奄美世のごはん#021:カロチンで粘膜を強化

奄美の空の青色が、夏に向けて少しずつ濃くなり始めました。

原生林では植物が花を開き、交配の準備を始めます。

花粉を始め、いろんなものが飛び交うこの時期には、鼻やのど、眼の症状をお持ちの方の来院が増えます。

鼻やのどの粘膜は、ウイルスや細菌、汚染物質から身体を守る最前線の城壁です。
この最前線の城壁に穴が開いていたり、崩れやすくなっていると、すぐに敵が侵入してきます。

“粘膜のビタミン”と呼ばれるビタミンAは、皮膚や粘膜の生成と強さに欠かすことができないビタミンです。

ブーゲンビリア(奄美世のごはん) by DoctorsSuggestion.comビタミンAが不足すると、皮膚や粘膜が乾いてしまい、硬くなって柔軟性を失います。
これは胃腸などの消化器の粘膜にも、肺や気管支など呼吸器の粘膜にも及びます。
子宮など、生殖器の粘膜も例外ではありません。

柔軟性が低下すると、皮膚や粘膜は傷つきやすくなります。
その傷からウイルスが侵入して感染症にかかりやすくなったり、炎症を起こしたり、汚染物質が入ってきたり、身体機能に悪影響を及ぼします。
粘膜を保護し細胞の表面を正常に保つ粘液の分泌が減ると、がん化しやすくなることも確認されています。

ビタミンAの不足による粘膜の異常は、あらゆるところに影響を及ぼします。
身体中の組織や器官の表面が悪くなって、正常な機能や成長、再生、修復が阻害されます。

髪の毛はパサつき、爪はもろくなり、肌も荒れてざらざらして、そして傷つきやすくなります。
ドライアイや夜盲症、色の識別能力や視力の低下など、ビタミンAの不足は目にも影響します。

人参むし鶏のゴマ和え(奄美世のごはん) by DoctorsSuggestion.comビタミンAの摂取源として、鶏や豚のレバー、ウナギなどがよく挙げられますが、動物性の食品からビタミンAを充分に摂ろうとすると、脂肪やたんぱく質の摂り過ぎ、カロリーの摂り過ぎになりがちです。

それにレバーは、ビタミンやミネラルを豊富に含む反面、家畜の飼料に使われた農薬や抗生物質、汚染物質などが生物濃縮されて含まれることが多いので、栄養素の補給に常食することはあまり勧められません。

毎日の食事で緑黄色野菜をたくさん食べて、βカロチンを補給しましょう。
にんじん、小松菜、ほうれん草、パセリ、芽キャベツ、かぼちゃ、さつまいも… etc.

 

パセリ(奄美世のごはん) by DoctorsSuggestion.comβカロチンは身体の中でビタミンAに変換されます。
必要な分だけがビタミンAに変換されて、残りは他のカロチノイドと一緒に、活性酸素から身体を守る働きをしてくれます。

ビタミンAは欠かすことのできない栄養素なのですが、レバーの多食やサプリメントで過剰に摂ってしまうと、毒性を発揮します。

吐き気や疲労、頭痛、手足の痛み、脱毛、発疹などが現れます。

もちろん摂取を止めると症状はすぐになくなるそうですが、サプリメントで補給する場合は、身体の中でビタミンAに変わるカロチンをおすすめします。 カロチンは過剰摂取による毒性がありません。

小豆(奄美世のごはん) by DoctorsSuggestion.comビタミンAはお腹の赤ちゃんへも影響しますから、とくに妊娠中は必要量を満たすこと、そして過剰摂取をしないこと。

粘膜の強化には、細胞と細胞をつなぐビタミンCも忘れずに。
皮膚や粘膜を緻密に強くしてくれます。

細胞の主な構成成分、たんぱく質もカロチンと一緒にしっかり摂りましょう。
たんぱく質はデメリットの多い動物性の食品からだけではなく、植物性のたんぱく源である豆類、大豆製品の豆腐や納豆などをしっかり摂りましょう。
また背の青い魚には、良質のたんぱく質だけでなくDHAやEPAなど、炎症を抑える働きを持つオメガ3系の脂肪酸が含まれています。

 

リュウキュウイチゴ(奄美世のごはん) by DoctorsSuggestion.comビタミンAは、体内に貯蔵できるビタミンです。
貯蔵量の90%が肝臓にあって、この貯蔵ビタミンAを利用する時にはミネラルの亜鉛が必要となります。

アルコールは肝臓の貯蔵ビタミンAを使い果たし、亜鉛を使い果たし、粘膜や皮膚を刺激して炎症をすすめます。

お酒を飲む前と飲んだ後には、ビタミン・ミネラルの補給を忘れずに。

 

 

そうそう、基本はいつもの、これ。

ごはん みそ汁 季節の野菜

豆腐 納豆 海の幸

About 古田 朋子

1964年奄美生まれ。Holistic Nutrition(米国)学士・修士。創価大学(通信教育部)卒業。
PAAC(パシフィックアジアカイロプラクティック協会)付属ユニバーサルカイロプラクティックカレッジ卒業。
在学中よりセサミ・カイロプラクティックに勤務する。
PAAC認定・MCC(メディカルカイロプラクティックカレッジ)認定・米国SORS(Sacro Occipital Reserch Society International)認定のカイロプラクター。ハンズプラクティスカレッジ栄養学/婦人科学講師。
数多くのカイロプラクティック関連の訳本を手掛け、自らも業界専門誌「セサモイド・カイロプラクティック・ジャーナル」の編集に携わる。