栄養と日常生活#044:血液型ダイエット(2)

国によって血液型の傾向が異なると前回ご紹介しました。

前回ご紹介した藤田紘一郎先生は、血液型によって罹りやすい病気があったり、特定の病気になり難い血液型があると指摘しています。
そのため、流行り病で減少してしまう血液型と、疾患に罹り難い血液型があるので、偏った特定の血液型が残るのだそうです。
納得できる説だと思います。

では日本人を考えてみましょう。

前回ご紹介したように、日本人で一番多いのはA型です。
しかし、人間の原型は狩猟民族であったO型で、次に農耕民族となって発現したのがA型になります。
日本人はまさしく農耕民族ですので、A型が多いことには納得が行きます。
以前から農耕民族には何故A型が多いのかを長い間、考えています。
狩猟のため移動することを止め、穀物を育て、僅かな家畜を育てながら生活をするようになったのはどうしてでしょうか。

理由の一つは故郷であるアフリカを離れて、ヨーロッパやアジアに移動してみても、以前のアフリカのように、動物が豊富にいなかったと推測されます。
また動物の代りに、魚介類や穀物が豊富に見つかったのではないでしょうか。
A型は、ヨーロッパや北米に多い傾向があるようです。
また気になるのが海に面している国にも目立つような気もします(そう考えると、日本も海に囲まれています)。
ひょっとすると魚を食べるようになったのも、A型が増えた要素なのかも知れません。
日本人は船を作り、漁業で大量の獲物を得られれば、動物を求めて他の土地に移る必要はなく、海草類には豊富なミネラルが含まれていますから、栄養バランスも整っていたとも考えられます。

 

マクロビオティック入門そこで世界中にマクロビオティックを広げた久司道夫さんの本を読んでいた時に、印象に残った部分を思い出しました。
それはアメリカで採れるカボチャの話しです。

アメリカのカボチャは大きいのですが、日本のカボチャのように煮込んで食べても美味しくなく、味も大雑把なので、クリームや砂糖を大量に入れた料理が多かったような気がします。
ハローウィーンで飾るカボチャも、中をくり抜いてロウソクなどを入れて飾った覚えはありますが、くり抜いた部分を食べた記憶はないので、おそらく不味くて食べられなかったのだと思います。

アメリカのカボチャに不満を抱いた久司さんは、こっそりと日本産(確か北海道産だったと思うのですが・・)のカボチャの種をこっそりとアメリカに持ち帰り、アメリカで育ててみたそうです。
すると1年目に収穫したカボチャは日本産と同じ美味しいカボチャに育ったのですが、3代目になると、アメリカで摂れるカボチャと同じ味になってしまったそうです。
つまり土壌の違いです。
土壌に含まれるミネラルやビタミン等が微妙に異なると、それを食べる人の体質も変化するのかも知れません。

それが要因となって、血液型にも影響を及ぼすと考えられます。

アメリカは移民が殆どですから、本来であれば、全ての血液型がバランスよく存在している筈です。
しかしアメリカは、A型が41%、O型が45%で、この2つの血液型だけで86%を占めています。
残りのB型は僅かに10%、AB型は4%に過ぎません。
おそらく移民した当時は、色々な血液型だったのが、アメリカの土壌で育った食べ物を食べ続ける内に、A型やO型の増加へと移行していったのではないでしょうか。

そこでアメリカに住む人種の人数を調べてみました。
するとヒスパニック及びラテン系が一番多く、約5,500万人、ドイツ系アメリカ人が5,000万人、そして意外にもアフリカ系は3,900万人でした。
アフリカから連れ出された黒人は、おそらく殆どがO型だろうと思うのですが、人口的には第3位でした。
続いてアイルランド系、イングランド系を合わせると6,400万人もいます。
つまり決してアメリカ黒人が大半を占めている訳ではなかったのです。
ちなみに日系アメリカ人は110万人でした。
この結果からも、土壌が与える血液型への影響が大きいと確信を持ちました。

 

その他にも気候や、野菜の種類、肉類の種類なども関与してくると考えられます。

アメリカの女性は3人に1人の確率で、乳癌が発症していると聞いたことがあります(日本人は8人に1人)。
しかしアメリカでは70年代のマクガバン・レポートを始め、チャイニーズ・スタディなどが発表され、今では多くの人が肉類を減らし、積極的に野菜を摂取するようになったと聞きます。
確かにガンの発生率は低下しているようですが、この数十年で乳癌は倍以上に増えていることは不思議です。
またA型の女性が乳癌になりやすいとの報告もあります。
自分はPCや携帯電話から発生する電磁波が大きく関与していると考えていますが、このことは又の機会に譲ります。

 

血液型による不思議は、まだまだ続きます。

 

カイロプラクティック物語今月に新しい本が出版されました。「カイロプラクティック物語」(たにぐち書店)です。

是非、読んでください。

栄養と日常生活#043:血液型ダイエット(1)

また新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。

実は去年の暮れから、この先、栄養学の何を伝えようか迷っていました。
数回は、代表的なミネラルをご紹介してきました。
確かに体が必要とするミネラルは、まだまだ山ほどあります。
セレン、クロム等々、それに抗酸化作用が強いカロチノイドのことや、フラボイドのこと・・・。

これでは切りがない、締りがないし、ドンドン印象が薄れて行くなぁと悩みました。
この辺りで、ちょっと新鮮な空気を入れるべきだと考えました。

もう43回目を迎えますので、自分でも以前に何をどこまでご紹介したか、少々忘れかけている部分もあります。
これでは何時も読んでいただいている方々も、きっと戸惑っている部分があるに違いないと・・・。

そこで今回から数回に渡って、“血液型ダイエット”と称して、私たちが持つ血液型と、健康との繋がりを考えて行こうと決めました。
ダイエットは、本来持つ“健康になる”という意味で、決して“痩身”という目的ではありません。

タダモ博士の血液型健康ダイエットもう10年以上前ですが、栄養学に関する本を読み漁っていた時、ピーター・ダダモ博士の『ダダモ博士の血液型健康ダイエット』(集英社文庫)に出会いました。
素晴らしい考え方だと感動しました。
もっと学んでみたいと、検索してみると『ダダモ博士のNEW血液型健康ダイエット』(集英社文庫)も出版されていることを知り、すぐに購入して読んでみました。
前述した本と重なる部分もありましたが、最初の本では理解できなかった部分が理解できました。しかし新たに分からない部分も多々出てきました。

そこで再び検索して調べてみますと、“回虫先生”として有名な藤田紘一郎 先生の『パラサイト式血液型診断』(新潮選書)『血液型の暗号』(日東書院)『腸を整えれば心も体も必ず元気になる』(日本文芸社)等々の本と出会うことが出来ました。

タダモ博士の血液型健康ダイエットNEWお二人の本を比べてみると、多くの共通した部分もありましたが、臨床経験を基に調べているダダモ博士に対して、藤田先生は科学的根拠を重視して、研究を続けているような印象を受けました。

また困ったことは、ダダモ博士の情報量が多すぎて、いったいどこまで受け入れるべきなのか困惑しました。

今回から自分なりに理解した部分を少しずつ、やさしくご紹介して行こうと思います。

私たち人間の、最初の血液は“O型”から始まったことが判明しています(狩猟民族)。
そして数万年前に“A型”の出現(農耕民族)、続いて“B型”の出現と続き(遊牧民族)、最終的に“A型”と“B型”から“AB型”が出現したようです。

これだけでも不思議な進化だと思います。

そこで各国の血液型の分布を調べてみました。
すると日本は面白い傾向があったのです。

何と一番多い血液型が“A型”で約4割を占めます。続いて“O型”の約3割、次が“B型”の約2割、最後に“AB型”の約1割です。

するとこれがアジアの典型的なパターンかと思いきや、隣国の韓国は“A型、B型、O型”が殆ど同じ3割を占め、“AB型”も1割を超えています。
調べてみると、韓国には約11%のAB型の人たちがいるのですが、これほどAB型の人がいる国はありませんでした。
一方、中国では“O型”が最も多く、続いて“A型”と“B型”がほほ同じで、“AB型”は約8%です(ちなみに日本は9%)。

隣国でこんなに違うことに驚きました。
調べてみると、やはり“O型”が最も多い国が多く、反対に最も“B型”が多い国は、インド、イラン、アフガニスタン、パキスタンだけでした。

色々な驚きが続きました。
そして一番驚いたのはアメリカで、何と“O型とA型”で全体の約86%も占めるのです。
不思議です。
確かにネイティブ・アメリカンは“O型”が多いのでしょうが、“B型”は約10%、”AB型”は4%しかいないのです。
世界中の移民によって作られたアメリカは、普通に考えれば、もっと均等に分布していると思います。
これは土壌や気候なども考える必要がありそうです。

今までに経験した血液型の不思議さを、これから数回に渡ってご紹介して行きたいと考えています。

栄養と日常生活#019(仲井DC)

前回は、タンパク質が40個以上のアミノ酸がペプチド結合で繋がって出来ているとご紹介しました。

そしてその中の8~9種類のアミノ酸は、体の中で合成することが出来ず、体外から摂取する必要がある必須アミノ酸であると説明しました。

今回はその必須アミノ酸をみなさんと一緒に覚えてみたいと思います。



自分は記憶するのが苦手で、学生の時は大変だったのを思い出します。
学生時代に覚えたはずの多くの情報は、自分の脳の端に追いやられて、もう出てきてくれそうにありません。
そこで友人が良い覚え方を伝授してくれました。
この覚え方であれば、そう簡単に忘れそうもなさそうです。

バスト フリ イロメ + ヒスチジン

と覚えるそうです。簡単ですね。

それでは1つずつ行きましょう。

:バリン
:スレオニン
:トリプトファン
:フェニルアラニン
:リジン
:イソロイシン
:ロイシン
:メチオニン

そしてヒスチジン

※ヒスチジンは子供の時は体内で作れないので、必須アノミ酸にいれる場合があります。

上記以外のアミノ酸は体内で作ることができますが、一応ご紹介しておきます。

チロシン
アラニン
グリシン
グルタミン
グルタミン酸
システイン
アスパラギン
プロリン
アルギニン
アスバラギン酸
セリン

です。別に覚える必要はありませんが、何となく頭の中に入れておいて下さい。



タンパク質(19ー1)では私たちには、1日にどの程度のタンパク質が必要なのでしょう。

それは体重1kgに対して1g(0.8~1.0グラム)と言われています。

ですから60キロの人は、1日に60グラムのタンパク質を摂取すれば良いことになります。つまり数百グラムもある大きなステーキを食べる必要はないことになります。
不必要なアミノ酸(タンパク質)は、脂肪や炭水化物と異なり、体の中に貯蔵できませんので、排泄しなければなりません。

では余分なタンパク質(アミノ酸)はどうなるのでしょうか。
実は肝臓が働いてアミノ酸を分解して単純な尿素(アンモニア)に変換します。
しかし尿素は毒性があるので、腎臓がそれを排泄しなくてはなりません。
そのために大量の水分を使って血中から尿素を洗い流す必要があります。
つまり大量のタンパク質の代謝は消化系全体に多大な負担をかけ、特に肝臓や腎臓に大きな負担を与えてしまいます。

つまり前回お伝えしたように、「高タンパク質、無炭水化物ダイエット」による体重減少は、体の水分が尿管を通じて大量に出される、つまり排尿過多によるもです。

タンパク質(19ー2)また尿素の排泄がスムーズに行えないと、関節等に尿酸ナトリウムとして蓄積されます。
また大量になると血液が酸性になるため、骨内のカルシウムが取り出されてしまいます。
また排尿時には水分と一緒にカルシウムが排泄され、骨粗鬆症の原因となると言われています。
それは動物性タンパク質にはリンが多く含まれ、血液中はリンとカルシウムは1:1の比率を保つ必要があるため、更に骨内のカルシウムが放出されます。
またリンの量が増えると、カルシウムがリン酸カルシウムとして結合するため、腸管から吸収されずに、便として排泄されてしまいます。

例えば木綿の豆腐にはカルシウム120ミリグラムに対して85ミリグラムのリンガ含まれていますが、とり肉の胸肉には、カルシウム3ミリグラムに対して、リンは210ミリグラムも含まれているのです。

このように動物性タンパク質は体に色々な負担を与えているのです。決して食べるなと言っているのではありません。自分もお肉は大好きですから・・・
しかし食べる量と回数は考慮すべきだと思います。

最近、気が付いたことがあります。
自分も時々「肉を食べたい」という衝動に襲われる時があります。
しかし冷静に考え直してみると、「肉」ではなく、単に“お腹が空いた”ということに気付いたのです。
それは「肉」と思っても、他のものを食べると、それで満足している自分に気付いたのです。

タンパク質(19ー3)10年程前に、朝起きた時に眠いのは“寝不足”だと気付きました。
「そんなことに気付かなかったの?」と笑われると思いますが、それから朝の爽快な目覚めを得られるまで数カ月もかかったのです。
平日は6~7時間寝ていたし、週末はもっと寝ていたから、自分は寝不足だったとは思いもよらなかったのです。
それが爽快な目覚めを体験してからは、「これが普通なんだ」と分かるようになり、朝起きて眠い日の夜は早めに寝るようになりました。

自分の「肉食べたい」もきっと「腹が空いた」なのだと思います。
皆が皆、一緒だとは思いませんが、一度試してみたら如何ですか?
ひょっとしたら、あなたも自分と同じ「お腹が空いた」を「肉食べたい」と勘違いしているかも知れません。




栄養と日常生活#011 (仲井DC)

前回(こちら)は、炭水化物を誤った形(精製された炭水化物)で摂取すると、恐ろしい結果を招きますよとご紹介しました。
また「膵臓から分泌されるインスリンと、脳との壮絶な戦い」についてご紹介しましたが、今回は多くの人が悩んでいるダイエットに関わる話しです。

精製された炭水化物は、血糖値を急速に上げてしまうと説明しました。
それだけでも大問題ですが、精製された炭水化物には、もう一つ重大な問題が隠されています。

今まで何度も炭水化物はガソリンだと強調してきました。それは揺るぎない事実です。
しかしガソリンをエネルギーにするには、ガソリンに点火する必要があります。

そうなんです。
炭水化物が体内に吸収されて、ブドウ糖をエネルギーにするためには、細胞内にあるミトコンドリアという器官で、前準備をする必要があります。
この過程を専門的にクエン酸サイクルと呼びます。

クエン酸サイクル(図1) | DoctorsSuggestion.com(健生)図1(左図)にあるように数多くの段階を経て、エネルギーになる準備が行われています。

それぞれの段階の名前を覚える必要はありませんが、多くの生化学的な過程を経て産生されたエネルギーは 、ATP(アデノシン三リン酸)と呼ばれる蓄電器に蓄えられます。
そして最終的にエネルギーを必要とする細胞にATP が送られます。
図1のサイクル一周で38個のATPが作られます。
1つのATPには8カロリーのエネルギーが蓄えられています。
ATPは体内のエネルギーを必要とする細胞に運び込まれ、そこで初めてエネルギーに転化されます。
メデタシ、メデタシのハッピー・エンドとなり、私たちの細胞はエネルギー満たんとなり、元気一杯に活動できるように成ります。
エネルギー満喫で疲れることなく動き回れば、当然ながらエネルギーが消費され、代謝がさかんに行われますから、皆さんはダイエットに成功します。
更に元気になって有酸素系の運動(歩行やエアロビック)をすれば、脂肪も燃焼されますから、一石二鳥でダイエットできます。

つまりミトコンドリアで大量のATPが生産し、必要とする細胞にどんどんエネルギーを送り込めば、それだけ代謝が進んで、ダイエットすることになります。
すると、ブドウ糖の原料である糖分を大量に摂取すればする程、元気になれて、しかも減量できることになる!

本当?

ちょっと待って下さい。
皆さんは大量の糖分摂取が体重を増加させる原因と考えていませんか?
甘いものを食べると太るというのが、私達の持つ一”般常識”ですよね。

そこで種明かしです。
太るのには大きく2つの原因があります。

第1の原因は、炭水化物が正しい形で摂取できないと、クエン酸サイクルが正しく作動できずにATPが生産できず、ブドウ糖がサイクルの途中で脂肪に転換され、脂肪細胞に蓄積されてしまいます。
当然エネルギーは生産されませんから、体は活発に動くこともできませんし、力も沸きません。
そこであなたは疲れ果て、体を使おうとせずに休みます(運動不足)。
結果として脂肪が大量に蓄積されて太るわけです。

第2の原因は、多くの甘いものには脂肪が大量に含まれます。
しかもケーキなどの菓子類には、エネルギーに転換できないトランス型脂肪酸が使われています。
脂肪は脂肪細胞に蓄積され、結果として太ります。

ここで問題になるのは、第1の原因となった、クエン酸サイクルで、なぜサイクルが正しく作動しなかったのかです。

クエン酸サイクル(図2) | DoctorsSuggestion.com(健生)そこで図2(右図)をご参照下さい。
クエン酸サイクルの周りに沢山の B~がありますね。
パントテン酸やビオチンもあります。
実はこれは全てビタミンB群なのです(アミノ酸もありますが、これはタンパク質の時に詳しく説明します)。

つまりクエン酸サイクルが正しく作動するには、充分なビタミンB群が必要になるのです。

しかし問題なのは、精製された炭水化物からは、ビタミンB群が取り除かれてしまっていることです。
ですから、当然ながらクエン酸サイクルは正しく作動しません。

精製していないお米にはビタミンB群が豊富に含まれていますが、その多くは胚芽の部分です。そして玄米の糖層には多くのミネラルや食物繊維が含まれています。

こう考えて下さい。
皆さんは白米を蒔いて稲が育つと思いますか?
胚芽米を蒔いて、稲が育つと思いますか?
お米が育つには、生育するために必要なものが備わっていなければ、発芽することはできません。
つまり白米の状態は、不完全な食べ物と考えることが出来ます。
白米の状態では、ミトコンドリアの中ではATPを生産できませんから、体はブドウ糖を脂肪に変えて蓄積してしまいます。

何故、体はブドウ糖をわざわざ脂肪に転換するのでしょう?
理由は簡単です。
前回と同じ結論に達します。
我々人間は、ほんの100年前までは“飢餓”の時代に生きていました。
その日暮らしをしていたのですから、いつ再び食べられるか分からないので、体内に脂肪というエネルギー源として蓄える必要があったのです。

100年で今の食生活に対応できるまで進化するのは無理です。
我々が今のホモサピエンスにまで進化するのに、450万年以上もかかっています。
またホモサピエンスの誕生から現代人間まで進化するのにも20万年以上費やしています

たった100年で、人間の体を、今の食生活に充分に適応させることは到底無理なことでしょう。