栄養と日常生活#003 (仲井DC)

解毒の検査を始める前に、まず最初に筋力検査をご紹介したいと思います。
簡単にできそうな筋力検査ですが、実は色々な注意事項があります。

アプライド キネシオロジー(以後AKに省略)は、基本的に筋力検査を元に数多くの検査を進めて行きます。
全部で70種類近くの筋力検査がありますが、栄養療法では、それを全て覚える必要はありません。
上肢と下肢で、それぞれ2種類程度を覚えておけば、栄養療法で行う多くの検査が可能になります。ケンデル&ケンデル「筋力テスト」(社会福祉法人 日本肢体不自由児協会)

AKが用いる筋力検査は、ケンデル&ケンデルの「筋力テスト」(社会福祉法人 日本肢体不自由児協会)が基本になっています。

今回は大腿直筋(大腿四頭筋の一つ)をご紹介します。その他に必要な筋力検査は別の機会にご紹介しようと思います。

 

 

大腿直筋まずは大腿直筋の解剖学的な部分から説明します。

 

起始:前下腸骨棘(AI I S)
停止:膝蓋骨の上端に停止して、腱は続いて膝蓋骨を介
して脛骨粗面に付着
神経:大腿神経(L2~4)
作用:骨盤上で大腿骨を屈曲 大腿骨上で下腿を伸展

 

 

 

筋力検査で大切になるのは、まずその筋がどこから起始して、どこを走行して停止し、どのような動きを司るかを正しく理解することです。それを常に覚えていれば、検査を間違えることはありません。

大腿直筋の検査大腿直筋の検査は、患者さんに仰向けに寝てもらい、股関節を90度近く屈曲して、下腿が床と水平になるように膝を曲げてもらいます。
股関節を90度以上に屈曲すると、大腰筋が関与し易いので、7~80度程度にします。
術者は片手を大腿前部に、反対手を足首近くの前部にコンタクトして、下肢が自然体(最初に仰向けで寝た体勢)に戻る方向に両手で圧を加えます。

 

それでは筋力検査での注意点を説明します;

  1. 患者さんは仰向けで、なるべく楽な自然体で寝てもらいます。
    両手は身体の脇に置き、手が身体に接しないようにします。
    枕を高くすると、脊柱が屈曲した体勢になりますから、なるべく自然体に近い位置になるように調整して下さい。
    仰向けやうつ伏せで行う検査は、重力や体重による負荷を最小限に抑えるためです。
  2. 患者さんは目を開いて正面を向き、普通に呼吸を続けてもらいます。
    眩しい場合は、照明を調整してください。
    目を閉じると、異なる情報を検出する可能性がありますので、必ず目を開いた状態で検査をします。
    また検査中に息を止めないように指示して下さい。
  3. 患者さんに、この検査は力比べではなく、反射検査であることを事前に説明して下さい。
    これは脊髄神経の反射検査ですので、力を入れる前に掛け声をかけたり、一、ニ、の三などと声をかけないように注意します。
    声をかけると、耳からの情報が脳に情報が伝わるので、正しい検査結果が得られなくなります。
  4. 術者が加える力は、車のアクセルを踏むように徐々に力を増やします。
    1~2秒程度を目安に加速して下さい。最初から急に強い圧を加えないように注意します。
  5. 術者は関節に直接コンタクトしないようにします。
    またコンタクト手で強く握ってもいけません。
    強いコンタクトや、関節へのコンタクトは、検査に不必要な刺激が脳に伝わり、正しい情報が得られません。
  6. 術者が用いる力(圧)は主に自分の体重を使い、手や腕の力をなるべく使わないようにします。
    体重を利用することで、コンタクトしている手は感じ取ることに集中できます。
  7. 検査中は患者さんの全体の動きや表情を見て、何か変化していないか観察します。
    無理に抵抗しようと身体を捻ったり、上半身や他の筋で補正しようとする場合があります。
    また顔を歪めたり、真っ赤にして抵抗しようとする人もいます。
    その場合はすでに弱化していることを意味しますから、無理に抵抗する必要がないように指示して下さい。
    下肢の多くの筋は体重を支える筋なので、正常であれば患者さんの全体重の力(圧)を加えても、十分に抵抗できるはずです。
  8. 再確認や、身体の反射点に触れた状態で再検査する場合は、必ず一度検査側の下肢を自然体に戻した状態にして、再び股関節と膝関節を曲げて検査を繰り返します。
    一度検査を行うと、その刺激が脳に伝わりますので、自然体に戻さずに再検査を続けると、正しい情報が得られなくなる場合があります。
    面倒ですが、必ず一回毎に自然体に戻してから再検査をして下さい。
    AKでは大腿直筋(大腿四頭筋)は小腸と関連があると考えています。つまり食べ物の消化と大きな関連を持つ筋ですので、解毒作用とも深く関係します。
    また大腿直筋は股関節を屈曲させ、膝関節を伸展させますから、身体の屈曲/伸展の動きとの関係も同時に検査することが可能になります。
筋力検査は色々な情報を得ることができる非常に便利な検査方法です。
ですが、ちょっとしたミスや思い込みが入ると、正確な情報を得ることができなくなります。
何人もの人と練習をして、確実に違いが把握できるまで、何回も繰り返し練習して下さい。