博士は、自分自身で1日に大量のビタミンCを摂取し続け、92歳まで人生を全うして他界しています。
ポーリング博士のことは、「ビタミンCがガン細胞を殺す」柳澤 厚生 著(角川SSC新書)に詳しく紹介されていますので、是非ご参考にして下さい。

そしてポーリング博士の意志を継いだ科学者達が研究を続け、今では大量なビタミンCの摂取によるガンへの治療効果が証明され、今アメリカでは、1万人以上の医師がガン患者にビタミンCを投与しているそうです。
日本でもアメリカに“右に習え”で、ビタミンC療法を用いる医師が増えています。

実際にもうすぐ5年になりますが、当オフィスに腰痛でメンテナンスでいらしていた女性が、乳癌と診断を受けました。
胸のシコリは10年以上前からあったのですが、検査を受けてもらった時は陰性という診断でした。
しかし5年前に再検査を受けた際に、乳癌だと診断を受け、直ぐに手術を受けるように医師に勧められていると教えてくれました。
それを聞いて驚いた自分は、動揺を隠して何とか冷静を装い、「少なくても幾つかの医療機関でセカンド・オピニオンを聞くべきだと思います」と伝えました。
その意見に同意した彼女は、乳癌の治療で有名な合計4名の乳癌専医の意見を聞いて回ったそうです。
すると4人共に治療方針が異なり、どの医師を信用して良いのか分からないと言います。

タイミングよく、その頃の自分は何冊かのガンに対する本や、ガンに対する大量のビタミンC摂取治療の本を読んでいたので、「こんな本もあるから参考に読んでみたらみたらどうですか」と数冊の本をお貸ししました。
彼女は熱心に本を読み、「超高濃度のビタミンC点滴療法を試してみたいと思います」と決心しました。
しかし当時は、ビタミンCだけの単発で治療を受け入れてくれる医師は多くはありませんでした。多くの医師は、ガンに対する三大治療(抗癌剤、手術、放射線)に併行した形で、ビタミンC療法を取り入れていました。(現時点でもそうかも知れません)

imageしかし「超高濃度ビタミンC点滴療法」(PHP)を著した水上 治 先生のクリニックが、ビタミンC単独の療法を受け入れてくれました。
自分は水上先生が、以前働いていた病院で栄養学を取り入れた治療をしていたことを知っていたので、きっと聞き入れてくれると思ったのです。

治療を始めた最初の3ケ月は大きな変化がありませんでしたが、6ケ月目頃から縮小が認められ、今では半減した状態を維持しています。転移も認められないので、今では自分は彼女のガンは、“ガンもどき”状態になっていると考えています。
完治することを願っていますが、診断を受けてから5年経ちますので、余り焦らずに温かく見守って行こうと考えています。

まだまだビタミンCの威力を完全に受け入れているわけではありませんが、抗酸化剤としての威力は認めても良いと考えています。
彼女に聞いて驚いたのは、大量のビタミンCの静脈点滴を受けていると、途中で喉が渇き、大量の水分を補給する必要があるそうです。
今までは、喉が渇いたらビタミンC入りのスポーツドリンクを飲むというイメージがあったので、反対にビタミンCの点滴を受けると、喉が渇くとは想定外でした。驚きの情報でした。

これからも新たな情報が発表されることでしょう。
聞き耳を立て、しっかりと受け止めたいと思います。

次回は今までに判明しているビタミンCについてご紹介して行きます。

『奄美世のごはん#015』

受精卵は、お母さんの卵子と、お父さんの精子が、今生でめぐり逢って誕生します。

受精卵となる、卵子と精子の幹の細胞は、お母さんとお父さんが、それぞれのお母さん(おばあちゃん)のお腹のなかにいた時に形作られました。
つまり、受精して子どもに成長する精子と卵子は、お母さんとお父さんが、おばあちゃんのお腹の中にいる時に、おばあちゃんが食べたり飲んだりしたもので作られているのです。

それぞれのおばあちゃんが食べたもので作られた、お母さんの卵子とお父さんの精子が出逢って、お母さんのお腹のなかで、子どもへと成長します。
その子どもたちの精子や卵子が、いつか誰かとめぐり逢って、受精卵となり、新しい生命となるのです。
双子誕生(奄美世のごはん)by DoctorsSuggestion.com四世代の生命が、物理的につながっているのです。

さて、8月のコラーゲンの話よりややこしくなりましたが、
いま、あなたは、この四世代のどこに当てはまりますか?

あなたの家族は、どうですか?
5年後、10年後はどうでしょうか?

 



食べ物やサプリメントの原材料を確認してみましょう。

例えば、原材料の枠の中に、ピーマンやレモンではなく、”ビタミンC”とか”L-アスコルビン酸”と記載されていた場合、たしかにそれはビタミンCとしての作用を持つのかもしれませんが、何を原料にしているのかがわかりませんよね。
L-アスコルビン酸の原料には、多くの場合コーンシロップが使われているそうです。
コーンシロップの分子構造の一部を化学的に作り変えて、L-アスコルビン酸、つまりビタミンCを合成します。
最近は石油由来のL-アスコルビン酸もあるそうです。

コーンは、日本の輸入穀物のなかで、小麦や大豆をはるかに上回る輸入量で、ダントツの1位。
ほとんどがアメリカ産。
そしてアメリカで栽培されるコーンの8割強が遺伝子組み換えコーンと言われています。

海雨荒波(奄美世のごはん)by DoctorsSuggestion.com遺伝子組み換え作物が、一般に出回るようになり、私たちが口にするようになってから、まだそれほど時間は経っていません。
遺伝子組み換えの作物で人間に健康被害が出たとする、確たるデータはまだありませんが、現状で気になるのは、遺伝子組み換え作物を栽培する際に大量に使われる、強力な農薬です。
これは、とてもとても長い年月、環境に残留します。
そして環境を介して、次世代に影響します。

私たちは、ひとりひとりが選択する自由を持っています。
でも、誕生して間もない生命や、まだ誕生していない生命は、選択するすべを持ち合わせていません。

同じものを食べても、楽しく食べたときと、怒りながら食べたときでは、消化吸収の率が違います。
身体のなかで作られるものも違います。

双子アイス(奄美世のごはん)by DoctorsSuggestion.com子どもたちは、おばあちゃんが食べたものだけではなく、おばあちゃんの心もいただいて、生命をつないでいます。
おじいちゃん、お父さん、家族や、友だちや、地球上のあらゆる人々の想いもいただいて、生命をつないでいます。

 

前述した四世代のどれにもあてはまらないという方も、もうお役目を終えたと思っている方も、森羅万象、必ずつながっています。

 

台風の倒木(奄美世のごはん)by DoctorsSuggestion.com今年の夏の台風で、奄美の原生林の木々がたくさん倒れてしまいました。
恐ろしい自然の猛威として、人間の目に映る倒木ですが、木は倒れることで、遮っていた陽の光を地表まで導き、新し生命の芽吹きを培うのだそうです。

 

 

 

このつながりは、奄美の美しい海に届いています。

大浜うめまこ(奄美世のごはん)by DoctorsSuggestion.com

『奄美世のごはん#014』

古田朋子:DoctorsSuggestion.com真夏の奄美の海は本当に素晴らしく、一日中でも眺めていたいのですが、太陽が昇りきる少し前から傾き始めるまでは、砂浜はとてつもなく熱くなります。
サンオイルを塗って肌を焼こうなんて、とんでもない行為です。

亜熱帯の太陽の陽射しから身を守るために、植物はたくさんのビタミンや、フィトケミカル(植物栄養素)を創り出します。
なかでも、奄美で採れる果物には、ビタミンCがたっぷり含まれています。
特に、とけいそうとばんしろは、ビタミンCの含有率が高く、他の抗酸化物質もたくさん含んでいます。

島の畑にはとけいそう(パッション:↓)。庭木に、ばんしろ(グアバ)やパパイア、家の裏にはバナナが生っていたり・・・。

パッション(時計草)の青い実 パッション(時計草)の花

ニガウリそうですね、関東でいうなら庭先に柿が生っているような感覚でしょうか。

最近は、全国区になった緑のカーテンのにがうりも、ビタミンCの宝庫です。

 

 

 

 

パパイアの実パパイア(←)やパイナップルには、酵素も豊富に含まれています。
たんぱく質を分解してくれる酵素で、料理にも活用されます。

たとえば酢豚に入れるパイナップルは、豚肉を軟らかくするためのものです。
もちろん、加熱しますから、お腹の中に入ってからの酵素活性は期待できません。

パパイアは、熟したものもおいしいのですが、奄美では青いうちに野菜として調理することも一般的です。
生のまま漬け物にしたり、和え物にしたり。
生のままだと、酵素の働きが活発だからでしょうか、食べ過ぎないようにと言われます。

大根は、糖質を分解してくれる酵素を含む食材の代表格。
大根をおろしたものをお餅にからめて食べたことありますよね。
大根に含まれる酵素が、お餅の糖質の分解を助けてくれるので、胃もたれしないのです。

酵素が発見されるずっと前から、伝え行われてきたことです。
私たちの祖先が自ら感じとって、そして選んで来たことです。

 

酵素は、アミノ酸がつながって出来たたんぱく質ですから、加熱すると変性します。
また、腸の中で消化されて、アミノ酸に分解されてしまいます。
酵素の分子構造はとても大きいので、そのままの形で吸収されることはありませんし、腸壁や皮膚から血中やリンパ流に入ることはありません。

コラーゲンもアミノ酸がつながって出来たたんぱく質の仲間です。
私たちの身体の中で、3種類のアミノ酸を組み合わせて作られます。
身体の中でコラーゲンを作る時に、遺伝子情報を書き写すのですが、その時に材料のアミノ酸を少し作り変えます。
作り変えたアミノ酸でコラーゲンを合成するのです。
残念ながら、この作り変えてコラーゲンとなったアミノ酸は、分解してもコラーゲンの材料にはなりません。

ややこしいですね。

つまり、新たにコラーゲンを作る時は、アミノ酸を少し作り変えるという工程を経ないとならないのです。
すでにコラーゲンに含まれる、作り変えられてしまったアミノ酸は、その工程を通過してしまっているので、コラーゲンの材料にはならないのです。
ですから、コラーゲンを食べたり飲んだりしても、そのほとんどはコラーゲン合成には使われないというわけです。

コラーゲンは身体を支える支柱のような働きをします。
骨の強さも、肌の弾力も、コラーゲンのおかげです。
身体が必要とする、充分な量のコラーゲンを作り、補うには、材料となるアミノ酸をバランスよく摂取することです。
コラーゲンの合成に必要なアミノ酸は、リジン、グリシン、プロリン。
中でも、リジンは食べ物から取り入れないとならない必須アミノ酸です。

小麦はこの必須アミノ酸のリジンが少ないので、パスタやパンを主食にすると、豆類のたんぱく質では補いきれません。
ですから動物性のたんぱく質の摂取が必要となりますが、できれば、デメリットの多い肉や肉加工品ではなく、添加物の少ない卵や、汚染されていない魚介をおすすめします。

お米のリジン不足は比較的に少なく、豆類や大豆製品で充分に補うことができます。
そうです、ごはんとみそ汁です。

 

コラーゲンを合成するには、アミノ酸の他にビタミンCが不可欠です。
海の恵みのたんぱく質と、果物や野菜のビタミンCは、奄美世の人々の健康の礎。

私たちは今生に、身体を持って生まれてきました。
たったひとつの身体です。
宇宙のどこを探しても、その身体ひとつっきりです。
心がおだやかでいられる身体、魂のいごこちがいい身体。
それを感じとることができるのは、自分自身だけ。

 

奄美の海の日没の瞬間海水浴は朝のうちか、午後の少し陽が傾く前から夕方がベスト。

海に沈んでいく夕陽もきれいですが、島に入っていく夕陽を、海の中から見るのもまた、いいですよ。

『奄美世のごはん#006』

今月の22日は冬至です。一年のうち昼が最も短く、夜が最も長い日です。
この日は太陽が最も低く昇ります。

日本では、かぼちゃを食べて、ゆず湯に入ります。
かぼちゃと小豆を一緒に炊いた“いとこ煮”も、この時期の定番ですね。
かぼちゃのカロチンと、小豆の加熱に強いビタミンCは、風邪予防にはもってこいです。
小豆の良質なたんぱく質は、ウイルスを押さえ込む抗体の産生につながります。

奄美世のごはん#006-1かぼちゃにはビタミンEもたっぷり。
ビタミンEは血液と血管のビタミン、老化防止のビタミンです。
冷えて縮こまって流れが悪くなった血管を整備して、血流を促してくれます。
不足しがちな亜鉛も、かぼちゃと小豆に入っています。
亜鉛はDNAの分裂と再生に欠くことのできないミネラルです。
成長や修復に大事な栄養素です。

いとこ煮の組み合わせの素晴らしいところは、ビタミンEとビタミンCを一緒に摂ることができること。
ビタミンCは酸化したビタミンEを還元してくれますから、ビタミンEは再び働くことができます。

“昔の人は知っていた”長く受け継がれてきた伝統食は、本当に素晴らしいものなのです。

 

でも、かぼちゃの旬って夏なんですよ。
かぼちゃは夏の太陽をたっぷり浴びて育っているので、冷えきった身体をお腹の中から温めてくれるんです。

奄美世のごはん#006-2夏の太陽をたっぷり浴びた奄美の海も、夏の太陽のぬくもりを蓄えていますから、意外に水温は高いんです。

常夏の冬の海(?)はひと味ちがった優しい色になります。
わざわざ冬場をねらって、ダイビングやサーフィンに訪れる方もいるそうです。

 

 

 

 

 

血中にブドウ糖がたくさんあると、せっかくのビタミンCが細胞内に入りにくくなりますから、かぼちゃを炊くときは糖分を入れないでください。
もの足りないなら、塩かしょう油を少し足します。
我が家では蒸し煮にします。
厚手の鍋に1センチぐらいの水をはり、一口大に切ったかぼちゃを皮を下にして入れ、蒸します。
水が蒸発して無くなるころに、かぼちゃが蒸し上がります。
ときどき焦がしてしまいますが、ちょっと焦げたところがまた美味しい。
かたい場合は、お湯を足してもう少し蒸しましょう。

中が見えるようにガラスの容器に入れておくと、子どもが発見しておやつに食べてくれます。
子ども達はかぼちゃの甘味で充分に満足します。
小豆ご飯のおむすびやみかんで、ビタミンCも追加しましょう。
お菓子のいらないおやつです。

奄美世のごはん#006-3台所で、ビタミンCたっぷりの大根葉を水栽培しています。
葉付き大根の育った葉っぱを取りはずして、芯の若い葉を水に差します。
育ってきたら刻んで、汁の浮き実や、雑炊の青みに

大根の浅漬けに混ぜ込んでもきれいです。
昆布と塩味で炊きあげたご飯に混ぜたら、青菜ご飯のできあがり。

 

 

 

 

暮れに向けて、食べ過ぎ、飲み過ぎ、寝不足で、疲れがたまっている時は、小豆のお粥や大根葉の雑炊を、ゆっくり、よく噛んで、食べてください。
お腹を少し休めましょう。
お米は精製度の低いものを使うこと。
消化剤を飲んで、一時的に消化を助けてスッキリしても、くたびれた胃腸の調子が回復するわけではありません。

 

ではまた来年
みなさま、良いお年をお迎えください。