奄美世のごはん#047:基本の6(食物繊維)

今月の22日は夏至。
少しずつ短くなった夜が、この日を境に少しずつ長くなります。

炭水化物の締めは、食物繊維です。

食物繊維は、私たちが消化酵素で消化吸収できない成分です。

消化吸収できないので、栄養学的に役に立たないものと考えられてきましたが、ご存じのとおり、食物繊維の持つさまざまな有用性がわかってきました。

食物繊維は、食べたものの消化吸収を穏やかにしてくれるので、血糖値の安定にひと役かいます。
よく噛む必要が増え、胃で膨らむので、食べ過ぎにくくなり、肥満予防につながります。

消化管の中では、水分を吸収してふくらみ、腸壁を刺激して蠕動運動を促してくれますから、お通じを快適にしてくれます。
同時に、汚染物質などが体内に吸収されないよう包みこんで、速やかに排泄します。

高台から(奄美世のごはん by 古田朋子)|DoctorsSuggestion.comまた食物繊維は、腸管で私たちに有益なバクテリアを助け、有害なバクテリアの成長を抑えて、細菌叢のバランスを整えてくれます。

個人差はありますが、このバクテリアは、私たちが消化酵素で分解できない食物繊維を、発酵によって部分的に分解してくれます。
その際に発生する短鎖脂肪酸は、エネルギー源として私たちが吸収し利用することができます。
食後、しばらく経ってからの、エネルギー維持に役立ちます。
幾つかの種類のビタミンB群も、バクテリアが腸管で作り出してくれます。

 

砂浜(奄美世のごはん by 古田朋子)|DoctorsSuggestion.com私たちの身体にとてもありがたい食物繊維ですが、日本における食物繊維の摂取量は、年々減っているそうです。

日本人は食物繊維の多くを、お米を主にした穀物から摂っていました。しかし、精製によって穀物の食物繊維を除去すること、また動物性食品の摂取が増え、対して植物性の食品が減るような、食生活全般の変化によって、食物繊維の摂取が減ってきたと考えられています。

 

砂浜(奄美世のごはん by 古田朋子)|DoctorsSuggestion.com食物繊維の減少に合わせて、大腸がんの増加が取り上げられます。

これらが原因と結果であるという確定はなされていませんが、大腸の機能には食物繊維の存在が必須ですから、何かしらの関連はあるのでしょう。

なんにせよ、食物繊維の有用性を利用しない手はありません。

 

畑から海(奄美世のごはん by 古田朋子)|DoctorsSuggestion.com食物繊維は、植物の細胞内にある物質や、植物の細胞壁を構成する物質です。
精製度の低い穀類を主食に、豆製品、お芋、野菜、海草、などなど、植物性の食べものを増やしましょう。

ただし、食物繊維の摂取は急激にではなく、消化管に負担をかけないよう徐々に増やします。

 

食物繊維を含む、いろいろな食べ物から摂取します。
食物繊維の摂取が一時に偏らないよう、食事ごとに食べましょう。

食物繊維は、他の栄養成分と相乗的に働きますから、サプリメントやドリンク剤ではなく、食べものから摂ることを勧めます。

 

夏至が往くと、いよいよ夏がやって来ます。

ごはん みそ汁 夏野菜

夕陽アダン影(奄美世のごはん by 古田朋子)|DoctorsSuggestion.com

About 古田 朋子

1964年奄美生まれ。Holistic Nutrition(米国)学士・修士。創価大学(通信教育部)卒業。
PAAC(パシフィックアジアカイロプラクティック協会)付属ユニバーサルカイロプラクティックカレッジ卒業。
在学中よりセサミ・カイロプラクティックに勤務する。
PAAC認定・MCC(メディカルカイロプラクティックカレッジ)認定・米国SORS(Sacro Occipital Reserch Society International)認定のカイロプラクター。ハンズプラクティスカレッジ栄養学/婦人科学講師。
数多くのカイロプラクティック関連の訳本を手掛け、自らも業界専門誌「セサモイド・カイロプラクティック・ジャーナル」の編集に携わる。