奄美世のごはん#032:貧血と野菜不足(2)

立春が過ぎ、春の野菜が出始めました。

春の野菜は、冬に溜めこんだいらないものを、その苦味で洗い流してくれるそうです。

主菜と副菜 1対2。

お弁当箱の野菜は増えましたか?

ひどい風邪をひいたのをきっかけに、急に思い立って完全菜食を始めた女性がいました。

 

コンピューターと向き合って、夜中まで仕事をしていた彼女は、それまで自炊することはほとんどなかったのですが、ハンバーガーやコンビニ食、菓子パンを食べ続けていてはいけないと、健康のために野菜を食べようと、そう思ったのだそうです。

とはいえ、料理にかける手間も時間もなく、洗って切るだけならと、トマトときゅうりとレタスに市販のドレッシングをかけて、繰り返し繰り返し食べました。

イヌビワの新芽|奄美世のごはん by 古田朋子(DoctorsSuggestion.com)どうせなら、完全菜食にしようと、サラダだけを食べ続けました。

数年前の11月のことです。

そのうちぷつぷつと顔中に湿疹が出て、赤くなり、かゆくなり、皮膚科に行って飲み薬と塗薬の処方を受ける。
薬を塗るとかゆみは治まるものの、時間がたつと再発して、とうとう痛みまで出てきたそうです。

「先生、吹き出物が治らない~」と電話を頂いたのはその頃。
顔に布団が触れると、痛いやらかゆいやらで、睡眠の質も低下していました。

身体を診させてもらうと、消化器と肝臓や腎臓、副腎が強い反応を出していました。
「食事を変えると、排泄反応や解毒作用が起こって、下痢をしたり、ぶつぶつが出たりする」と聞いたことがあったらしく、悪いものが全部出てしまえば治るだろうと、がまんしていたのです。

セリ|奄美世のごはん by 古田朋子(DoctorsSuggestion.com)偏食による栄養不足や消化不良、市販のドレッシングの添加物、原因はいろいろ考えられます。

彼女に、とにかく「野菜を食べろ、野菜を食べろ」と、繰り返し吹き込んでいたのは当の私。

安易な指導をした私の責任です。

彼女の身体に合わせて、食全体のバランスを整え、野菜は旬のものを食べるように、冬は火を通して食べるように、丁寧に具体的に伝え直しました。

食を変えるときは、必要なもの、必要でないもの、出来ること、出来ないこと、がんばれば出来ること、いろいろ考えながら、一人一人の生活サイクルに合わせて、無理なく続けられるスタイルを作ることが大切です。

リュウキュウテンナンショウ|奄美世のごはん by 古田朋子(DoctorsSuggestion.com)もちろん、全体のバランスを欠いてはいけません。

自然のサイクルも取り入れます。

前回お伝えした野菜の下ごしらえにも、慣れてきたら旬の野菜を取り入れていきましょう。
その時々の野菜をしっかり食べていれば、貧血になんかならないはずです。
季節外れの野菜を、絶対に食べてはいけないという事はありませんが、旬の野菜は栄養価も高く、安くて、美味しい。
また、旬の野菜はその地でその時に、私たちが必要とするものを作り出してくれます。

 

無理をすると続きません。

無理なく続けられることを始めましょう。

 

2月、奄美の原生林は木々の新芽であふれています。

クワズイモ|奄美世のごはん by 古田朋子(DoctorsSuggestion.com)

About 古田 朋子

1964年奄美生まれ。Holistic Nutrition(米国)学士・修士。創価大学(通信教育部)卒業。
PAAC(パシフィックアジアカイロプラクティック協会)付属ユニバーサルカイロプラクティックカレッジ卒業。
在学中よりセサミ・カイロプラクティックに勤務する。
PAAC認定・MCC(メディカルカイロプラクティックカレッジ)認定・米国SORS(Sacro Occipital Reserch Society International)認定のカイロプラクター。ハンズプラクティスカレッジ栄養学/婦人科学講師。
数多くのカイロプラクティック関連の訳本を手掛け、自らも業界専門誌「セサモイド・カイロプラクティック・ジャーナル」の編集に携わる。