奄美世のごはん#030:貧血その4

ミネラルのひとつ亜鉛は、細胞が分裂して増える際の、重要な働きを担っています。

成長や修復、新陳代謝のために、細胞が分裂して増える時、細胞の核の中の遺伝子も分裂して写し取られ、新しい細胞の数だけ増えます。
この時、十分な亜鉛がないと、遺伝子の分裂と再生が正常に行われません。
細胞分裂の速度が遅くなったり、細胞が正常ではない遺伝子を持つことになります。
遺伝子に異常があるとその細胞は自滅してしまいます。
異常な遺伝情報が他へ広がらないように、自己防衛する機能が備わっているからです。

クルミはよく噛んで(奄美世のごはん by 古田朋子)|DoctorsSuggestion.com生殖子(卵子や精子)の分裂の時にも、亜鉛が無くてはなりません。
特に細胞分裂が盛んな男性の生殖器には、高濃度の亜鉛が存在します。
生殖子の分裂の時に、遺伝子の転写が正確に行われなければ、受精の確率は激減し、受精してもその後の分裂に支障がでる可能性が高くなります。

細胞の再生が遅れたり、せっかく誕生した細胞が自滅してしまうと、その組織に必要な細胞が足りなくなります。
ですので、細胞の入れ代わりが速い部分は、亜鉛不足の影響がすぐに表れます。

するめとリース(奄美世のごはん by 古田朋子)|DoctorsSuggestion.comよく知られているのが味を感じる味覚細胞です。
インスタント食品やファストフードに偏った食生活をしていると、亜鉛を含むミネラルの不足から味覚障害が起こって、さらに濃い味付けをしている加工食品の嗜好へと、悪循環に入り込んでしまいます。

毎日伸びる爪や髪の毛の状態も、亜鉛の不足を反映します。
亜鉛はコラーゲンの生成にも必要なので、肌の調子にも影響します。
抜け毛や爪の曲がり、また傷や肌荒れの治りが遅れたりします。

口の中や胃腸の粘膜の上皮細胞も、1週間ほどで入れ代わります。
ブロッコリーのツリー(奄美世のごはん by 古田朋子)|DoctorsSuggestion.com鉛の不足があると、消化器の表面の再生がスムーズに行われず、消化吸収に問題が起こります。
食べたものをしっかり消化吸収できなくなります。
せっかく鉄分の豊富な食事を摂っていても無駄になってしまいます。

また、消化器の潰瘍や炎症がいつまでも修復されないと、長期間にわたって出血が続くかもしれません。
どちらも貧血を悪化させる原因となります。

ミネラルは、とても複雑な関係を持って、私たちの身体を維持しています。
お刺身(奄美世のごはん by 古田朋子)|DoctorsSuggestion.com鉄と亜鉛と銅も、相乗作用と相殺作用を持っています。
亜鉛だけをサプリメントで補充し続けると、銅の吸収が抑えられてしまいます。
銅は鉄とともに赤血球の形成に働くので、鉄の代謝を邪魔して貧血の原因になる可能性があります。
バランスよく摂取することが大切なのです。

細胞の入れ代わりが速い組織は、バランスを整えておくと、治癒のスピードも速いのです。
いつものお弁当箱のバランスです。

 

お酒の席が増えるこの時期、おつまみには、
良質のたんぱく質と、ビタミン・ミネラルと、必須脂肪酸

するめ 赤身の魚 野菜もしっかり
くるみ ごま チアの種

楽しく送り
楽しく迎える

どうぞよい一年を

チアの花|DoctorsSuggestion.com

About 古田 朋子

1964年奄美生まれ。Holistic Nutrition(米国)学士・修士。創価大学(通信教育部)卒業。
PAAC(パシフィックアジアカイロプラクティック協会)付属ユニバーサルカイロプラクティックカレッジ卒業。
在学中よりセサミ・カイロプラクティックに勤務する。
PAAC認定・MCC(メディカルカイロプラクティックカレッジ)認定・米国SORS(Sacro Occipital Reserch Society International)認定のカイロプラクター。ハンズプラクティスカレッジ栄養学/婦人科学講師。
数多くのカイロプラクティック関連の訳本を手掛け、自らも業界専門誌「セサモイド・カイロプラクティック・ジャーナル」の編集に携わる。