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春菊

2月も残りわずかとなりました。暦の上では春になったものの、今月は週末に大雪となることが多く、まだ雪の残っている地域も多いのではないでしょうか?春が待ち遠しい今日この頃です。

今回は、まだ寒いので鍋物に欠かせない「春菊」について取り上げてみたいと思います。

葉の形が菊の葉に似ており、独特の香りがある春菊はビタミンやミネラルが豊富に含む緑黄色野菜。独特の香り成分であるαービネンやベンツアウデイドは、自律神経に作用し、胃腸の働きを促進して消化吸収を良くしたり、痰を止め咳を鎮める作用があるそうです。

また、春菊には、βカロテン、カルシウム、鉄、食物繊維が多く含まれています。特にβカロテンは、ほうれん草や小松菜を上回る含有量だそうです。

βカロテンは、抗酸化作用によりガンの予防効果の他、肌の老化を防ぐ美容効果もあります。他にも春菊に含まれる栄養素には、動脈硬化や高血圧などの成人病、風邪の予防、便秘の改善、整腸作用、食欲増進などの効果が期待できます。

春菊の歴史は古く、漢方においても古くから、のぼせを鎮めて回復力や抵抗力を高める「食べるかぜ薬」として珍重されていたそうです。風邪対策にはぜひ春菊をおすすめいたします(^ω^)

鍋物だけでなく、おひたしや汁物、生で食べても美味しいです♪

 

春菊

奄美世のごはん#032:貧血と野菜不足(2)

立春が過ぎ、春の野菜が出始めました。

春の野菜は、冬に溜めこんだいらないものを、その苦味で洗い流してくれるそうです。

主菜と副菜 1対2。

お弁当箱の野菜は増えましたか?

ひどい風邪をひいたのをきっかけに、急に思い立って完全菜食を始めた女性がいました。

 

コンピューターと向き合って、夜中まで仕事をしていた彼女は、それまで自炊することはほとんどなかったのですが、ハンバーガーやコンビニ食、菓子パンを食べ続けていてはいけないと、健康のために野菜を食べようと、そう思ったのだそうです。

とはいえ、料理にかける手間も時間もなく、洗って切るだけならと、トマトときゅうりとレタスに市販のドレッシングをかけて、繰り返し繰り返し食べました。

イヌビワの新芽|奄美世のごはん by 古田朋子(DoctorsSuggestion.com)どうせなら、完全菜食にしようと、サラダだけを食べ続けました。

数年前の11月のことです。

そのうちぷつぷつと顔中に湿疹が出て、赤くなり、かゆくなり、皮膚科に行って飲み薬と塗薬の処方を受ける。
薬を塗るとかゆみは治まるものの、時間がたつと再発して、とうとう痛みまで出てきたそうです。

「先生、吹き出物が治らない~」と電話を頂いたのはその頃。
顔に布団が触れると、痛いやらかゆいやらで、睡眠の質も低下していました。

身体を診させてもらうと、消化器と肝臓や腎臓、副腎が強い反応を出していました。
「食事を変えると、排泄反応や解毒作用が起こって、下痢をしたり、ぶつぶつが出たりする」と聞いたことがあったらしく、悪いものが全部出てしまえば治るだろうと、がまんしていたのです。

セリ|奄美世のごはん by 古田朋子(DoctorsSuggestion.com)偏食による栄養不足や消化不良、市販のドレッシングの添加物、原因はいろいろ考えられます。

彼女に、とにかく「野菜を食べろ、野菜を食べろ」と、繰り返し吹き込んでいたのは当の私。

安易な指導をした私の責任です。

彼女の身体に合わせて、食全体のバランスを整え、野菜は旬のものを食べるように、冬は火を通して食べるように、丁寧に具体的に伝え直しました。

食を変えるときは、必要なもの、必要でないもの、出来ること、出来ないこと、がんばれば出来ること、いろいろ考えながら、一人一人の生活サイクルに合わせて、無理なく続けられるスタイルを作ることが大切です。

リュウキュウテンナンショウ|奄美世のごはん by 古田朋子(DoctorsSuggestion.com)もちろん、全体のバランスを欠いてはいけません。

自然のサイクルも取り入れます。

前回お伝えした野菜の下ごしらえにも、慣れてきたら旬の野菜を取り入れていきましょう。
その時々の野菜をしっかり食べていれば、貧血になんかならないはずです。
季節外れの野菜を、絶対に食べてはいけないという事はありませんが、旬の野菜は栄養価も高く、安くて、美味しい。
また、旬の野菜はその地でその時に、私たちが必要とするものを作り出してくれます。

 

無理をすると続きません。

無理なく続けられることを始めましょう。

 

2月、奄美の原生林は木々の新芽であふれています。

クワズイモ|奄美世のごはん by 古田朋子(DoctorsSuggestion.com)

栄養と日常生活#032(仲井DC)

今回でビタミンB群の説明が終わります。
ヤレヤレって感じですね。
ご苦労さまです。

最初にご紹介するのは、ビタミンB群に含まれるコリンとイノシト-ルです。
共に自然界の動植物の全ての細胞内に存在するレシチンと呼ばれる物質に含まれています。

レシチンは生体膜の主要構成成分で、基本的に卵黄や大豆に含まれるため、「卵黄レシチン」または「大豆レシチン」と呼ばれています。
コリンは卵黄に多く含まれ、イノシトールは大豆レシチンに多く含まれています。
別の表現をすれば、コリンとイノシトールがレシチンの原料となっていると言えます。

ナチュラルダイエット―必要なのは3つの食習慣だけレシチンはリン脂質を含む成分の総称で、油と水を乳化したり、皮膚や粘膜から物質を吸収する浸透作用を持ちます。
また脂肪が体内でエネルギーとして利用されたり、貯蔵される時、血液中で脂肪はタンパク質と結合する必要があるのですが、その役目にレシチンが必要となります。
レシチンは正常であれば、体重1kgに対して10g程度が含まれています。
レシチンが不足すると、不眠、糖尿病、免疫力の低下などが起こります。

コリンを覗いてみると、コリンは神経伝達物質であるアセチルコリンの一部になります。
特に脳の神経伝達として作用し、イノシトールと共に、脂肪とコレステロールを体内で使えるようにします。
血液脳関門を通過できる数少ない物質でもあります。

コリンは肝臓機能を助け、体から毒物や薬品解除の作用を補助し、鎮静効果の働きもあります。
またコレステロールを乳化して、動脈や胆嚢に溜まらせない働きもしています。
しかしコリンは、前回ご紹介したビタミンB12や葉酸、更にアミノ酸の一種であるL-カルニチンが体内に存在するかで依存していますので、毎回ご紹介するように、ビタミンB群は、単独ではなく、総合ビタミンB群として摂取する方法をお勧めします。

コリンの欠乏は、肝硬変、動脈硬化、アルツハイマー病、高血圧、脂肪不耐性症、記憶力の低下、便秘、起床時の頭痛などが報告されています。
コリンを多く含む食品としては、前述した卵黄を始め、レバー、緑色野菜、玄米、豆類にも多く含まれています。

 

それでも遺伝子組み換え食品を食べますか? アンドリュー・キンブレル、福岡 伸一、 白井 和宏一方、イノシトールはコリンと同じように、脂肪肝を防ぎ、コリンと共に脂肪酸輸送役として働きますので、コレステロール値を下げる作用があります。
また抜け毛を防いで、健康な髪にします。

通常、イノシトールは腎臓の糸球体から排泄され、、尿細管で再吸収されます。
しかし、グルコースと競合してしまうため、尿中に排泄されてしまう場合があり、結果として体内のイノシト-ルが不足して、糖尿病の神経障害を引き起こす原因となるようです。

また、イノシトールが不足すると、湿疹、抜け毛、不安、不眠が起こることが報告されています。

反対にイノシトールを服用することで、パニック障害や強迫性障害患者の症状が緩和することが報告されています。
特に不安や不眠を和らげるようです。
イノシトールを含む食べ物としては、大豆、レバー、レーズン、玄米があります。

さて、ビタミンB群の最後に登場するのはビオチンです。

ビオチンはビタミンH、補酵素R、またはビタミンB7と呼ばれることがありますが、欠乏症を引き起こすことは希なので、一般にビオチンと呼ばれることが多いのですが、多くの補酵素として働きます。

ビオチンは1935年に卵黄の中から発見されました。
ビオチンは白髪を防ぎ、また禿の予防や治療として使われ、筋肉痛を緩和させます。
また湿疹や皮膚炎を緩和させます。
つまり欠乏すると、筋肉痛、湿疹、皮膚炎が起こり易く、他にも疲労感や脂肪代謝の低下が起こります。

ビオチンは腸内細菌から作られますが、抗生物質の大量摂取による欠乏症を示す場合があります。
いまからでも間に合う! 家族のための「放射能を解毒する」食事また生卵の白身には糖タンパク質であるアビジンが含まれ、ビオチンと結合してしまいます(不可逆性)。

ビオチンを含め、卵黄に含まれる多くの栄養素を摂取するときは、生卵ではなく、白身が白色に変色するまで火を透すことをお勧めします。
白く変色すれば、白身に含まれるタンパク質は分解されています。

実際、生卵を食べるのは日本人だけらしく、映画の「ロッキー」でシルベスター・スターロ-ンが、ボクシングのトレーニング前に幾つも生卵をコップに入れて飲み込むシーンがありましたが、それを観たアメリカ人はビックリ仰天して驚いたと聞いたことがあります。

ビオチンを多く含む食べ物は、卵黄、レバー、大豆、玄米、ビール酵母があります。

 

今回でビタミンB群を終了します。
最後のビタミンB群を多く含む食品は玄米とレバーの連発でしたね。

皆様、数回に渡るビタミンB群におつき合い下さり、本当にありがとうございました。
次回からビタミンCに移ります。