奄美世のごはん#054:基本の12(油その4)

寒に入り、冷え込む日が増えてきました。

冬は陽の通る道が低いので、家の奥まで陽が入りこみます。

冬のやわらかい陽をせなかに受けたひなたぼっこは陽のぬくもりが、こころの奥までしみこみます。

 

去年までの脂質について少しだけおさらいです。

*必須脂肪酸のα‐リノレン酸と、そこから派生するDHA、EPAはオメガ3系の脂肪酸。
多く含むものは、しそ油やえごま油、亜麻仁油。
ホウレン草や小松菜などの野菜類やくるみ、チアの種。そして魚。

*もう一つの必須脂肪酸のリノール酸は、一般的なサラダ油に豊富です。
必須脂肪酸私たちの身体の中で創ることができません。
必ず食べ物から摂取しなければならないわけですが、さて、どのくらいの量を摂ればよいのでしょうか。

12516382_809610932481002_1678064881_n脂質の摂取量や、各々の脂肪酸の割合いなど、いろいろな考え方があるのですが、目安として厚生労働省の摂取基準(成人/1日)を簡単にまとめてご紹介します。

オメガ6系の脂肪酸は、9グラム前後がよいとされています。
オメガ6系の脂肪酸は過剰摂取の傾向にあるので、上限が総摂取エネルギー量の10%と設定されています。
上限は一般に22~30グラムとなります。
料理用の大さじだと2杯くらいです。

オメガ3系の脂肪酸は、必要量が2グラム程度。
これにDHA、EPAを1グラム以上を含めます。
オメガ3系の脂肪酸は摂取の上限は設定されていません。

1913539_659729457503553_2557511671202327849_n上限が無いなら好きなだけ摂っていいかというと、そういうわけにはいきません。

脂質全体の摂取量は、総摂取エネルギー量の20~25%が良いとされます。
これには食材中の脂質も含まれているので、それを抜くと45~55g程度となります(30代)。

この割合は平均的なものです。
一人一人の代謝や運動量、また体調、他に摂取した飲食物の内容によっても大きく変化します。

 

飽和脂肪酸は、生体内で創ることができる脂肪酸ですので、必要量や推奨量は設定されていません。
目標量として30代は15グラム。
成長が著しく運動量も多いと考えられる小学生・中学生・高校生は成人より多く、17~28グラム程となります。

不足していたら摂取するように、摂り過ぎていたら控えていきましょう。
摂取するなら必須なものを、控える時は不必要なものから控えましょう。

11954683_612898898853276_7469113555997170013_n以前、減量法として低脂質/高炭水化物食が流行りましたね。
あらゆる脂質を制限する極端なものもありました。
このダイエット法は、必須脂肪酸やたんぱく質の摂取不足などの危険性が高くなるなどから、すたれてしまいました。

最近は、高脂質/低炭水化物食が流行っています。
この方法は、エネルギー制限を意識しなくても、摂取エネルギーが低下する傾向に至るためか、体重の減少においては低脂質/高炭水化物食に比べると、より短期間で効果が表れやすいようです。

 

高脂質/低炭水化物食で気をつけたいこと。
それは、穀物の摂取を控えることになるので、穀類から摂取していた食物繊維やビタミン、ミネラルが減ること。
そして、たんぱく質の摂取量が増えることにより、たんぱく代謝の影響を受けて腎臓への負担が増加することです。

また、脂溶性の化学物質などの摂取の増加につながります。
脂溶性であるため体外への排泄がしにくく、摂取が長期にわたる場合は、その蓄積の増加も起こりうると考えられます。
いずれにせよ、高脂質/低炭水化物食の長期の研究はまだなされていないようです。

 

大切なのはメリットとデメリットをきちんと知ることです。
そして、身体の調子や心の変化をしっかりと感じてください。
ひとりひとり違います。その時々に変化します。

 

楽しく食べていますか?
美味しく食べていますか?

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About 古田 朋子

1964年奄美生まれ。Holistic Nutrition(米国)学士・修士。創価大学(通信教育部)卒業。
PAAC(パシフィックアジアカイロプラクティック協会)付属ユニバーサルカイロプラクティックカレッジ卒業。
在学中よりセサミ・カイロプラクティックに勤務する。
PAAC認定・MCC(メディカルカイロプラクティックカレッジ)認定・米国SORS(Sacro Occipital Reserch Society International)認定のカイロプラクター。ハンズプラクティスカレッジ栄養学/婦人科学講師。
数多くのカイロプラクティック関連の訳本を手掛け、自らも業界専門誌「セサモイド・カイロプラクティック・ジャーナル」の編集に携わる。