古田朋子先生による栄養学講座『奄美世(あまんゆ)のごはん』を連載します。

■古田朋子プロフィール
1964年奄美生まれ。Holistic Nutrition(米国)学士・修士。創価大学(通信教育部)卒業。
PAAC(パシフィックアジアカイロプラクティック協会)付属ユニバーサルカイロプラクティックカレッジ卒業。
在学中よりセサミ・カイロプラクティックに勤務する。
PAAC認定・MCC(メディカルカイロプラクティックカレッジ)認定・米国SORS(Sacro Occipital Reserch Society International)認定のカイロプラクター。ハンズプラクティスカレッジ栄養学/婦人科学講師。
数多くのカイロプラクティック関連の訳本を手掛け、自らも業界専門誌「セサモイド・カイロプラクティック・ジャーナル」の編集に携わる。

奄美世のごはん#058:基本の16(酵素の働き)

雨の月が過ぎると半夏生。
一年のちょうど半分のころです。

西の方では、たこを食べる習慣があるのだそうです。
良質なたんぱく源ですね。

 

さて、たんぱく質は酵素について続きます。

私たちはひごろから、知らず知らずのうちに食べ物に含まれる酵素の働きを利用しています。

最も身近で頻繁に使われているのが大根でしょう。
大根には100種類を超える酵素が含まれているのだそうです。

食べ物と混ざることでその成分を分解して、腸管から吸収できるように細かくしてくれるのが消化酵素です。
そのうちアミラーゼは、炭水化物のでんぷんやグリコーゲンを単糖類のぶどう糖や二糖類に分解する酵素です。

私たちの身体が作るアミラーゼは、膵臓や唾液腺から分泌され、口の中や消化管の中で炭水化物と混ぜ合されてその分解を進めます。

食べ物と混ざりやすくするために、大根をすりおろして炭水化物と混ぜておけば、私たちの自前の消化酵素の代りに、大根のアミラーゼが炭水化物の分解を進めてくれるのです。

お餅のおろし和えや、おろしそばは、大根のアミラーゼを利用して、お餅やそばの糖質分解を進めています。

プロテアーゼはたんぱく質を分解する酵素です。
私たちが生合成するたんぱく分解酵素は、他にも幾つかありますが、大根のプロテアーゼは、酵素が働く環境や分解できるたんぱく質の構造の種類が広範囲なため、働き者の酵素と言えます。

刺身のつまの定番は千切り大根。
刺身のたんぱく質分解をすすめ、消化を助けてくれるので、ぜひ残さず一緒に食べましょう。

鯵の塩焼き | 奄美世のごはん(ドクターズサジェスチョン)焼き魚には大根おろし。
この時期は、あじ、いわし。
大根おろしと一緒にいただくと、魚のたんぱく質を消化吸収しやすくしてくれます。

そしてリパーゼは脂肪の分解に働きます。

焼き魚にそえた大根おろしは、たんぱく質と一緒に焼き魚の脂質の分解もすすめてくれます。

 

 

てんぷらまた大根おろしは、天ぷらにもつきものですよね。
とんかつやフライもさっぱりといただくことができます。

大根のリパーゼが脂肪を分解して、消化を助け胸やけを防いでくれるのです。

 

 

 

 

たこおろし和え | 奄美世のごはん(ドクターズサジェスチョン)たこはタウリンを多く含みます。
タウリンは身体の中で作ることができる成分ですが、不安やストレスの軽減に働くので、需要が高いときは食べ物から摂って補充してあげたいですね。

また、たこに含まれるタウリンは、マリアアザミと同じ肝細胞の再生を促進する作用も持ちます。

大根おろしで消化吸収しやすく、半夏生にたこのおろし和えはいかがでしょうか。

奄美世のごはん#057:基本の15(酵素の働き)

セサミの周りは緑が多く、お使いに行く時は木の葉の下を通りぬけて行きます。
わざわざ遠回りをして、ハーブの植え込みを歩きます。

小満のころは桑の葉も大きく広がって、蚕の食欲を満たし、たらふく食べた蚕は繭をまといます。
この繭からいただく絹の糸は、蚕が桑の葉を食べて創り出すたんぱく質の糸です。

私たちは、吸収したりリサイクルしたアミノ酸プールのアミノ酸を使って、たんぱく質を作ります。
たんぱく質はアミノ酸が一本の鎖のようにつながって、さらに折りたたまれて立体となります。
どの種類のアミノ酸が、どういう順番で、いくつつながるかで、たんぱく質の性質が決まります。

どこでどんなたんぱく質を作るかは、おのおのの細胞の核に在る、遺伝子情報にコントロールされていて、遺伝子の設計図をきちんと転写複製して、必要なたんぱく質を作るのです。

私たちの身体の中にどのくらいの種類のたんぱく質が存在するのかは、まだまだわかっていません。
少なくとも10万種類以上はあると考えられています。
中でもっとも名の通ったたんぱく質といえば、酵素とコラーゲンでしょう。

 

3酵素は大きく2つに分類されます。

身体の外(口腔や消化管の中)に分泌されるのが消化酵素です。
私たちが食べた物を分解して、吸収しやすくする働きを担います。

もう一つは身体の中、細胞内部やその周囲で働く酵素です。
一般に代謝酵素と呼ばれるものですね。
身体の中で行われる、化学反応を促す触媒の役目をしています。

 

通常、酵素は必要な種類が必要なだけ作らます。
しかし、原料となるアミノ酸の不足や、酵素産生に必要なビタミンやミネラルの不足などがあると、必要な酵素が作られにくくなります。

また、病気やけが、激しい運動や精神的なストレスがあっても酵素の需要が増えるため、供給が追いつかなくなることもあるようです。

 

4私たちは、酵素の働きによって生きているようなものですから、必要な酵素の不足は様々な不調の原因となります。

そうなると、不足分の酵素を外から補給したくなるのが人情というもの。

でも、酵素はたんぱく質の仲間です。

前回お話ししたように、食べたり飲んだりしたたんぱく質は、唾液の中のたんぱく分解酵素、胃酸、膵臓や小腸表皮の細胞から分泌されるたんぱく分解酵素のはたらきでアミノ酸に分解されてしまいます。
酵素のまま、その働きを持ったまま、身体の中には入っていきません。

ですので、代謝酵素に関しては、外から取り入れることは叶いません。

 

 

6では、消化酵素はどうでしょう。

消化酵素は、咀嚼や、消化管の蠕動運動により食べものとよく混ざり合うことで、その作用が発揮されます。
混ざり合った食べ物を消化管で吸収できるサイズにまで細かく分解します。

食べすぎてお腹がはったり不快感があるときに、消化薬を飲むとすっきりします。
それは、消化薬に含まれる消化酵素が、胃腸で停滞していた食べ物と混ざり合って分解してくれたり、胃酸分泌を刺激して消化を助けるからです。

このように、外から補給する消化酵素は、食べものを分解吸収のために摂取するのであれば、その働きを活用することができます。

 

 

7清涼飲料水として市販されている酵素ジュース。

これは、製造過程の加熱処理で酵素活性が抑えられている可能性が高いので、酵素を摂取するということを目的に置くのではなく、嗜好品として、またはジュースの成分の補給と考えるのが妥当でしょう。

自家製の酵素ジュースだったらどうでしょう?

酵素が活性化しているのであれば、酵素がジュースの材料となる食材の分解に働きます。
ジュースに含まれる酵素により、ジュースの材料内のたんぱく質はポリペプチドやアミノ酸に、炭水化物は2糖類や単糖類に、脂肪は脂肪酸とグリセロールに分解されているので、食材そのままよりも楽に吸収することができます。
ジュースの酵素が働いたぶんだけ、自前の消化酵素を節約できるわけです。

しかし、ジュースの材料を分解し吸収した後に、身体の中で利用したり壊したりするための代謝酵素は外から補給できませんので、消化酵素を節約しても、吸収したジュースの成分を体内で代謝するために代謝酵素を使わなければなりません。

プラスになるのでしょうか、マイナスになるのでしょうか…。

 

やはり、酵素の摂取と思うよりは、ジュースの栄養素を摂取するため、お楽しみのため。

 

こころの栄養

身体の栄養

奄美世のごはん#056:基本の14(たんぱく質)

前回はお休みをいただきました「奄美世のごはん」。
今月からはたんぱく質とまいります。

私たちの身体を作るたんぱく質。

私が理解しきれていないという事もありますが、まだまだ分からないことだらけのたんぱく質ですので、ざっくりお話ししていきたいと思います。

たんぱく質は、たくさんのアミノ酸がネックレスのように一列に繋がってできています。
このアミノ酸でできたネックレスを、ポリペプチドといいます。
このポリペプチドが更にきれいに形づくられて初めてたんぱく質という名になり、そしてたんぱく質としての役割を担います。

私たちが、たんぱく質を食べたり飲んだりする目的は、ネックレスの材料となるアミノ酸の供給です。

このアミノ酸を、作り変えたり組み合わせたりして、身体に必要なたんぱく質を作りあげるのです。

ラム私たちが食べたり飲んだりしたたんぱく質は、他の栄養素と一緒に、口の中で咀嚼され、胃に入ると胃酸のシャワーを浴びます。
そして、たんぱく質を分解する酵素によって、アミノ酸のネックレスが大まかに切断されます。

続いて、ぶつ切りのアミノ酸のネックレスは十二指腸に送られ、膵臓から分泌される膵液中のたんぱく質分解酵素の作用を受けて、さらに細かく分解されます。
その後、小腸内側の表面の細胞の膜にある分解酵素で、一個のアミノ酸、または2個か3個のアミノ酸がつながったジペプチドかトリペプチドに分解されます。

小さな断片になったアミノ酸は、小腸表面の細胞の膜上から細胞内にとりこまれ、その細胞の中でさらに一個一個のアミノ酸に分解され、血流にのって門脈(血管)に入り肝臓へと送られます。

肝臓に運ばれたアミノ酸の一部はたんぱく質に合成されますが、その他のアミノ酸はまた血流にのって、身体のあちこちに運ばれ、アミノ酸プールとなります。

いわしアミノ酸プールには、消化吸収した食べもの飲みものに由来するアミノ酸の他に、体内のたんぱく質が分解されてできたアミノ酸も存在します。

私たちは、このアミノ酸プールのアミノ酸を使って、たんぱく質を合成しているのです。

ヒトは1日に、70gのたんぱく質を食べて、200gのたんぱく質を合成するそうです。

1日に2~3%が分解されて生まれ変わっています。

そのためには、アミノ酸プールに存在するアミノ酸の質と量を一定に、充足するだけ保たなければなりません。

たんぱく質の摂取が足りないと、アミノ酸プールのアミノ酸は次第に減っていきます。
身体はその穴埋めに、免疫細胞の産生を減らしたり、筋肉など身体の構成成分を分解して、アミノ酸を供給します。

とうふ逆にたんぱく質を摂取し過ぎると、過剰なアミノ酸は、別のアミノ酸に変換されたり、エネルギー源に使われたり、また、そのまま分解されて尿中に排泄されます。
アミノ酸を分解して排泄するとき、尿中に排泄されるカルシウム量が増大したり、腎臓に負担がかかる可能性があります。

たんぱく質は私たちの身体の中で、内臓や筋肉、骨や皮膚や髪の毛の成分となります。
血液やホルモン、酵素の材料にも不可欠です。
免疫物質の成分にもなります。
神経伝達物質としても働きます。
自律神経のバランスや精神的な安定にも関与します。

過不足なく、摂取しなければならない栄養素です。

 

次回はたんぱく質を構成するアミノ酸の種類や、それぞれの働きや摂り方についてお話しします。

週が明けたら穀雨です。
陽の光とともに優しい雨が降ります。

春雨

奄美世のごはん#055:基本の13(油その5)

嬉しい報告をいただきました。
私の油のはなしを聞いたり読んだりした方からです。
30代の男性です。

ひどい花粉症をどうにかしたいと、6か月の間、揚げ物を食べるのを一切やめたのです。
栄養については「頭では分かっていてもなかなか実践するのが難しい」のですが、「これなら簡単」「やれる」と思ったのだそうです。
彼はそれまで、摂り過ぎると炎症の原因になり得るオメガ6系の脂肪酸を、揚げ物を介してたくさん摂取していたので、それをまず断とうと思いついたのです。

炒めものなどの加熱料理には、オメガ9系脂肪酸が豊富で手に入りやすいオリーブ油にすることで、オメガ6系の脂肪酸の摂取をさらに抑えました。

青魚そして、オメガ3系脂肪酸の摂取には、魚料理を増やしました。

亜麻仁油やしそ油も、酸化を防ぐため、そして早めに食べきるように、遮光ビンに入った小さめの商品を選んで、サラダやお浸しなど料理にかけて摂取しました。

「ちょっと高かいから、時々」

お話しをうかがうと、
「これまでの花粉症の症状を”10″とすると、今は”1″かな」とのこと。

これは試してみる価値ありですよ!

 

Pouring oil少し前ですが、α-リノレン酸を豊富に含有するとされる油脂類の報道が、テレビでありましたね。

オメガ3系脂肪酸が豊富であるとされる植物油を原料とする商品の中に、α‐リノレン酸の含有量が10%を下まわっている商品があるとの報道でした。

チアシード画面には、亜麻仁油、えごま油、などなどが並んで映っていましたが、どの商品がそうであるか、また、その画像の中にその商品があるのかは報じられませんでした。

スーパーで販売されている商品を確認しましたが、α‐リノレン酸の含有量を表示していない商品が、たくさんあります。
もちろん、表示してある商品もありましたよ。

気になる時は、ぜひ、お買い上げの商品に表示されているお客様相談室にお尋ねください。
消費者の声が届いて、よりよい商品が残っていくといいですね。

 

チョコさて、バレンタインデーにもらったチョコの裏、原材料に植物油という表示がありますか?
油の名称が表記されていますか?
どんな油が使用されているのでしょうか?

手づくりチョコには、残念ながら(!?)表示はありませんね。

知らず知らずに摂取している油の種類と量に、ときどき思いを馳せてみてください。

 

 

おいしく食べる

楽しく食べる


奄美世のごはん#054:基本の12(油その4)

寒に入り、冷え込む日が増えてきました。

冬は陽の通る道が低いので、家の奥まで陽が入りこみます。

冬のやわらかい陽をせなかに受けたひなたぼっこは陽のぬくもりが、こころの奥までしみこみます。

 

去年までの脂質について少しだけおさらいです。

*必須脂肪酸のα‐リノレン酸と、そこから派生するDHA、EPAはオメガ3系の脂肪酸。
多く含むものは、しそ油やえごま油、亜麻仁油。
ホウレン草や小松菜などの野菜類やくるみ、チアの種。そして魚。

*もう一つの必須脂肪酸のリノール酸は、一般的なサラダ油に豊富です。
必須脂肪酸私たちの身体の中で創ることができません。
必ず食べ物から摂取しなければならないわけですが、さて、どのくらいの量を摂ればよいのでしょうか。

12516382_809610932481002_1678064881_n脂質の摂取量や、各々の脂肪酸の割合いなど、いろいろな考え方があるのですが、目安として厚生労働省の摂取基準(成人/1日)を簡単にまとめてご紹介します。

オメガ6系の脂肪酸は、9グラム前後がよいとされています。
オメガ6系の脂肪酸は過剰摂取の傾向にあるので、上限が総摂取エネルギー量の10%と設定されています。
上限は一般に22~30グラムとなります。
料理用の大さじだと2杯くらいです。

オメガ3系の脂肪酸は、必要量が2グラム程度。
これにDHA、EPAを1グラム以上を含めます。
オメガ3系の脂肪酸は摂取の上限は設定されていません。

1913539_659729457503553_2557511671202327849_n上限が無いなら好きなだけ摂っていいかというと、そういうわけにはいきません。

脂質全体の摂取量は、総摂取エネルギー量の20~25%が良いとされます。
これには食材中の脂質も含まれているので、それを抜くと45~55g程度となります(30代)。

この割合は平均的なものです。
一人一人の代謝や運動量、また体調、他に摂取した飲食物の内容によっても大きく変化します。

 

飽和脂肪酸は、生体内で創ることができる脂肪酸ですので、必要量や推奨量は設定されていません。
目標量として30代は15グラム。
成長が著しく運動量も多いと考えられる小学生・中学生・高校生は成人より多く、17~28グラム程となります。

不足していたら摂取するように、摂り過ぎていたら控えていきましょう。
摂取するなら必須なものを、控える時は不必要なものから控えましょう。

11954683_612898898853276_7469113555997170013_n以前、減量法として低脂質/高炭水化物食が流行りましたね。
あらゆる脂質を制限する極端なものもありました。
このダイエット法は、必須脂肪酸やたんぱく質の摂取不足などの危険性が高くなるなどから、すたれてしまいました。

最近は、高脂質/低炭水化物食が流行っています。
この方法は、エネルギー制限を意識しなくても、摂取エネルギーが低下する傾向に至るためか、体重の減少においては低脂質/高炭水化物食に比べると、より短期間で効果が表れやすいようです。

 

高脂質/低炭水化物食で気をつけたいこと。
それは、穀物の摂取を控えることになるので、穀類から摂取していた食物繊維やビタミン、ミネラルが減ること。
そして、たんぱく質の摂取量が増えることにより、たんぱく代謝の影響を受けて腎臓への負担が増加することです。

また、脂溶性の化学物質などの摂取の増加につながります。
脂溶性であるため体外への排泄がしにくく、摂取が長期にわたる場合は、その蓄積の増加も起こりうると考えられます。
いずれにせよ、高脂質/低炭水化物食の長期の研究はまだなされていないようです。

 

大切なのはメリットとデメリットをきちんと知ることです。
そして、身体の調子や心の変化をしっかりと感じてください。
ひとりひとり違います。その時々に変化します。

 

楽しく食べていますか?
美味しく食べていますか?

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奄美世のごはん#053:基本の11(油その3)

師走です。
松迎えの日もすっかり忘れて走り回っているうちに、あちらこちらから鈴の音が聞こえ始めました。

前回までの脂質のはなしを少しだけおさらいしましょう。

*必ず食べものから摂り入れなければならない必須脂肪酸は、α-リノレン酸とリノール酸。

*炭素の二重結合が無い脂肪酸が飽和脂肪酸、有るのが不飽和脂肪酸。

*飽和脂肪酸の摂取量とインスリン抵抗性(インスリンの働きを抑える状態)は正の関連をもつ。

 

天使1今回は、不飽和脂肪酸をさらに細かく分類していきます。

不飽和脂肪酸は分子構造に炭素の二重結合を持ちます。
この二重結合が1ヶ所だけの脂肪酸を一価不飽和脂肪酸といいます。
二重結合が2つ以上ある脂肪酸を多価不飽和脂肪酸といいます。

炭素の二重結合は、柔軟性に富む代わりに不安定になっているので、とても酸化しやすい部位です。
ですから、複数の炭素の二重結合を持つ脂肪酸を多く含む油は、酸化しやすい油というわけです。

必須脂肪酸のα-リノレン酸とリノール酸は、この不飽和脂肪酸の仲間で、多価不飽和脂肪酸に分類されます。
多価不飽和脂肪酸は複数の炭素の二重結合を持ちますから、どちらも酸化しやすい脂肪酸です。

多価不飽和脂肪酸をさらに二重結合の位置で分類したものが、オメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸です。
必須脂肪酸はそれぞれ、α-リノレン酸がオメガ3系脂肪酸に、リノール酸がオメガ6系脂肪酸に含まれます。

天使2オメガ6系の脂肪酸は、一般に過剰に摂取されている傾向があります(奄美世のごはん#051:基本の9(油))。

反対にオメガ3系脂肪酸のα-リノレン酸やDHA・EPAは、摂取量は多くありません。
この脂肪酸は欠乏すると皮膚炎などを発症するので、含有量の多い食品を気をつけて摂取することが大事です。

オメガ3系脂肪酸を多く含む油には、亜麻仁油、えごま油、しそ油などがあります。これらの抽出した油はとても酸化しやすいので、カロチン(ビタミンA)やビタミンEなど、抗酸化作用をもつ油溶性のビタミンを含む食べものや、サプリメントを一緒に摂るようにしましょう。また、加熱調理による酸化はなるべく避けたいものです。

植物性の食品では、小松菜、ほうれん草、大根の葉、春菊などの葉野菜や、チアの種などにオメガ3系の脂肪酸が豊天使3富に含まれています。

動物性の脂肪にも微量ですが含まれています。
動物の身体に含まれるα-リノレン酸は、植物の葉に由来します。
牧草で育てられた牛や羊の肉は、穀物飼料で育てられた家畜の肉に比べると、リノール酸に対するα-リノレン酸の含有量が多い傾向にあるのです。

また、オメガ3系脂肪酸の仲間で、広義に必須脂肪酸とされるDHAやEPAは、魚介類に多く含まれます。
鯵や鰯、秋刀魚、鯖、鰤は豊富なDHA・EPAに加えてα-リノレン酸も含みます。

DHAは、お腹の中の赤ちゃんや乳幼児の脳・神経の成長と成熟にとても重要な栄養素です。
とくに妊娠中や授乳中は、気をつけて摂取して欲しいのですが、魚介類が主な摂取源となりますから、海中の汚染物質の蓄積が心配です。
種類の偏りがないよう、旬の魚介を選び、DHA・EPAを摂るようにこころがけてください。

 

ご馳走の季節がやってきます。

はれの日に食べるもの
からだが喜ぶ食べもの
こころが喜ぶ食べもの
みんなが喜ぶ食べもの

クリスマス飾り