奄美世のごはん#017:アルコールとビタミンB群

立冬が過ぎて、また夜が少しずつ長くなります。

やはり、気をつけて欲しいのは飲み過ぎ食べ過ぎ。

私たちがおいしく飲んだアルコールは、吸収され肝臓に運ばれます。
そして肝臓の酵素の働きによって、身体に無毒な酢酸に分解され排出されます。

アルコールを分解する酵素の働きは、遺伝的にある程度決まっています。
とっても強いという方はさておき、飲み過ぎてしまいがちなのが、分解酵素の働きが“やや”活発な方です。

とても弱い場合は、直ぐに顔が赤くなったり、動悸がしたり。
ですからお酒の量はすすみませんし、周囲が無理に飲ませることもそうそうありませんが、中途半端に飲めてしまう方は、自分の身体の許容量を超えて飲み過ぎてしまいがちです。

アルコールは糖質の仲間ですから、吸収されると血糖値が急激に上昇します。
それに対応するために膵臓から一気に、過剰に、インスリンが分泌されます。

インスリンは血糖値を下げるために、血液中のぶどう糖を身体の細胞に投げ込みます。
細胞は投げ込まれたぶどう糖を脂肪にして蓄えます。

アルコール分解時には、脂肪を合成する酵素も働きを増しますから、脂質の摂取を減らした食事をしていても、肝臓で脂肪の合成は進み、蓄えられていきます。

脂肪肝や脂質異常症の始まりです。

アルコールを飲まないという方も、アルコールの飲み過ぎと同じように、過剰な糖質の摂取が、脂肪の蓄積につながります。
とくに精製度の高い糖分は、簡単に吸収されるため、急激に血糖値を上昇させてしまいます。
そして過剰なインスリン分泌を引き起こし、一連の脂肪合成へとすすむのです。

脂肪や糖質の分解には、ビタミンB群が不可欠です。
一生懸命にカロリー計算をして、摂取カロリーを制限しても、ビタミンやミネラルが足りていないと、代謝できずに脂肪として蓄えることになります。
脂肪や糖質の摂取量が増えると、それだけ分解や代謝のためのビタミンB群の必要量も増します。

砂糖や動物性脂肪と同じように、アルコールも他の栄養素をほとんど含んでいませんから、飲んだ分だけビタミンやミネラルが不足します。

ビタミンB群はそれぞれ相互作用、相乗作用を持ちますから、どれか一つを単体で摂るより、一緒に摂取することが望ましく、サプリメントで補給する場合は複合タイプがお勧めです。

栄養素の摂取の偏りは、食べものを丸ごと食べることで、少なくすることができます。

豆乳より大豆を丸ごと使った納豆や煮豆、お米だと玄米や胚芽米。
大きな魚の切り身より、丸ごとの小魚。

たとえばお米は、胚芽に含まれたビタミンやミネラルを使って、でんぷん質(糖質)をエネルギーに換えて、芽を出します。
つまりお米の胚芽には、そのお米のでんぷん質を分解するのに充分な、ビタミンやミネラルが含まれているということです。
私たちは、お米を丸ごといただくことで、その糖質とビタミンやミネラルを充分に利用することができるのです。

もちろん、食べものを丸ごと食べる場合には、食材や調理方法を、おひとりおひとりの消化機能や年齢、歯の状態、噛む力などに合わせて、うまく選択しなければいけません。

まずは、自分の身体で感じてみる。

そして、家族の様子を感じてみる。

長い夜を楽しむ時は、

おいしいお酒を、ゆっくり味わいましょう。

酒肴も、少し硬いものを選んで、よく噛んで食べる。

奄美では、サトウキビから作った黒糖焼酎を、大切に、大切に、味わいます。

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About 古田 朋子

1964年奄美生まれ。Holistic Nutrition(米国)学士・修士。創価大学(通信教育部)卒業。
PAAC(パシフィックアジアカイロプラクティック協会)付属ユニバーサルカイロプラクティックカレッジ卒業。
在学中よりセサミ・カイロプラクティックに勤務する。
PAAC認定・MCC(メディカルカイロプラクティックカレッジ)認定・米国SORS(Sacro Occipital Reserch Society International)認定のカイロプラクター。ハンズプラクティスカレッジ栄養学/婦人科学講師。
数多くのカイロプラクティック関連の訳本を手掛け、自らも業界専門誌「セサモイド・カイロプラクティック・ジャーナル」の編集に携わる。