奄美世のごはん#058:基本の16(酵素の働き)

雨の月が過ぎると半夏生。
一年のちょうど半分のころです。

西の方では、たこを食べる習慣があるのだそうです。
良質なたんぱく源ですね。

 

さて、たんぱく質は酵素について続きます。

私たちはひごろから、知らず知らずのうちに食べ物に含まれる酵素の働きを利用しています。

最も身近で頻繁に使われているのが大根でしょう。
大根には100種類を超える酵素が含まれているのだそうです。

食べ物と混ざることでその成分を分解して、腸管から吸収できるように細かくしてくれるのが消化酵素です。
そのうちアミラーゼは、炭水化物のでんぷんやグリコーゲンを単糖類のぶどう糖や二糖類に分解する酵素です。

私たちの身体が作るアミラーゼは、膵臓や唾液腺から分泌され、口の中や消化管の中で炭水化物と混ぜ合されてその分解を進めます。

食べ物と混ざりやすくするために、大根をすりおろして炭水化物と混ぜておけば、私たちの自前の消化酵素の代りに、大根のアミラーゼが炭水化物の分解を進めてくれるのです。

お餅のおろし和えや、おろしそばは、大根のアミラーゼを利用して、お餅やそばの糖質分解を進めています。

プロテアーゼはたんぱく質を分解する酵素です。
私たちが生合成するたんぱく分解酵素は、他にも幾つかありますが、大根のプロテアーゼは、酵素が働く環境や分解できるたんぱく質の構造の種類が広範囲なため、働き者の酵素と言えます。

刺身のつまの定番は千切り大根。
刺身のたんぱく質分解をすすめ、消化を助けてくれるので、ぜひ残さず一緒に食べましょう。

鯵の塩焼き | 奄美世のごはん(ドクターズサジェスチョン)焼き魚には大根おろし。
この時期は、あじ、いわし。
大根おろしと一緒にいただくと、魚のたんぱく質を消化吸収しやすくしてくれます。

そしてリパーゼは脂肪の分解に働きます。

焼き魚にそえた大根おろしは、たんぱく質と一緒に焼き魚の脂質の分解もすすめてくれます。

 

 

てんぷらまた大根おろしは、天ぷらにもつきものですよね。
とんかつやフライもさっぱりといただくことができます。

大根のリパーゼが脂肪を分解して、消化を助け胸やけを防いでくれるのです。

 

 

 

 

たこおろし和え | 奄美世のごはん(ドクターズサジェスチョン)たこはタウリンを多く含みます。
タウリンは身体の中で作ることができる成分ですが、不安やストレスの軽減に働くので、需要が高いときは食べ物から摂って補充してあげたいですね。

また、たこに含まれるタウリンは、マリアアザミと同じ肝細胞の再生を促進する作用も持ちます。

大根おろしで消化吸収しやすく、半夏生にたこのおろし和えはいかがでしょうか。

奄美世のごはん#057:基本の15(酵素の働き)

セサミの周りは緑が多く、お使いに行く時は木の葉の下を通りぬけて行きます。
わざわざ遠回りをして、ハーブの植え込みを歩きます。

小満のころは桑の葉も大きく広がって、蚕の食欲を満たし、たらふく食べた蚕は繭をまといます。
この繭からいただく絹の糸は、蚕が桑の葉を食べて創り出すたんぱく質の糸です。

私たちは、吸収したりリサイクルしたアミノ酸プールのアミノ酸を使って、たんぱく質を作ります。
たんぱく質はアミノ酸が一本の鎖のようにつながって、さらに折りたたまれて立体となります。
どの種類のアミノ酸が、どういう順番で、いくつつながるかで、たんぱく質の性質が決まります。

どこでどんなたんぱく質を作るかは、おのおのの細胞の核に在る、遺伝子情報にコントロールされていて、遺伝子の設計図をきちんと転写複製して、必要なたんぱく質を作るのです。

私たちの身体の中にどのくらいの種類のたんぱく質が存在するのかは、まだまだわかっていません。
少なくとも10万種類以上はあると考えられています。
中でもっとも名の通ったたんぱく質といえば、酵素とコラーゲンでしょう。

 

3酵素は大きく2つに分類されます。

身体の外(口腔や消化管の中)に分泌されるのが消化酵素です。
私たちが食べた物を分解して、吸収しやすくする働きを担います。

もう一つは身体の中、細胞内部やその周囲で働く酵素です。
一般に代謝酵素と呼ばれるものですね。
身体の中で行われる、化学反応を促す触媒の役目をしています。

 

通常、酵素は必要な種類が必要なだけ作らます。
しかし、原料となるアミノ酸の不足や、酵素産生に必要なビタミンやミネラルの不足などがあると、必要な酵素が作られにくくなります。

また、病気やけが、激しい運動や精神的なストレスがあっても酵素の需要が増えるため、供給が追いつかなくなることもあるようです。

 

4私たちは、酵素の働きによって生きているようなものですから、必要な酵素の不足は様々な不調の原因となります。

そうなると、不足分の酵素を外から補給したくなるのが人情というもの。

でも、酵素はたんぱく質の仲間です。

前回お話ししたように、食べたり飲んだりしたたんぱく質は、唾液の中のたんぱく分解酵素、胃酸、膵臓や小腸表皮の細胞から分泌されるたんぱく分解酵素のはたらきでアミノ酸に分解されてしまいます。
酵素のまま、その働きを持ったまま、身体の中には入っていきません。

ですので、代謝酵素に関しては、外から取り入れることは叶いません。

 

 

6では、消化酵素はどうでしょう。

消化酵素は、咀嚼や、消化管の蠕動運動により食べものとよく混ざり合うことで、その作用が発揮されます。
混ざり合った食べ物を消化管で吸収できるサイズにまで細かく分解します。

食べすぎてお腹がはったり不快感があるときに、消化薬を飲むとすっきりします。
それは、消化薬に含まれる消化酵素が、胃腸で停滞していた食べ物と混ざり合って分解してくれたり、胃酸分泌を刺激して消化を助けるからです。

このように、外から補給する消化酵素は、食べものを分解吸収のために摂取するのであれば、その働きを活用することができます。

 

 

7清涼飲料水として市販されている酵素ジュース。

これは、製造過程の加熱処理で酵素活性が抑えられている可能性が高いので、酵素を摂取するということを目的に置くのではなく、嗜好品として、またはジュースの成分の補給と考えるのが妥当でしょう。

自家製の酵素ジュースだったらどうでしょう?

酵素が活性化しているのであれば、酵素がジュースの材料となる食材の分解に働きます。
ジュースに含まれる酵素により、ジュースの材料内のたんぱく質はポリペプチドやアミノ酸に、炭水化物は2糖類や単糖類に、脂肪は脂肪酸とグリセロールに分解されているので、食材そのままよりも楽に吸収することができます。
ジュースの酵素が働いたぶんだけ、自前の消化酵素を節約できるわけです。

しかし、ジュースの材料を分解し吸収した後に、身体の中で利用したり壊したりするための代謝酵素は外から補給できませんので、消化酵素を節約しても、吸収したジュースの成分を体内で代謝するために代謝酵素を使わなければなりません。

プラスになるのでしょうか、マイナスになるのでしょうか…。

 

やはり、酵素の摂取と思うよりは、ジュースの栄養素を摂取するため、お楽しみのため。

 

こころの栄養

身体の栄養

奄美世のごはん#056:基本の14(たんぱく質)

前回はお休みをいただきました「奄美世のごはん」。
今月からはたんぱく質とまいります。

私たちの身体を作るたんぱく質。

私が理解しきれていないという事もありますが、まだまだ分からないことだらけのたんぱく質ですので、ざっくりお話ししていきたいと思います。

たんぱく質は、たくさんのアミノ酸がネックレスのように一列に繋がってできています。
このアミノ酸でできたネックレスを、ポリペプチドといいます。
このポリペプチドが更にきれいに形づくられて初めてたんぱく質という名になり、そしてたんぱく質としての役割を担います。

私たちが、たんぱく質を食べたり飲んだりする目的は、ネックレスの材料となるアミノ酸の供給です。

このアミノ酸を、作り変えたり組み合わせたりして、身体に必要なたんぱく質を作りあげるのです。

ラム私たちが食べたり飲んだりしたたんぱく質は、他の栄養素と一緒に、口の中で咀嚼され、胃に入ると胃酸のシャワーを浴びます。
そして、たんぱく質を分解する酵素によって、アミノ酸のネックレスが大まかに切断されます。

続いて、ぶつ切りのアミノ酸のネックレスは十二指腸に送られ、膵臓から分泌される膵液中のたんぱく質分解酵素の作用を受けて、さらに細かく分解されます。
その後、小腸内側の表面の細胞の膜にある分解酵素で、一個のアミノ酸、または2個か3個のアミノ酸がつながったジペプチドかトリペプチドに分解されます。

小さな断片になったアミノ酸は、小腸表面の細胞の膜上から細胞内にとりこまれ、その細胞の中でさらに一個一個のアミノ酸に分解され、血流にのって門脈(血管)に入り肝臓へと送られます。

肝臓に運ばれたアミノ酸の一部はたんぱく質に合成されますが、その他のアミノ酸はまた血流にのって、身体のあちこちに運ばれ、アミノ酸プールとなります。

いわしアミノ酸プールには、消化吸収した食べもの飲みものに由来するアミノ酸の他に、体内のたんぱく質が分解されてできたアミノ酸も存在します。

私たちは、このアミノ酸プールのアミノ酸を使って、たんぱく質を合成しているのです。

ヒトは1日に、70gのたんぱく質を食べて、200gのたんぱく質を合成するそうです。

1日に2~3%が分解されて生まれ変わっています。

そのためには、アミノ酸プールに存在するアミノ酸の質と量を一定に、充足するだけ保たなければなりません。

たんぱく質の摂取が足りないと、アミノ酸プールのアミノ酸は次第に減っていきます。
身体はその穴埋めに、免疫細胞の産生を減らしたり、筋肉など身体の構成成分を分解して、アミノ酸を供給します。

とうふ逆にたんぱく質を摂取し過ぎると、過剰なアミノ酸は、別のアミノ酸に変換されたり、エネルギー源に使われたり、また、そのまま分解されて尿中に排泄されます。
アミノ酸を分解して排泄するとき、尿中に排泄されるカルシウム量が増大したり、腎臓に負担がかかる可能性があります。

たんぱく質は私たちの身体の中で、内臓や筋肉、骨や皮膚や髪の毛の成分となります。
血液やホルモン、酵素の材料にも不可欠です。
免疫物質の成分にもなります。
神経伝達物質としても働きます。
自律神経のバランスや精神的な安定にも関与します。

過不足なく、摂取しなければならない栄養素です。

 

次回はたんぱく質を構成するアミノ酸の種類や、それぞれの働きや摂り方についてお話しします。

週が明けたら穀雨です。
陽の光とともに優しい雨が降ります。

春雨

栄養と日常生活#046:血液型ダイエット(4)

前回は血液型について簡単な説明をさせて頂きました。
今回は、その血液型と食べ物との関係について考えてみたいと思います。

血液型によって影響を受けるのは、レクチンと呼ばれるタンパク質です。
レクチンとは、糖鎖に結合活性を示すタンパク質の総称と言われ、まだ完全には解明されていないようです。
それはレクチンは多量体を形成するため、分子サブドメイン内に糖認識サイトを1つしか持っていない場合でも、多量体を形成することで、糖鎖分子を介した架橋を形成する能力を発するからだそうです。

しかし、今回ご紹介させて頂いている多くの情報源であるピーター・ダダモ博士は、特定の血液型に反応するレクチンには注意が必要だと警鐘を鳴らしています。

 

ピーター・ダダモ博士;

アメリカを代表する自然療法学の医師。ワシントン州シアトルのジョン・バスティア大学自然療法医学卒業。血液型別健康法に着目した父ジェイムズの研究を発展させ、コネティカット州スタンフェードのクリニックで臨床に携わりながら、著作や講演活動を精力的にこなしている。「自然療法医療ジャーナル」誌の創刊者・名誉編集長でもある。
集英社文庫:“ダダモ博士の血液型健康ダイエット”より抜粋

タンパク質の生命科学―ポスト・ゲノム時代の主役 (中公新書) 博士は、私たちが普段摂取している食事に含まれるレクチンの95%は体外に排除されると説明しています。
しかし残りの5%は血液内に侵入して、赤血球や白血球を凝集させ、しかも破壊すると言っています。
そしてレクチンの働きは、消化管内で最も活発化され、敏感な腸の粘膜に激しい炎症を起こすことも多いそうです。
また特定の血液型に反応するレクチンの場合は、少量でも非常に多くの細胞を凝集させてしまうと提唱しています。

また、どの食品も危険であるのではないそうです。

レクチンを多く含む食品は、豆類、魚介類、穀物、野菜で、私たちは、特定な血液型に反応して凝集作用を起こすレクチンを避ければいいそうです。

例えば小麦に含まれるグルテンは有名ですが、グルテンは小腸の壁に凝集反応を起こし、腸にひどい炎症を起こしたり、腹痛を伴う過敏性腸症候群を引き起こします。
この事実は現在アメリカで注目されています。
特にO型の人は、グルテンによる反応を示しやすいと言われ、今ではグルテンフリーの食品まで流通しているようです。
ちなみにウナギの血中に含まれるレクチンは、O型の赤血球を凝集させてしまうことも証明されています。

食品によってレクチンの種類は異なります。
前述した小麦に含まれるレクチンと、大豆に含まれるレクチンの構造は異なりますので、それぞれの組み合わせの違う糖に密着します。
つまり小麦も大豆も病気の原因となるか、優れた栄養素になるかは、血液型で異なることになります。

タンパク質の一生―生命活動の舞台裏 (岩波新書)ロシアの研究者によると、精神障害者の脳は、ある種の食品に含まれるレクチンに対して、普通の人の脳よりも敏感に反応すると発表しています。
またアメリカでは、関節炎で苦しんでいる人たちの多くは、トマト、ナス、ジャガイモなどのナス科の野菜を避けている人が多いそうです。
何故ならナス科の植物には関節炎を悪化させるレクチンが非常に多く含まれているからだそうです。

特定な植物に含まれるレクチンは、白血球の受容体に働きかけ、白血球を急激に増殖させるそうです。

このような働きをするレクチンは、ミトゲン(分裂促進剤)と呼ばれ、ミトゲンは細胞同士をくっつけて血管を塞ぐのではなく、自分を他の物質にくっつけるのだそうです。
例えばヤマゴボウの葉や茎は、白血球の増殖を増やす働きの強いレクチンが含まれているそうです。

 

こう見てみると、自分たちは自分が持つ血液型の相性を知っておく方が良さそうです。
特に体調を崩している時は、自分の血液型に合わない食べ物は避けるべきではないでしょうか。

 

そこで次回から個別の血液型に合わない食べ物をご紹介したいと考えています。

栄養と日常生活#020(仲井DC)

今回までタンパク質のお話しをさせて下さい。

皆さんは味は何種類あるかご存知でしたか。
自分は以前にある本(「旨いメシには理由“わけ”がある」都甲 潔 著 角川oneテーマ21)を読んで驚いたことがあります。

中国では、最古の医学書「皇帝内経素問(こうていだいけいそもん)」で味を塩味、甘味、酸味、苦味、辛味の5つに分類しています。
これは五行説といって全てを木・火・土・金・水の5つに分けて診断する方法で、その分類法は昔から知っていました。
ですから自分は、味は5種類に分類されると信じていました。
DS20ー 1しかしを読んで驚いたのは、現代は辛味は5味に含まれず、何と「うま味」が入るのだそうです。
1908年に東京帝国大学の池田菊苗教授が昆布のダシの成分がグルタミン酸ナトリウムであると発表したのは有名な話しですが、その「うま味」が5味に入るのだそうです。

しょっぱい(塩味)、甘い(甘味)、すっぱい(酸味)、苦い(苦味)は何となく分かりますが、「うま味」は何と表現すれば良いのでしょう。
“うまい!”でしょうか。
でもうまさは人によって異なるので、たとえ自分が“うまい!”と言っても、他の人にとっては“まずい!”かも知れません。
濃い味を“うまい”と感じる人もいるでしょうし、薄味を“うまい”と感じる人もいるはずです。
何とも不思議な気分になりました。

本題に戻りましょう。その「うま味」の元は、何とタンパク質なのです。
グルタミン酸、グルテンも「うま味」を出しますし、グリシン、アラニン、スレオニン、プロリン、セリン、グルタミンは甘味を、フェニルアラニン、チロシン、アルギニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、メチオニンは苦味があるそうです。
ちなみにかつお節のうま味はイノシン酸ナトリウムだそうで、シイタケのうま味はグアニル酸ナトリウムなのだそうです。
タンパク質がうま味を導いていたという事実は驚きですよね。



次は少々恐いお話し。
最初のタンパク質の話しでご紹介しましたが“プリオン説”の話しです。プリオンは1997年にノーベル生理学・医学賞を受賞したスタンレー・ブルジナ-教授が狂牛病の脳から発見したタンパク質の一種で、タンパク質(Protein)と感染症(infection)をくっつけてプリオン(Prion)と名付けられました。
しかしこのブルジナー博士はマスコミを利用して有名になったとして科学者の間では評判が悪いようで、本当にプリオンが狂牛病の原因であるか、いまだに説明がつかない点が多いそうです。
それは悪さをするプリオンもあるのですが、私たちの体の中には、幾つもの悪さをしない正常なプリオンが存在していることが判明しているのです。

しかし昔から知られていたクールー病、スクレイビー病、ヤコブ病が同じプリオンが原因とされる狂牛病(BSE:Bovine Spongiform Encephalopathy)であったことが今では判明しています。

アミノ酸までに分解しないと体内に吸収できないはずのタンパク質なのに不思議です。
プリオン説は、これからも大きな謎として多くの話題を浴びそうです。

でも今回驚いたのは、人間がその狂牛病を発症するまでに潜伏期間が10~30年もあるという事実が判明したのを知ったことです。
狂牛病が流行ったのは2000年頃でしたから、これから発症する人がいる可能性があることになります。
しかも EUが発表した狂牛病の危険リストには、日本は発生するリスクが二番目に高いレベル3(発生可能性あり)に載せられているのです。
一番リスクが高い国はイギリスとポルトガル(レベル4)ですが、日本はそれに次ぐレベル3に属しているのです。
同じレベル3に属するフランスやドイツ、イタリアでは、半分以上の国民が肉の摂取を止め、フランスにあるオーガニック認証団体「エコサート」の発表によると、オーガニック野菜の普及率が300%も増えたそうです。
ところが日本の政府は、EU本部のブリュッセルに役人を送り、その事実をもみ消してしまったというのです。
この事実を私たちは、どのように受け止めればよいのでしょう。

しかも九州大学の立石潤 名誉教授によると、正常なプリオンは253個のアミノ酸から出来ており、129番目のアミノ酸がメチオニンもしくはバリンであるらしいのですが、日本人は92%がメチオニンらしいのです。
そして狂牛病を発症した人もウシも、129番目のアミノ酸がメチオニンだったらしいのです。

しかも、しかも米国では近年アルツハイマーを発症する人が急増(400万人)しており、その症状が狂牛病で生じる症状と酷似していると発表されているそうです。

昔は脂肪が悪者でした。
それが今は少しずつタンパク質に変わってきているのかも知れません。
しかし自分達の体を形成しているのはタンパク質であることは事実です。

DS20ー2最後に、日本人はアメリカ人と比較されることが多いように思います。
『肉はも~いらない!!』でも結腸ガンは肉食の多いアメリカ人より、日本人の方が4倍も少ないと主張しています。
でも違う角度から観察してみると、日本人のガンで死ぬ人が右肩上がり増えているのに対して、アメリカ人は減少していることも事実です。
日本人の女性も大腸癌にかかる人が急増しています。
これは体温の低下と、便秘が主な原因であると思います。
日本人女性の肥満がアメリカ女性のように増えているとは思えません。
反対に減っているようにさえ見えます。

日本人男性はどうでしょうか。
男性のガンの一番は肺ガンです。
しかしこれは喫煙が原因だとは言い切れません。
JT開設以来、今の日本人の喫煙者は半減しているのです。
自分は一番の原因は、毎年恒例となっている検診での胸部のレントゲン検査だと睨んでいます。
1年に被爆してよい量は1ミリシーベルトまでですが、胸のレントゲン検査だけで0.7~0.8ミリシーベルトも被爆します。

アメリカの医師会も日本人のガンの50%以上の原因は、レントゲンやCT検査による被曝だと発表しています。
自分も同感です。
肉の問題も、検診もよく考えてからご判断下さい。

栄養と日常生活#018(仲井DC)

今回から“タンパク質”のお話しをさせて頂きます。
しかし正直言って、少々重い気分でいます。
「タンパク質をどこまで説明できるだろうか?」というのが正直な今の気持ちです。
つまり、自分自身がまだタンパク質の本質をしっかりと掴めていないのです。
しかしタンパク質を避けて通るわけには行きませんから、自分自身の挑戦という意味でも、頑張ってみようと思います。

まずはタンパク質の語源からご紹介します。
古代のギリシャ人はタンパク質を「最も大切な」という意味の「プロト」と呼びました。
そしてこれが“プロテイン(タンパク質)”となったのですが、古代からタンパク質の重要性が理解されていたなんて、何とも驚くべき事です。

実はタンパク質は他の栄養素より、科学的に詳しく解明された物質だと言われています。
ある意味、その通りなのかも知れません。
何故なら、今の最先端科学は“タンパク質学”と呼んでも過言ではないからです。
DNAやRNA、遺伝子もタンパク質と密接な関係を持ちます。
遺伝子からDNAに伝えられた情報は、細胞内の核からリボソームと呼ばれる部分に伝えられ、リボソームに蓄えられた大量のアミノ酸から、体内で必要となるタンパク質が作られるのですから・・・。

タンパク質1自分は3大栄養素の炭水化物を「身体のガソリン」、脂肪を「身体のエネルギー貯蔵と免疫」と呼び、タンパク質を「生命そのもの」と呼んでいます。
理由は少しずつお分かりになると思います。

体の60%前後は水分で形成されています。
しかし20%前後はタンパク質で作られています(固体部分だけでみると75%)。

タンパク質と言われると、皆さんが最初に思い浮かべるのは“お肉”だと思います。
もちろん穀類や野菜、そして果物等にも、ある程度のタンパク質が含まれますが、確かに動物のお肉には、私たち人間の栄養素となるタンパク質が沢山詰まっています。

「タンパク質ダイエット」を聞いたことがあります。
肉類を主に摂取して、炭水化物を食べないのだそうです。
確かに痩せると思いますが、体内の水分が大量に排泄され、その他の理由からも大変危険なのでお止め下さい。
追って詳しく説明します。

ここでアミノ酸を説明をしなくてはなりません。
実は自分たちに必要なタンパク質とは、実はアミノ酸で出来ています。
ではアミノ酸とタンパク質はどう違うのでしょう。

少々難しくなりますが、アミノ酸はアミノ基(-NH2)とカルボシル基(-COOH)を備えた化合物の総称です。
アミノ酸には炭素(C)、水素(H)、酸素(O)に加え、必ず窒素(N)が含まれ、中には硫黄(S)を含むアミノ酸もあります。
そしてアミノ酸同士の結合をペプチド結合と言います。
そして2つ以上のアミノ酸が繋がった状態をペプチドと呼びますが、そのペプチド結合でアミノ酸が40個以上繋がると、始めてタンパク質と呼ばれます。
つまりタンパク質とは、アミノ酸が40個以上ネックレスのように繋がった状態だと想像して下さい。
大きなタンパク質になると、1000個以上のアミノ酸がペプチド結合によって繋がっています。

自然界には500種類ものアミノ酸が見つかっていますが、私たち人間に必要とされるアミノ酸は20種類です。
またそのうち体の中で作れないアミノ酸は8~9種類(子供と大人で多少異なります)あり、これを必須アミノ酸と呼びます。
つまり体内で再生したり産生できない、食べ物から摂取しなければならないアミノ酸が8~9種類あるということです。
これは脂肪の時にご紹介した必須脂肪酸と同じ意味を持ちます。

私たち人間は約60兆の細胞で出来ていますが、それぞれの細胞には、先程ご紹介したリボソームにアミノ酸が、それぞれ80億個ほど含まれると言われています。
1つの細胞の大きさは、おおよそ10~20ミクロン(μ)ですから1ミリの100分の1から50分の1です。
その細胞に80億個のアミノ酸が含まれるのですから、凄い量だと分かります。

そして体は食べ物として摂取したタンパク質を胃や腸から分泌する消化酵素によって、タンパク質やペプチドとしてではなく、わざわざ個々のアミノ酸にまで分解して始めて体内に吸収します。

何故タンパク質やペプチドではなく、わざわざ1個のアミノ酸まで分解して吸収するのでしょう?
それは体内でのタンパク質の働きをご紹介すれば納得が行くと思います。

体内で生産されたタンパク質(またはペプチド)は、生命活動を補う栄養素、筋肉の収縮、呼吸や代謝を補う酵素、免疫の抗体、骨や筋肉や皮膚の構造も、髪の毛や爪もタンパク質、ホルモンやヘモグロビン等々もタンパク質で作られているのです。
「生命そのもの」と呼ぶ由縁です。

タンパク質2このタンパク質は全て20種類のアミノ酸が配列を複雑に変えて作られているのです。
つまり1個1個のタンパク質は異なるアミノ酸の配列によって、ホルモンになったり、酵素になったり、筋肉になったりしているのです。
そこに人間とは異なる配列を持った動物や植物のタンパク質が侵入してしまうと大変なことになる可能性があることがお分かりになると思います。
つまり異なる情報が体内に侵入しないように、タンパク質を個々のアミノ酸まで分解する必要があるのです。故に単独のアミノ酸まで分解してから吸収しているのです。

皆さんは「狂牛病」を覚えていますか?
タンパク質3死んだウシを砕いて、生きているウシの餌料として与えた結果、海綿状(スポンジ)脳症になって死んでしまう恐ろしい病気が2000年の始めに広がり、世界中のウシが殺されました。
これは未だに解決していない事件ですが、生きたウシに死んだウシのタンパク質(プリオン)が侵入したからだと推測されています。
しかし前述したように、タンパク質そのものは吸収されません。
原因は今でも解明されていないのです。

タンパク質はいまだに解明されていない部分も沢山あります。|次回は、別の観点からタンパク質を考えてみます。




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