栄養と日常生活#005 (仲井DC)

今回は前回に続き、もう一つの解毒作用を担う腸についてご紹介します。

以前ご紹介したように、私たちの体で行われる解毒作用は3/4が肝臓で、残りの1/4が腸で行われています。
1/4だから余り関係ないと思われるかも知れませんが、腸は私たちの体の中で、最も大切な部分の一つだと考えています。

生物が大昔(約38億年前)に誕生して、まず植物が生まれ、その後に動物が発生したと考えられています。
動物はさらに進化を続け、現在のホヤのような状態になります。
つまり口と腸と肛門だけの生き物です。
これだけでも、腸は私たちに形成された臓器の中で最も古い歴史を持つ重要な器官であると想像できます。

さらに動物は進化を続け、脊柱が形成され、中脳が発達したと考えられています。
そして自律神経が形成され、「闘争と逃走」という意識が発達しますが、私はその前からも特定な意識を備えていたと考えています。
つまり腸だけの生物にも意識が存在していたと信じています。
そうすると、腸自体に意識があったと考えることができます。

意識は臓器で作られ、その情報が脳に送られ(求心性)、その情報を受け入れるか、正しく判断するのが海馬や扁桃体で、そしてその情報に対応(遠心性)したり、記憶を蓄えたり、最終判断する場所が大脳皮質ではないだろうかと勝手に考えています。
まだまだ受けいられていない考えですが、同様の科学者も沢山います。

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腸は小腸と大腸に分かれ、大まかな作用は、小腸では食べ物の吸収と消化、大腸では水分と特定の電解質の産生と吸収を行います。
ここでは特に大腸の働きを改善させることで解毒を促進させることを目的とします。

検査方法をご紹介する前に、腸の解毒作用を回復させるために用いるチアシードの凄さをご紹介します。

チアシードとの出会いは、全くの偶然からでした。
以前は腸の解毒にはアマニ・ローストを使っていました。
今では日本でも大分知られるようになったアマニ(亜麻仁)ですが、アメリカでは20年ほど前から注目を集め、今でもサプリメントとして、または食材(アマニ油)として大人気です。
生の油の状態だと酸化が早く、食物繊維が含まれず、また持ち歩くことも困難だったのです。
当オフィスでは、ロースト状に加工されたものを使っていました。
しかし数年前に厚生労働省が、輸入する度に遺伝子組み換えをしていないか業者に検査をするように指示をしたのです。
すると、業者は需要が少なかったローストの輸入を中止してしまったのです。
アマニに多く含まれるオメガ3も魅力でしたが、アマニに多く含まれる食物線維が腸の解毒には必要でしたから、途方に暮れる結果となりました。
しかし半分諦めかけていた時に、業者の人がチアシードを探し当ててくれたのです。
まさしく“棚から牡丹餅”でした。

チアシードは古代アステカの時代から食されていて、アメリカの先住民であったインディアンもチアシードを一晩水に浸して、ゼリー状になったものを飲んでいたと伝えられています。
主にエネルギー増進と持久力のアップ、気管支炎などの炎症、感染、外傷、胃の不調、前立腺の問題、便秘、肥満に用いられていたようです。

チアシード調べてみると、なんとチアシードにはアマニよりも多いオメガ3が含まれ、オメガ6とのバランスも優れ、必須アミノ酸や大量のカルシウムも含まれ、何といっても自分達が求めている食物線維が豊富に含まれていることが判明したのです。
しかも水溶性と難容性の両方の食物線維が大量に含まれていたのです。
しかも抗酸化物質であるクロロゲン酸とカフェー酸も含まれ、他の不飽和脂肪酸よりも酸化を防ぐことができるのです。

アメリカに住んでいる頃に、あるジョークを教えてもらったことがあります。
それは、ある人がメキシコに旅行していた際に、ある村では村人が常に走って移動していたそうです。車に乗っていた旅行者が町に向う時に、走っている村人を見付け近寄って、「町まで乗せて行こうか?」と声をかけると、村人は「いいよ、俺たち急いでいるから」と言って走り去ったそうです。

この話しを聞いてから、きっと何か特別な食べ物があるに違いないと、その正体となる食べ物に出会うことを数十年も待っていました。
それが何と、チアシードだったのです!
これを“棚から牡丹餅”と呼ばずに何と言うのでしょうか、運命の出会いでした。

 

日本ではチアシードはダイエット食品として紹介されているらしいのですが、とんでもありません。
チアシードはアマニより素晴らしい成分を大量に含んだ、魔法の栄養素です。

 

興奮して話しが長くなってしまいましたが、私たちが腸の解毒に必要としているのは、良質の食物線維です。
確かにチアシードに含まれる食物線維は水分と混ざると7倍にも膨れ上がりますから、膨満感が早まるのでダイエットの効果もありますが、それよりも腸に含まれる善玉菌の栄養素となる水溶性の食物線維に優れていますので、善玉菌が多くのビタミンB群を腸内で作ってくれます。
また腸を掃除したり、悪玉菌を追い出してくれる難容性の食物線維も含まれています。

しかもオメガ3(リノレン酸)が豊富ですから、体内で産生することのできない必須脂肪酸を摂取することができるので、わざわざ高価な魚油(DHA、EPA)サプリメントを摂る必要もなくなります。

 

次回は大腸の解毒に対する検査方法と、チアシードの必要性の有無の検査方法をご紹介します。